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読書メモ 太宰治との奇跡の四日間 私的、昭和文壇史

太宰治との奇跡の四日間 私的、昭和文壇史
櫻井秀勲 @kizuna_eigyo

93歳できずな出版社長を現役で務める櫻井秀勲先生。
先生が14歳のときに芦ノ湯温泉で出会った『太宰治らしき男性』。

その謎に迫りながら、昭和文壇の裏側を赤裸々に綴った本書は、ただの回想録にとどまらず、昭和文学の魅力と、櫻井先生自身の人生観が凝縮された作品となっています。

昭和文壇を彩った作家たちと櫻井先生の運命的な出会い

本書には松本清張や三島由紀夫といった昭和を代表する作家たちが登場します。
彼らが『太宰治との奇跡的な出会い』にどのように惹きつけられたのか、そしてその出会いが櫻井先生の編集者人生をいかに形作ったのかが描かれています。

さらに、戦後間もない日本の文学界を舞台に、櫻井先生自身の体験がリアルに語られることで、読者は当時の文化や人間関係に触れることができるでしょう。

運命を決めた一人の男性との出会い

終戦からわずか一年半、戦後の混乱期に訪れた芦ノ湯温泉。
閑散とした湯治場で、14歳の櫻井少年は一人の男性と出会う。

その男性の正体は不明。
太宰治であるかどうかは今となっては確かめようもありません。

しかし、この出会いが後の櫻井先生にとってどれだけ大きな意味を持つのかが、後年の人生の選択や編集者としての哲学に反映されていることからもわかります。

櫻井先生の90年以上にわたる人生観と昭和文壇の魅力を存分に味わえる一冊

太宰治らしき人物との偶然の出会いから始まり、人生の絆を深く掘り下げた本書は、昭和時代に興味を持つ方、特に当時の文学好きにはたまらない作品です。

私自身、昭和文壇について知識が浅く、太宰治や松本清張という名前は知っていても、本書に出てくる作家の三分の二も知りませんでした。

それでも、文学史の裏側には、著者自身の経験や人間関係が深く関わっている、偶然の出会いが人生を大きく変えることがある、櫻井先生のような編集者の存在が、作家たちの才能を引き出す重要な役割を果たしていたんだ、ということが十分以上に伝わってきました。

櫻井先生が93歳にして新たに綴った本書。
昭和文壇とそこに生きた人々の熱量を余すところなく伝えてくれる特別な一冊です。

太宰治との奇跡の四日間 私的、昭和文壇史
櫻井秀勲 @kizuna_eigyo


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