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記事一覧
短編小説『すなぎもちゃん・スマッシュ・ヒッツ』
『すなぎもちゃん・スマッシュ・ヒッツ』
僕はすなぎもちゃんと暮らしていた。
すなぎもちゃんは白ねこで、当たり前のように喋って、二足歩行で歩き、僕の家、廣井家で家族のように暮らしていた。
すなぎもちゃんを飼った覚えはない。
ある日、すなぎもちゃんは突然やってきて、いつからか当たり前のように居候していたのだ。
「パパさん、お仕事お疲れ様ですにゃ。ママさん、ご飯美味しいですにゃ」すなぎもちゃん
短編小説『ねこのまち子さん、フレンチクルーラーを食べる!!』
「今日はよろしく頼むにゃ」
自由猫猫党(じゆうにゃんにゃんとう)の元党首は我々取材陣と握手をしながらそう言った。
元党首の笑顔と肉球の柔らかさが印象的であった。
元党首が一人がけのソファーに座る。
スタッフが照明を元党首に向けると、元党首は「眩しいもんだにゃ。いくらやってもこういうテレビの取材には驚いてしまうにゃ」と静かに言った。
私の手には元党首に聞きたいメモが握られていた。
自由猫
短編小説『ちゃん呪』
『ちゃん呪』
「じんちゃ~ん!この駅でぇ~写真撮るとぉー、幽霊がうつりこむって話にゃよ~!!」と酔った友達でねこのきいちゃんが呂律回らずにそう言うので、私はうへうへ笑いながら「じゃあ、撮ってみようよ~!」ってiPhoneのインカメラできいちゃんと「いえーい!」って言ってたらきいちゃんが「あ、動画だったにゃー!」って言って「動画かーい!」って突っ込んでいたら、そんな私たちの背後に叫ぶ顔をしたような
短編小説『ねこのまち子さん、市民税を払いに行く!!』
白ねこのまち子さんは二足歩行で歩き、喋ることができるので、税金を納めなければいけないのです。
鉄球をぶつけられる寒い山荘で夜通し討論する番組『浅間で生テレビ』で「徹底討論!喋る猫に納税の義務は違憲なのか!」というテーマが放送されたとき、「喋る猫の生活党」の党首である道場さんは「我々、歩き喋る猫は進化でありまして」と言ったら、田原総一朗に「ちょっとまって、まだ管さんが喋ってるから」と遮られたので
『Every day is Exactly the Same.(原題:ねこのまち子さん、業務スーパーへ行く)』
白いねこのまち子さんはねこですが二本脚で立って歩けますし、二本足で走ることができましたし、その上日本語を喋れて、そして一人カラオケもたまに行くようなねこでした。
カラオケではちあきなおみの「星影の小径」を頑張って歌ったりしました。
でもちあきなおみのようにうまく歌えないことはまち子さんが一番よく知っていました。
そして「星影の小径」で歌われているようないつまでも誰かを愛すること、それが