マガジンのカバー画像

加速主義

251
運営しているクリエイター

2019年5月の記事一覧

書評『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話』

書評『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話』

書評です。ヤニス・バルファキスのこの本はずいぶん前から話題になっていたのになかなか邦訳がでなくて英語版(原書はギリシャ語)読むかどうしよう悩んでいたら3月に邦訳でてたらしいのでお買い上げ。

著者のバルファキスは、2015年ギリシャ危機のさいにギリシャ財務相をつとめた経済学者である。彼が10代の娘に経済について易しく語るという体裁になっており、たいへんわかりやすい。まず第1章はジャレッド・ダイアモ

もっとみる
『ニック・ランドと新反動主義』感想

『ニック・ランドと新反動主義』感想

 先日発売された木澤佐登志『ニック・ランドと新反動主義』さっそく読んだ。いま流行りの新反動主義や加速主義、そしてそこで常に参照されるニック・ランドについての紹介だ。これらは今までほとんど日本には紹介されておらず貴重な一冊といえるだろう。

 4章にわかれておりまず第1章はピーター・ティールの紹介である。いわずと知れたペイパルの創業者であり、著書の『ゼロ・トゥ・ワン』は日本でもベストセラーとなった。

もっとみる