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「ドームプロレス」の功罪

7月25日が東京ドーム。9月4日&5日がメットライフドーム(西武ドーム)。横浜スタジアムは残念ながら中止となりました。

↑の記事では「史上初の年間3度目の東京ドーム」と書かれていますが、新日本プロレスは99年、2000年、2002年、2003年、2005年にも東京ドーム大会を3回開催しています。

当時はとにかくドームが多かった。97年には4月東京、5月大阪、8月ナゴヤ、11月福岡という「ドームツアー」もありました。

こうして見ると「いい時代だったんだな」と思いますし、実際いまよりも儲かっていたはず。一方で「高い収益が見込めるドーム大会を年に複数回やらないと会社が回らない」状況だったという話も聞いています。リッチな分だけムダも多かったのでしょう。バブル期の日本全般のように。

だからユークスが親会社になり、それまで丼勘定だった人件費や諸々のコストに厳しくなると、東京ドームは年1回(1月4日)に戻りました。

昨年と今年は1月4日~5日の連戦でしたが、いまは選手もベルトも多いからこれでちょうどいいです。全タイトルの防衛戦を見られるのもドームの魅力ですが、1日に詰め込むと尺の関係で前半に組まれた試合が雑になるのです。見る方も疲れますし。

あと広いドームでは基本的に「ビジョン観戦」がメインになり、選手の一瞬の表情やグラウンドの攻防などを把握するのが難しい。ビジョンに映ったものを眺めるだけなら家で動画を見るのと変わりません。もちろん生の臨場感や一体感は味わえます。でもそれだけでは物足りない。

これが野球だったら、たとえば盗塁を狙うランナーの揺さぶりや一球ごとに守備位置を変える内外野の読み、スクイズのサインを出したのかやけにソワソワする監督の仕種など、テレビや動画では網羅しきれない部分を楽しめるわけです。プロレスの生観戦にもこういった要素はあります。でもドームだとどうしても。。。

たくさんのお客さんにプロレスを楽しんで欲しいし、新日本にも潤ってもらいたい。ただ私は日本武道館や両国国技館のビッグマッチをもっと見たいかな。あ、でも西武ドームは好きな会場です。半分野外で夏だと「フェス」感覚を味わえるから。行きたいなあ。

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