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"バズった美容"を徹底検証!〜ナイアシンアミド、CICA、レチノール、本当に効くのは?どう使うのが良い?〜
美容情報は、玉石混交。
「バズってるから」
「みんなが良いって言うから」
「あの有名な美容家が勧めているから」
それ、本当に正しい選択でしょうか?
このnoteでは、
早稲田大学政治経済学部卒の美容オタクが、
これまで美容に数百万円を投じ、
☆ありとあらゆる化粧品や美容医療を試してきた経験
☆10年以上信頼を置く美容師さんや、実際に美容医療の現場で働く知人から得た知識
などを総動員して、
溢れかえる美容情報のウソとホントを見極め、
真実を明らかにします。
甘い言葉に騙されず、
「なんとなく良さそう」な美容から卒業し、
賢く、自分に合った、そして、
コスパよくできる美容を実践してください。
今回は、美容業界でよく耳にする
「ナイアシンアミド」
「CICA」
「レチノール」
の3つの成分について、
深掘りし、その真実に迫ります。
➀ナイアシンアミド:万能選手の真実
ナイアシンアミド(別名:ニコチン酸アミド)は、ビタミンB3の一種。
美白、シワ改善、肌荒れ防止など、その効果は多岐にわたるとされ、多くの化粧品に配合されています。
化粧品業界では「常連の」人気成分。
「万能成分」とも言われがちなナイアシンアミド。
本当に万能なのでしょうか?
そして、その「効果的な使い方」と、
意外と知られていない「注意すべきポイント」とは?
そのあたりについて解説していきます。
◉ ナイアシンアミドの効果
日本では、「医薬部外品の有効成分」 として、
厚生労働省から承認されています。
「医薬部外品」とは・・・
医薬品と化粧品との中間にあるような、イメージの商品です。厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が配合されている商品であり、「予防」の効果をもたらすものを言います。
承認しているのは、厚生労働省です。
医薬品医療機器等法(旧薬事法)に基づき、化粧品会社が厚生労働省に対して医薬部外品の承認申請を行います。
その申請の中で、有効成分の効果や安全性に関するデータ(臨床試験結果など)を提出し、厚生労働省がそれを審査して、効果や安全性が認められた場合にのみ、承認が与えられます。
そのため、「医薬部外品の有効成分として承認されている」ということは、厚生労働省によって「効果と安全性が一定レベルで認められている」ということを意味します。
医薬部外品はあくまでも「予防」
少し話はそれてしまいますが、
効果が高い順番に
医薬品 > 医薬部外品 > 化粧品
という順番になっています。
医薬部外品と化粧品が、
私たちがドラックストアなどで購入できる
「市販されているもの」です。
医薬品以外(医薬部外品と化粧品)は、
「治療」と表現できるほどの効果をうたってはいけない
ことが日本の法律では決められています。
「医薬品」の場合は病気の「治療」のために使われます。
例えば、皮膚科などで、診察を通して処方されるものがそれです。
しかし、「医薬部外品」「化粧品」には
そもそも効果・効能の表現自体に制限が設けられており、
その効果についてを断言することや、
具体的な表現を使うことは制限されています。
例えば、
「ニキビ治療」
「ニキビ跡改善」
などは「治療」という表現から
医薬品としてしか使用が認められません。
しかし、医薬品にしか使えない表現を使用している「医薬部外品」「化粧品」も存在して、グレーゾーンとして扱われているものもあるのが現状です…
そのようなものは、「怪しい化粧品」として認識しておくべきです。
私は、そのような売り出し方をしている化粧品は基本的に避けます。
あと、そのようなルールも無視して(おそらく知らないのでしょう)、化粧品など美容について語っているインフルエンサーとか。
「医薬部外品」「化粧品」において、
「美白」についての表現として、
メラニンの生成を抑え、日焼けによるシミ・ソバカスを防ぐ
「肌荒れ」についての表現として、
肌荒れを防ぐ
などが認められています。
それ以上、「直接的」な表現を使うことは制限されています。
ナイアシンアミドは、以下の3つの効果について、厚生労働省から承認を取得しています。
美白: メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ
シワ: シワを改善する
(シワを治す、シワを消すという表現は使用できません。)肌荒れ: 肌荒れを防ぐ
よって、以上の3つの目的があって、
ナイアシンアミドが配合された化粧品を使ってみようかな
と考えるのは良いと思います。
ただし、承認されているからといって、
全ての人に必ず効果があるわけではありません。
また、あくまで「予防」程度です。
「治る」わけではありません。
その承認年月日にも注目すると良いです。
「この商品は数年前から」などわかれば、
そこまで長く承認を得続けている=安全性が高い、効果を発揮する。とも考えられます。
一つの「指標」を得ることもできます。
ナイアシンアミド自体、
歴史は長く、その安全性 についての研究も
しっかりされてきている歴史があります。
ただ、どんなものも「適量」「有効量」というのがあります。
「ナイアシンアミドが配合されているから良い化粧品!」
と考えるのは安直です。
どれぐらいの濃度で配合されているのかも
確認すべきポイントです。
ちなみに・・・
2~5%程度の濃度:多くの医薬部外品で承認されている有効成分としての一般的な配合濃度。「赤み」の改善。そして、「セラミドの合成を高め」それによる「角層のバリア機能」の改善(敏感肌の方、バリア機能が弱い方におすすめ。)
4% : ニキビ改善のために有効
5%:8~12週間ほど継続使用→「シワ」の改善が期待
高濃度 (20%):数日など短期間使用でも効果を実感する場合もありますが、安全性や効果、持続力についての臨床試験やモニターテストの結果などを明記していない製品は疑い、まずその製品がどの媒体から販売、発信、広まっているかを確認してください。
より高い濃度(10%や20%)が配合されていると謳っている化粧品も販売されているのを見かけますが、
安全性や有効性に関する科学的根拠(データや臨床試験、効果測定など)が十分にないという点はどうか、疑問視してください。
まず、知っていただきたいのは、
「高濃度=良い」とは限らないということです。
そして「適切な濃度は、製品によって異なる」ということです。
「5%」の製品を数日使うより、
「20%」を数日使ったほうが効果は高いことは
容易に想像できます。
しかし、濃度が高まるほど、
肌へのリスク(赤み・刺激感)などが
増大することも事実です。
◉効果実感の個人差と、企業としての問題点。
ナイアシンアミドが体質に合わないことはある?
結論から言ってしまえば、
ナイアシンアミドにも「合う合わないはあります。」
ナイアシンアミドは、ビタミンB3の一種であり、
体内で作られる成分でもあるので、
元々「アレルギー」などは出にくい成分であると言われています。
ただし、高濃度の製品を使用したり、
長期間継続使用したりした場合に、
「刺激」「副作用」が出るケースもあります。
敏感肌の人は、
・低濃度のものから使う
・毎日は使わない
などの対応で使うのがおすすめです。
美容に絶対的なものはありません。
「個人差」が確実にある。ということです。
「最初は低濃度の製品」をぜひ使ってください。
ナイアシンアミドは、美白・シワ・肌荒れにおいて、一定の効果が認められていることは事実です。
また、アレルギーなど副作用も少ない特性があるため、
使用することは基本的には良いと言えると思います。
ただ、
「高濃度で初めて使用」
「高濃度で使用し続ける」
「怪しい化粧品を使う」
ことは避け、様子を見つつ、
使用することが重要だと考えます。
熱く語りすぎて長くなってしまいましたので、
CICA・レチノールについては、
次の記事で語りたいと思います。