
人生を変えるのは「ピンク」と「サングラス」
「残念ながら必要とされなかった」「巨大な壁に阻まれて、ノックするぐらいは出来ましたけど、中に入れてもらえなかった」
胸が苦しくなるコメントです。
2019年1月に新日本プロレスを退団し、アメリカWWEへと旅立ったKUSHIDA選手。今年3月に契約を解除し、先日新日本へ復帰を果たしました。
形だけ見れば「世界では通用しなかった」となる。でも私は彼のレスラーとしての腕が足りなかったわけではないと確信しています。いまのWWEが新戦力に求める最優先事項は試合のスキルではないのでしょう。
彼は一流のプロレスラーです。どんなシチュエーションで誰が相手でもファンを十分に楽しませてくれます。一方で「優等生過ぎてスター性に欠けるからアメリカで成功するのは厳しい」という声も囁かれていました。
その意見には反対です。
80~90年代のWWEで活躍したブレット・ハートというレスラーがいます。彼も当初は「レスリングは巧いけど地味」と見られていました。しかしある日コスチュームをピンクに変えると評価が一変。オーナーのビンス・マクマホンに「君に足りなかったのはそれだ!」と絶賛され、スターへの階段を上っていきました。
新日本プロレスの蝶野正洋選手も同じです。nWoに入り、サングラスをかけただけで大ブレーク。実力さえあれば、何かひとつのきっかけで人生は変わるのです。
何度も新人賞へ小説を送り、「必要とされない」経験を味わいました。一次選考を突破して「ノックするぐらいは出来た」けど、中には入れなかった。私の場合は単なる実力不足。ただ己にとっての「何か」を見つけていたらあるいは。
ほんのちょっとの、分厚くて重い紙一重。届かなかった距離の真相を知っているのは勇気を出してチャレンジした者だけです。
KUSHIDA選手、おかえりなさい。お互い必要としてもらえる場所で「ピンク」と「サングラス」を見つけましょう!!
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