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洋梨について

洋梨や
ああ洋梨や
洋梨や

今日昼ごはんの材料を買いに近所の激安ストアに行ったところ、以前食べてとても美味しかったリンゴ「トキ」岩手産が一袋5玉くらい入って499円で売ってて、ラッキー!と即かごに入れ、さらに果物コーナーを見ていたら、洋梨「ラ・フランス」山形産が2玉299円で売ってるではないですか。

「う、うそだろ?」(声に出ていたかもしれない)

と、私は即ラ・フランスをカゴに入れ、トキを売り場に戻したのでした。(岩手の方、申し訳ないです。)

振り返って確か幼稚園児だったころ、私はおそらく外国作家の絵本の中で「ようなし」という存在を知りました。

内容はよく覚えてないのですが、二階建ての家の二階部分に主人公はいて、その窓から見える風景の中に大きな洋梨の木がある、という設定のお話でした。

本当に内容は覚えてないですが、その"ようなし"という存在は幼い私の中に憧れの存在として刻みこまれました。

この時点では実在しない架空の果物。

成長する中で、ある時気付きました。
フルーツみつ豆の缶詰(当時のものです。今はどんな内容はわからないです。)の中に洋梨が入っていることが。

そもそも、フルーツみつ豆の缶詰の内容物は謎が多く、サクランボ(めっちゃ色が鮮やかな赤)、黄桃(実物見たことない。)、みかん、パイナップル、かんてん、豆(何豆だったっけ?)、そして謎の白い歯応えシャキシャキ舌触りがざらざらしたやつ、という感じでした。

で、子供の頃はこの中で黄桃と謎の白いやつが好きだったのですが、その白いやつが洋梨ということがわかったのです。

しかし、黄桃も洋梨も、切れっぱしでない完全体は一体どこに行ったら見れるのだろう?という感じでした。

この時点では缶詰には入っているが完全体はお目にかかれない、依然謎の果物。

大学生になった頃、お菓子作りに少しハマっていた時に、レシピで見かけた洋梨のミルクレープ。

これはうまそうだ!と、スーパーに洋梨を買い求めに行きましたが、やはり売ってない。くそーと、普通の(和)梨を買って帰り、ミルクレープを作りましたが、梨の汁がジュルジュルすぎてようわからない食べ物ができました。

和梨には洋梨の代わりはできないことを実感

そして時は過ぎた10年ほど前、私は山形に出張に行き、そこでついに洋梨の実物を見たのです。

行く前は山形の洋梨、ラ・フランスが名産品ということも知りませんでした。

値段は確か一玉当たり1000円超えてたと思いますが、私は三十数年の物語に決着をつけるため、お土産に買って帰りました。

和梨ともリンゴとも、どの果物とも異なる独特のフォルムと日本の果物にはない色合い。(そういえばアップル・レコードのリンゴはこんな色合いですね。)

家に帰って食べた洋梨の味は・・・めっちゃ感動した記憶はないですが、舌触りもなめらかで程よく甘く、美味しかった気はします。

いずれにせよ、幼かったころの憧れはこうして目の前に実物として現れ、数年前程からは身近なスーパーでも時々見かける存在になりました。

しかしながら、299円ですよ!安すぎですよ!憧れが!

買って帰って切り分け、昼食後に家族で食べました。
甘ったるすぎない爽やかな味で、シャキシャキとした食感。美味しい。

昼ごはんはチーズタッカルビを作ったので、食後の口の中をとてもサッパリさせてくれました。

しばらく旬なのでしょうか?また見かけたら買って生ハムとかと一緒に食べよう。

ちなみにもう一つの謎、黄桃はどこに売ってるんだろう?


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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