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不器用な父親という存在 ~父の日におすすめの映画と小説4選

2024年は6/16(日)が父の日。

父親は母親に比べて存在が薄い、というのがよくあるパターン。
とはいえ、「子どもは父親の背中を見て育つ」と言われるように、子どもの人生において重要な存在です。

今回は、そんな父親の存在がストーリーのカギを握る小説2冊と映画2本を紹介します。

これらの小説や映画を通じて、父親の大切さや家族の絆について改めて考えてみてはいかがでしょうか。
父の日にぜひ手に取ってみてください。

父親の定義とは何か?

赤ん坊取り違え。
あってはならないことではあるのですが、わが身に降りかかったら・・・・・・

私自身は子供がいません。
年齢的に、今後も生まれる可能性は低いでしょう。

しかし、もし自分が福山雅治演じる主人公と同じ立場だったら・・・・・・と考えると、決して批判できないのかな、と感じました。
タイトルが語る『父になる』という言葉の重み。

お金だけが幸せではない。
幸せというものの定義を改めて教えてもらえる、そんな映画です。

子どもが親を親たらしめる

3人の父親と2人の母親。
普通だったら『不幸のどん底』とも思える状況を『幸せな人生』という主人公の優子。
でもそれは決して嘘だったり、自分の感情を押し殺しているわけではない。

読んでいて『優子の気持ち』にすごく共感できる自分がいました。
境遇は全然違うけれど、なんだかすごくよく分かる。

『愛』にはいろいろな形がある。
そのどれもが愛おしい。

なんといっても、最後の父親である森宮の存在が微笑ましい。
決して父親らしくないし、むしろ年齢差的には少し年の離れた恋人同士といった方が自然な関係なのに、一生懸命父親になろうとする姿が文章から伝わってきます。

人の感情って、捉え方次第なんだなっていうのが伝わってくる、すごく心温まる作品。
心がぎすぎすしてるな、と思ったときに読み返したくなるような1冊でした。

子どもは親を超えていく

庵野秀明監督による劇場版エヴァの第4弾にして最終話!

使徒と戦い、人類を救ってきたシンジ。
しかし、自らの失敗でサードインパクトを起こしてしまう。

一方父親は自分の信じた道を歩む。
人類補完計画を完成させ、神をも超えた新たな人類の世界を創造する。。

ふさぎ込み、全てにおいての気力を失ったシンジ。
魚を釣ったことないから釣りなんて無理と言ったシンジに子供の頃からの友達であるケンスケは「いいから、やってから言え」と一蹴。

そう、何事もやる前から諦めていたら何もできない。
まずはやってみることが大事。
自分の可能性を自ら狭めてしまうのは一番良くない。

物語はそんなシンジがふさぎ込んだ状態から、だんだん心を開いていき、成長していく姿を描いている。

やがて子は親を超えていく。

親といえども、神をも恐れぬ計画を遂行させるわけにはいかない。

最後の場面がアスカでも、ミサトさんでも、サクラでも、はたまた綾波レイでもなく、マリだったのは、過去に縛られず、未来に目を向けたシンジの心の成長を現している。
そんな気がしています。

間違いなく、日本のアニメ史上最高傑作の1つと言える作品です。

もしも自分の子どもが事件に巻きまれたら・・・・・・

自分の子供が殺されたら、あなたは復讐しますか?

主人公である父親の娘の死体が荒川の下流で発見される。
犯人を告げる一本の密告電話。
そして、復讐。

娘を殺された父親の復讐劇を描く東野圭吾の問題作。

私には子どもがいませんが、娘を殺された父親の心境が痛いほど伝わってきました。

復讐は現代社会では決して許されることではありません。
しかし、それが許されない父親の無念さにも共感してしまいます。

決して癒されることのない遺族の心情。
父親だって人間なんだ、ということを改めて知らしめる作品でした。

本日紹介した映画と本


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