ぼん

photographer /Chiba/Japan 🇯🇵 Contact▶︎DM

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コインランドリーるーぷ

白い空間にグォングォンと音が響く。 跳ね回る洋服。 洗剤のクリーンな匂い。 世界にただ一人残されている。 『強い社会不安を抱えていますね。不安への不安を前借りして…

ぼん
5日前

消去と回収

写真集制作を進めているのだけれどこのタイミングで解像度の大きさの重要性を知る。さくっと結論を書くと最低300bpi。350~400dpiあればまあ良いでしょう。(A4サイズにお…

ぼん
3週間前
2

林の中の象のように

孤独に歩め 悪をなさず 求める所は少なく 林の中の象のように 人生の指標であり現在制作中の作品のタイトルだ。。 仏陀が残した一説を使っている。これを僕は本来の婚姻に…

ぼん
3週間前
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19/174頁の力 オン・ザ・プラネット 島口大樹

だから子供は嫌いだよ。 カテジナ・ルースとクェス・パラヤの台詞が混ざっている。僕はこの言葉が20年以上耳から離れず、ふとした瞬間に頭の中で響く事がある。子供は苦手…

ぼん
1年前

二年目の石と桃

 二年目の【石と桃】を飯田橋ROLLへ見に行った。 マンションのエントランスへ・・・は入らず横にある喫煙所へ。 ガラスの反射と何処か懐かしい作りのセントラルコーポラス…

ぼん
1年前
3

白に木漏れ日が落ちる

YUKIFUJISAWAアランセーターお披露目会2023をビジター予約をしたので、パートナーと蒲田の森山邸へ向かった。 指定された住所へ向かうにつれて駅前の喧騒は遠くなり、静か…

ぼん
1年前
2

新たな手に持つ

運動をする事が小さな頃から嫌いだった。 時間割の【体育】という科目の文字を見る度に憂鬱な気持ちになるのは高校まで続いた。理由は人格の外殻である肉体のせい。 人生…

ぼん
2年前
4

見たこともなく知らずとも、感じる事から始まればいい。

目黒美術館で開催されている【木村伊兵衛と画家たちの見たパリ 色とりどり】を見に行った。 木村伊兵衛に関しての知識は【木村伊兵衛賞】という名を取ったコンペティション…

ぼん
2年前
9

chapter.

意識を向ける事で浮かび上がる気付きは点で、それぞれに名前がある。 境目、区切り、切り替わり。 凝視める・見着ける、薄いコントラストの狭間を見ていると、これと出会う…

ぼん
3年前
5

分かってるはみ出してる事くらい。

幼少期の体験が、記憶が発露している。 当時の記憶からは不鮮明なシーンと感覚しか覚えていないが、いつしかそれが今の自分と繋がっている事に気付く事が、写真を撮ってい…

ぼん
3年前
5

she.

自分はポートレートが撮れない。 そんな意識と考えをずっと抱えていて、それが自分の強みでもあり弱みだと考えていたのですが、毎回協力してくれる彼女達との撮影で見せら…

ぼん
3年前
4

something just like this

こんばんは、ぼんです。 今まで生きてきた中で形成された価値観や思想が自分が興味のある対象へと向かう道標になっていると考えています。 僕はそれが写真で、人でも物で…

ぼん
3年前
8
コインランドリーるーぷ

コインランドリーるーぷ

白い空間にグォングォンと音が響く。
跳ね回る洋服。
洗剤のクリーンな匂い。
世界にただ一人残されている。

『強い社会不安を抱えていますね。不安への不安を前借りして過ごしている。自分の感情を他人へ伝える事に酷く消極的で恐怖もある。代わりに他者の感情や状況を読み解くのに鋭く、そして敏感。』

声色の柔らかな女医の言葉に強くうなづき返す。
カウンセリングというのは的確だとこの時実感した。
だからどうし

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消去と回収

消去と回収

写真集制作を進めているのだけれどこのタイミングで解像度の大きさの重要性を知る。さくっと結論を書くと最低300bpi。350~400dpiあればまあ良いでしょう。(A4サイズにおいては)という事らしい。
電子機器というかこういう物が苦手な自分が分かっているのに、分からないものを分からないままで放置してしまうという悪い癖のツケが今になって回ってきてしまった。

悔やんでも仕方が無いのでセレクトした写真

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林の中の象のように

林の中の象のように

孤独に歩め
悪をなさず
求める所は少なく
林の中の象のように

人生の指標であり現在制作中の作品のタイトルだ。。
仏陀が残した一説を使っている。これを僕は本来の婚姻に関する言葉で受け取らず、独自の解釈で胸に刻んでいる。

孤独に歩め=生きるという事を・現実を受け入れる
悪をなさず=時代や身を置いている・取り巻く環境に負けず
求める所は少なく=離別も依存も受け入れて、他者への期待も押し付けず
林の中

