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小分け野菜を卒業し、まるごと大量購入もやったるぜ、ライフスタイル革新中!


重くて大きくて立派な白菜、茫然として新聞紙にくるみなおした。


農家の知り合いからまた大量の野菜が届いて、喜び勇んで下処理調理をした。大根は立派なものが2本、葉っぱもつけてくれていた。新鮮なので葉っぱがちくちくする。セレベスの大きなものが6個、30センチメートル超の重量級京芋が1本。まるまるの白菜、キャベツ…。

夜受け取りだったので、本戦は明日と睨んで、まずは出汁の仕込みをする。こんぶを鍋に入れた水にぶち込んでおくだけだけど。そして夜のうちに大根の葉っぱを1本分、菜飯用に塩とこんぶで漬けた。菜飯なんていまどき知らないですかね、岩波正太郎の「鬼平犯科帳」などにはたびたび出てくるのだが、ウチの江戸っ子おやじが好きで、よく母が作っていた。要は大根の葉っぱを細かく切って浅く塩漬けしたもので、ご飯にかけたり混ぜたりして食べる。シャキシャキでおいしい。作ってすぐは青臭いので、一晩漬けとくと塩梅がいい。

翌日朝。朝食も早々に、まずは出汁ををとる。沸騰する前にこんぶを引き出し、沸騰したら花かつおを大量に投入して火を消す。しばらくして漉すと金色の出汁のできあがり。やりかたは昔教わったまま、こんぶやかつお節を変えたりしながら作り続けている「私の出汁」だ。

ChatGPTに「大量の大根の葉っぱの消費方法」を聞くと即いくつかの答えが返り、ごま油で油揚げと炒め煮するレシピをチョイス。菜飯よりは少し長めに大根の葉っぱを切って、ごま油で炒めると嵩が減る。そこで出汁、八方だし、塩ちょっとを加えて煮詰める。大きめの保存容器に入る程度に収まった。
大根本体は2本とも風呂吹き大根、もしくはおでん用に、出汁で煮る。2~3センチくらいの輪切りにして皮をむき、ガラス容器に入れてレンジでチン。それを出汁と白だし、塩少々で煮ていく。皮は細く切って、かごに広げてみた。自家製切り干し大根にチャレンジ!

京芋とセレベス、ううむ。セレベスを選んで、泥を落とし、皮をむく。新鮮なので皮がむきやすい気がする。ひとつを1/4に切って、出汁と白だしで煮込む。これも大きめの保存容器にだし汁ごと入れて保存。里芋に比べるとねっとりというよりほくほくしている、と聞いたのだが、いやねっとりですわ、出汁が効いておいしい。

冷蔵庫に空きを作るために、保存していた茹で野菜やご飯の残りでぞうすいを作り、できたてのセレベス煮の一部やらゆでじゃがいもの残りやらでなんとなくの昼食。お土産でもらった韓国の甘海苔という種類のカット海苔や、鶴橋のチュクミのキムチでおいしくいただく。中国茶にはまった知人にいただいた岩茶を淹れて一息つく。

後片付けをし、冷えた煮物を冷蔵庫に入れた。白菜、キャベツはまた次回にさせてもらおう。どうどう、抑えて抑えて。
この、切って、調理して、洗って、片付けをする作業をして、かなりすっきりした。普段のもやもやは消え去った。手を動かすといいのか、ダンドリなどの脳みその使い方か。キモチがいいし、おいしいものはできたし、達成感と安心感。ただし手は乾燥した。

気が付いたら、食べ物やお茶も、ほぼいただきものだった。なんとありがたいことか! 自分で購入するときは、すぐ消費できるようになるべく少量の小分けにしているのだが、大量に処理することの忙しさも精神を整えるのにいいのかもしれない。無心で刻んだり、集中して皮をむいたり。コストコも購入と大量処理がセットだけど、あれもかなりスッキリする。ちなみに、大量に作った煮物たちは、一部を実家に持っていく予定だ。さすがに食いきれんべ、と判断したからだが、昼食のつまみ食いで「もしかしていけるかも」とも感じている。

こんどは、自分でも大根を1本まるっと買ってみようかな。そうだ、時間はあるんだから、大量購入を恐れることはないはずだ。会社卒業とともに、少量分割小分け購入からの卒業だ! 効率より時間をかけるのもよし、ライフスタイル革新中なのだから。


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