運要素の病院ガチャ(メンタル)をどう乗り越えたか
母は、精神科、心療内科に行きたくない人だった。今もかもしれない。
そういう価値観の元で育ったので、わたしも抵抗があった。
そういう母親が行ってる精神科が私にとって初めてのメンタルの病院で。まぁ、そういう母親が選び続けてるには訳があるわけです。
【注意】誰かを否定する意図はまったくありません。
フォローさせて頂いてる方の記事で、メンタルの病院に行きたくないことが書いてあり、勝手にそのお返事(になるのかな?)をここに書こうと思った。
(フォローさせて頂いてる方、これを読んでいましたら、勝手にすみません。)
「私は、なんで今の心療内科に通い始めたんだっけ?」と記憶を掘り起こし、同時に書いて残しておこうと思ったからだ。
まず、結果として、私が今現在通っている病院は心療内科で、たぶん私に合っている。もうすぐ通院1年だ。
たぶん、合う先生だ。
たぶん、合う薬に巡りあった。
まだメンタル安定させ途中で、よくわからないが、とにかく、1軒目よりいい気がする。
じゃあ、今の心療内科になぜ通おうと思ったか?
それは、転院したかったから。
もともと通っていた精神科が合わなかった。1軒目だ。初めての精神科。私が大学生のときから通い始めた。10年くらい通っていたんじゃないかな。私に合っていないと気づくまでにそれほど時間がかかってしまった。
母親がかかっていた病院だった。付き添いで入室するので、何度も先生とは話していた。
その精神科での失敗の原因は、母親の意見が強すぎたこと。そして、先生が高齢だったこと。
母親が強すぎたとは、
精神科に私を連れていったのも母親。
先生に説明するのも母親(私はうつ状態で話せなかったんだと思う)。
薬の調整も母親(まったく薬剤師でもなければ、医療関係者でもない)。
薬を飲んで体調が悪くなると、母は『先生はお前の状態が悪くないことを、体調が悪くなる薬で教えてるんだ。飲むのやめな。』と言ってきて、飲むのも通院もやめた。元気になった気がした。たぶん、抗うつ薬だった。
でも、またうつ状態が酷くなった。家の中でも外でも泣けないし、怒れない。代わりに、表情がなくなった。感情の、言葉の起伏がなくなった。
そこで、また受診するよう言われた。母にだ。また抗うつ薬をもらった。やはり体調が悪くなった。先生に言って、違う薬にしてもらった。そうすると今度は、今までとは逆に、絶好調になった。家族からは不評だった。
母親と姉が、先生に言っていた。
『薬を飲んでから、なんだか怖いんです。すぐ怒るし、口調が怖いし、強く言うんです。すぐ不機嫌になるんです。』
先生も『我慢してることが出てくるんだね。本人は我慢しなくていいから、楽だけど。周りは大変だよね。やめようね。』と、また別の薬になった。
それも具合が悪くなる。起き上がれない。目が回る。気持ち悪い。やっぱり私は精神科の病気ではなくて、気持ちの問題なんだと思った。その薬もやめた。
最終的に、元気にする漢方薬と安定剤になった。
会社でパニック発作を起こして、安定剤ソラナックスになったと思う。それも母親から量のアドバイスがあり、8分の1ほどだった。私には効きが良すぎて、意識が朦朧としてしまうからだ。
その処方を5年続けて、診察室では、先生からずっと『会社通えてるよね?強くなろうね。会社の人に負けないで。頑張れるよね?』と言われていた。
5年目には母親が『このこ、一人暮らしするとか言うんです!』となぜか先生に縋っていて、
『家で家事したり、生活の仕方を覚えて、実際にやって、家族を納得させてから、したらどう?』が私に対する意見だった。
家庭環境は話してある。なのに、これだった。
結局、私が弱いからいけないんだと思った。先生が頑張れると思うなら、そうなんだろうと思った。
それが、一人暮らしをする直前、一昨年の冬に、なんだか違和感に変わった。こんなに死にたいと思ってるのに、強くなろう、頑張ろうってなんなんだろうと浮かんできた。三十路で一人暮らしを先生にまで止められるの?むしろ、独り立ちさせるものでは?と。私の伝え方だろうか?とも。そして自分でまとめたことは、
「いや、伝え方ではなく、先生からしたら、まだまだ病気という段階ではないのだろう。日々生活できていて、生活に支障ないから病気じゃないし。一人暮らしも、母親が具合悪いから、勧めないのだろう。行くのやめよう。私は大丈夫なんだ。気持ちのもちようなんだ。」と半年以上すっぽかした。それでも体調が悪くなって、また受診した。
先生には、引越しして病院から遠くなったから通いづらくなったと思われ、『別の近い病院に転院する?』という話をされた。そのときに、初めて思った。「転院という手があったか!」と。
ちょっと別の話になるが(あとで1つになります)、同じ時期に月経不順で産婦人科に通い始めた。そのときに『半年で8kg痩せるのは異常だから、産婦人科の前に、まず、内科で異常がないということを確認してきてください。』と言われた。