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19/174頁の力 オン・ザ・プラネット 島口大樹

19/174頁の力 オン・ザ・プラネット 島口大樹

だから子供は嫌いだよ。
カテジナ・ルースとクェス・パラヤの台詞が混ざっている。僕はこの言葉が20年以上耳から離れず、ふとした瞬間に頭の中で響く事がある。子供は苦手、いやほぼ嫌いに等しいけれど、だからと言ってそれを表に出すことは無いしきちんと子供への対応と保護者への【お子さん可愛いですね。】のアピールはきちんと出来る。

察しのいい奴だなこいつ。
島口大樹著 【オン・ザ・プラネット】 を19ページ程

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二年目の石と桃

二年目の石と桃

 二年目の【石と桃】を飯田橋ROLLへ見に行った。
マンションのエントランスへ・・・は入らず横にある喫煙所へ。
ガラスの反射と何処か懐かしい作りのセントラルコーポラスを眺めながらの一服の時間が大好きだ。

 一階角にあるROLLの扉が今年は閉まっていて、照明は消えていた。
奥の壁に飾られている小さな一枚の写真が、そのサイズもあってぽつん。と見えるだけだった。近づいてみると発光する猫の写真だった。

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白に木漏れ日が落ちる

白に木漏れ日が落ちる

YUKIFUJISAWAアランセーターお披露目会2023をビジター予約をしたので、パートナーと蒲田の森山邸へ向かった。

指定された住所へ向かうにつれて駅前の喧騒は遠くなり、静かな住宅地に森山邸はあった。

ポストに招待状が投函されているという素敵な演出で始まったお披露目会。最初の展示棟から【素敵!】【可愛い!】という言葉が止まらなかった。最初に目についたのは綺麗な緑色のニット。あまり目にしたこと

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新たな手に持つ

新たな手に持つ

運動をする事が小さな頃から嫌いだった。
時間割の【体育】という科目の文字を見る度に憂鬱な気持ちになるのは高校まで続いた。理由は人格の外殻である肉体のせい。

人生の半分以上を肥満で過ごしてきた自分は、自身の体型に強いコンプレックスを持っている。大学卒業時には100㎏まで増えたそれは、今思い出してもおぞましい物だと思う。と言いつつその頃の写真を1枚だけiphoneに保存してある。おかげさまで健康な肉

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見たこともなく知らずとも、感じる事から始まればいい。

目黒美術館で開催されている【木村伊兵衛と画家たちの見たパリ 色とりどり】を見に行った。
木村伊兵衛に関しての知識は【木村伊兵衛賞】という名を取ったコンペティションがある事しか知らず、彼自身がどのような写真家すら知らなった。
それで何故展示を見に行ったのか?というと先日まで東京写真美術館で行われていたグループ展、「記憶は地に沁み、風を越え 日本の新進作家 vol.18」 「砂の下の鯨」の吉田志穂さ

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chapter.

chapter.

意識を向ける事で浮かび上がる気付きは点で、それぞれに名前がある。
境目、区切り、切り替わり。
凝視める・見着ける、薄いコントラストの狭間を見ていると、これと出会う事がある。曖昧な物を確かな物にするような点はどんな物にも在って、それを見つけてフォーカスを合わせてシャッターを切り確定させる。

けれど確かな物として写し出された数多の点が、真っすぐな線に貫かれ、あるいは円となって繋がって見える。知らず知

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分かってるはみ出してる事くらい。

分かってるはみ出してる事くらい。

幼少期の体験が、記憶が発露している。
当時の記憶からは不鮮明なシーンと感覚しか覚えていないが、いつしかそれが今の自分と繋がっている事に気付く事が、写真を撮っていて多いです。

写真を撮る事によって感情が現れ思想が瞬き思考を載せる事によって表現がカタチになる。
何故こんな形になるのだろう?と考えた事で体の奥にあるものに気付きました。気づくのが遅くなってしまった自分の形。
少し恥ずかしいセルフポートレ

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she.

she.

自分はポートレートが撮れない。

そんな意識と考えをずっと抱えていて、それが自分の強みでもあり弱みだと考えていたのですが、毎回協力してくれる彼女達との撮影で見せられる表現に魅せられ日に日に、【目の前にいるこの人達の為にもっと何かをしたい】という思いが強くなっていきました。

刹那に過ぎる時の中で、自分という個を特定しうる証拠を記録していきたいからこそ、人は写真に写るのだと思う。
それは決して目に見

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something just like this

something just like this

こんばんは、ぼんです。

今まで生きてきた中で形成された価値観や思想が自分が興味のある対象へと向かう道標になっていると考えています。
僕はそれが写真で、人でも物でも現象でも【あー、今自分自身を撮っているな。】と強く思っています。

誰かの写真を見る時にも、その人の人生に触れていると感じてしまう事がある。この人が、映りこんでいるあれやこれやそれに惹かれた理由はなんだろう?何を想って捉えたのか、何故に

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