スクリーンショット_2019-04-13_17

【図解読書】採用基準~地頭より論理的思考力より大切なもの~のレビュー(伊賀泰代)

この図解レビューでは、筆者が価値高く感じたビジネス書を中心に、図解による概念化と引用を用いながら重要なエッセンスをレビューしております。

様々な場所で「グローバル人材」という言葉を聞く昨今。
その本当の意味を理解している人はどれくらいいるのでしょうか?

本著は、グローバルNo.1の戦略コンサルティングファームと言われるマッキンゼー・アンド・カンパニーに17年在籍した著者が、グローバル企業の最前線で本当に求められている人材要件について述べています。

そしてその人材要件はグローバルで活躍したいかとは関係なく全てのビジネスパーソンに求められるもの

自身のキャリアを見直したい会社員
どのような人材を採用するべきか悩んでいる採用責任者
部下の教育方針を考えているマネージャー
など仕事をするあらゆる人に読んでいただきたい1冊です。

いかがでしょうか?
ご自身も勘違いしている部分があったのではないでしょうか?
筆者自身も、なんとなくロジカルで数字に強くて何でもできる人材が求められてるのかと誤解している部分がありました。

まず1つ目のケース面接の際に、考えることが好きそうか、どのような思考プロセスをたどる人なのかを見られているのは日本企業とは大きく異なる気がしますね。
どうしても日本企業だと思考能力は筆記テスト等で試し、面接中にはしっかり準備してきたものを回答できるかを見ていることが多いように思えます。

2つ目の地頭についても外資系企業のイメージで強く想起されるものではないでしょうか?
ロジカルでスマートなイメージが先行して、問題解決方法を見つける能力にのみ注目してしまいがちかと思います。
実際には解決できるまでコミットする力が大事であり、的確に誤解を解いていく本著は素晴らしいですね。

3つ目の分析への誤解も、日本企業に不足していると感じさせられる点でした。
どれだけ準備をかけて分析しても、自分の意見で提案できないと意味が無いというのはさすが成果主義の実力社会だなと思います。

4つ目の、バランス人材も日本企業で求められがちな人材要件ですよね。
成果主義のグローバルにおいては、より難易度の高い問題に立ち向かうので、平均的な人材ではなく突出した強みのある人材を多様に採用して突破することは合理的です。

最後の、優秀な日本人を求めているという誤解も納得感があります。
日本支社なのだから日本人の中から優秀な人が選ばれるかと思いきやそんなことはありません。
日本語さえできるなら日本人ではなく中国人でもアメリカ人でも問題無いのです。
地理的なアドバンテージなどあまりなく、完全に実力勝負ということですね。

ここから先は

1,955字 / 15画像

¥ 290

期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?