見出し画像

「やってやれないことはない」と励ましてくれた開拓者

2020年1月4日。

1.4といえば、毎年恒例の新日本プロレス・東京ドーム大会。この年は4日&5日と史上初の2連戦でした。

休みを取り、両方とも足を運ぶスケジュールを整えました。にもかかわらず、ドームへ行ったのは5日のみ。4日は同じ敷地内にある後楽園ホールで開催されたプロレスリング・ノアの興行を選びました。

理由はひとつ。当時53歳の小川良成選手が、まだ戴冠していなかったGHCジュニアヘビー級王座に挑戦するから。

王者・HAYATA選手の脚をねちっこく攻め続け、最後は相手のフィニッシャーを回避し、両脚を4の字に固めての押さえ込み。そりゃ返せないよなという鮮やかな伏線回収でベルトを獲得しました。あそこまで叫んで喉がガラガラになったのはいつ以来でしょうか。

小川選手は小柄な体格をテクニックとインサイドワーク、キレのいい動きで補い、ジュニアヘビーのウェイトのままで団体の頂点であるGHCヘビー級王座を獲った開拓者です。「ジョジョ」や「デスノート」といった頭脳戦コミックが大好きな私は、当然彼のレスリングにも夢中になりました。

私のなかで彼のベストバウトは、98年9月に全日本プロレス・日本武道館大会でおこなわれた秋山準選手とのシングル戦。期間限定でいいから、公式にノーカット版をアップしてほしいです。

秋山選手とは何度も名勝負を繰り広げました。2002年4月におこなわれたGHCヘビー級王座戦では、追い込まれた小川選手が逆転の丸め込みで大勝利。試合時間はなんと4分20秒でした。

身体が小さくても、力が弱くても、頭を使えば、磨き抜いた技を駆使すれば大きくて強い者を倒せる。やってやれないことはない。誇張でもなんでもなく、彼の活躍に何度も励まされました。

小川選手、おつかれさまです。ゆっくり休んでくださいませ。

いいなと思ったら応援しよう!

Y2K☮
作家として面白い本や文章を書くことでお返し致します。大切に使わせていただきます。感謝!!!