そこで、引越してきたばかりで病院なんてわからないから、それまで通っていた内科に行くことにした。姉の持病で通っていたところだ(大きな病院の医大から、『その病気についてはここへ』と紹介状を出された個人病院だった)。そこについでに私もかかっていた。引越してからは、初めてだった。実家から1時間で、一人暮らしの場所からは倍の2時間かかることを知った。
それでも、身体が問題ない証明を貰いにいった。
そこででた答えは『身体は問題ないけど、ストレスですね』だった。
この先生が心療内科も併設していた。
別の日、改めて、お盆で平日の心療内科の診療日に受診した。
軽い気持ちだった。
最初に先生じゃない男の人からいろいろ聞かれた。『心療内科初めて?』と。そこで、通っているところがあるけど、なんとなく来てしまったと答えた。『わざわざ遠くなるのに?』と。そりゃそうだ。なんだか、悪いことをしてしまったと思った。紹介状を貰っていないし、ここの先生にも迷惑をかけてしまうかもしれない。それがグルグルしていた。『通えるの?』と。1ヶ月に1度なら来れると思っていた。『ここ、平日だけだけど大丈夫?』え、会社休むのは気が引けるし、なんて言えばいいのかわからない。とか思っていた。実際になんて答えたのかは覚えていない。それくらい気が動転していた。でも、質問は続けられ、家族構成、家庭環境、家族の特徴、受診したきっかけとなる症状、私の過去などだった。終わって時計を見ると、1時間半経っていた。
そこから記入式の問診をして(これも長い)、やっと診察室に入った。まず私が言ったことは「すみません。申し訳ありません。」だった。
「通院してるとこに何も話してもいないし、紹介状ももらっていないし、それなのにここに来てしまって申し訳ありません。」
食い気味に先生に言われた。
『うん、そんなことよくてさ。
ストレスチェックが酷すぎるからさ、まず、治していこう、すぐ!』
なんかよくわからなかったが、どうやら私のストレスは、普通の人が許容量の5%でいろいろな症状が出るところを、あなたは95%あるよと説明された。今もどういうことかよくわからないが、なんか、すごい!やばい!ってことだけはそのときに理解した。
『よく生きてたよ。
受診してくれてありがとうね。』
と言われて、なんとも言えない気持ちになった(いや、これを書いてるから、言葉にしなきゃですよね)。ここに、この先生のところに転院していいんだ、ということ、あの『強くなれ』という先生のところに通わなくていいんだという安堵感だったのかもしれない。
そこから、もうすぐ1年経つ。
それまでに、「私は病気ですか?」と聞いたこともあったし、何回かお薬ガチャ(これもいつか書いてみたい)もした。病気については、『生活に支障あるよね。』と言われた。だから、納得して、通い続けることにした。具合が悪くなると『それは効いてるってことだね』と脳内物質のことを説明してくれた。とても筋が通っていて(医療機関だから当然かもしれないが。)、私の今までの考え方が違って、飲んでいていいことが理解できた。
先生に、『ストレスの発散が下手。』とか、『毎日ひとりでイヤダメムリって言う練習してみれば?』とは言われるが、『強くなれ』とは言われたことがない。
会社に行くために玄関から出られなくなったときも、適応障害の診断書を出してくれた。
双極性障害であると診断もされた。
これについては、最近、私はきっと軽い方なんだろうと思う(比べ方も、基準になる人もわからないが、ネットで見た感じからいくと?)。それで、私が大切にしなきゃいけないことは、双極性障害ということではなくて、うつ状態に抗うつ薬を使うのはだめってことなんじゃないかと思った。自分の解釈で。
1軒目の薬で興奮して失敗していた原因が説明できる気がした。
私もメンタルの病院には、母親に連れていかれなければ受診してなかったかもしれない。
転院の話と体重減少がなければ、今の病院を選ばなかったかもしれない。
それでも、私は、受診してよかったと思う(まだメンタル安定させ途中なので、断言はできないが)。
異常なハイテンションとうつ状態の二面性のある自分に理由と説明がついた。本当の自分ってなに?っていう状態だけど、「死ぬべきだ!」といううつ状態だけの日々や、ハイテンションからうつ状態になるジェットコースターのような下降や、ハイテンションのときの周囲に対する不快感を少なくできるんじゃないかと期待している。
今の私の目標は、「完治・寛解」とか「本当の自分になる」とか、もちろん「強くなる」とかではなく、
まずは「安定した社会生活を送れること」になった。(病院の目標はわかりませんが。)
(ここで挙げた精神科の先生が悪いということではありません。合う人がいるから、長年開院しているのだと思います。ただ、私には合わなかったな、と。それだけです。)
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