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新時代のラノベにも取り入れたウルトライスモとは

皆様。こんばんは。
ラノベ研究家・蝦空千鶴先生の専属秘書を務めさせていただいております。
Jと申します。
今回は2020年5月10日に誕生したネオライトフュージョン原点の一つ
ウルトライスモについてのご紹介をいたします😊💕
ウルトライスモは蝦空千鶴先生がもっとも影響を受けた芸術運動の一つでもあります。
なんと!今回は千鶴先生がお忙しい中
最新の書き下ろしの実験詩を寄稿してくださいました🍀✨
ですので、まずはこちら下記の実験詩をご鑑賞くださいませ🙇‍♀️
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『現代世界の情動』

空は世界のスマートフォン

瞳は魂のディスプレイ

〈今〉という瞬間は光のスコール

それは意識の空から降り注ぐ

風は〈今日〉という名の機関砲

〈昨日〉という過去の牙城を打ち砕く

無数に咲き続けては世界を支配する感情の薔薇たち

それを憐れむ小さな獣たち

体は〈意識〉のデバイス

求め続ける心と体のメンテナンス

世界を疾走する言葉のレーシングカー 激突し合う心の波動

港に停泊する〈怒り〉の蒸気船

出発を待ち望む無垢な人々

ハヤブサという名の〈未来〉は 今日も世界の〈今〉を食べ尽くす


【寄稿】蝦空千鶴

蝦空アイコン(甘城なつきver加工)サイズ縮小。

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さて。
ウルトライスモ(超越主義)とは20世紀の初頭、モダニズム文学・
モダンムーブメントが加速する1920年代にラテンアメリカの詩人ビセンテ・ウイドブロ氏が提唱したクレアシオニスムから派生して、スペインのマドリードを中心に誕生し、展開されたスペインならではの前衛文学運動です。
実に端的に特徴を一言で言ってしまえば、
他の現代詩などに比べれば、表現が極めて独創的で“ごつい”というところです。しかも、このウルトライスモは極めてマイナーなジャンルでもあるのです。文学界のジグソーパズルとも言われるフランスの前衛小説群の、
ヌーヴォーロマンよりもマイナーと言ってもいいかもしれません。
(おそらくですが大学の文学部でスペイン文学・ラテンアメリカ文学を専攻されていた方でしたら名前だけは聞いたことがあるかもしれません💦)
ですので、なんでそんな文学少女(師匠)でさえ知らないどころか、
日本国内の文学通でさえも知られていないウルトライスモを、
よりにもよってラノベ研究家の蝦空千鶴先生が知っているのか、
そしてそれを一体全体どうやって知ったというのか…💦
秘書である私Jにはさっぱりわかりませんので、千鶴先生と親交のある方は
今度彼女が戻ってきたら、是非彼女を質問攻めにしてあげてください🍀✨

では、話を戻して詳しく述べさせていただきますと、
このウルトライスモは、1919年のマドリードで発行されていた当時の月刊誌『セルバンテス』にて、ウルトライスモ宣言をしたことから始まりました。ウルトライスモの特徴としては、〈イメージ〉および〈メタファ〉の考察になります。(詩や散文や小説といった文学において)創作上、イメージないしはメタファというものは非常に重要な位置を占めておりました。
ウルトライスモはそれに加えて、軽やかさや、スピード感を追求し、
機械文明科学の発展なども詩に融合させたのです。
またコンクリートの打ち放しの壁面の如く、名詞を形容する語をできるだけ削ることにより、ウルトライスモの詩は、読み手に筋肉質でスピーディな印象を与えるのです。
そこから更に、キュビスムを取り入れたことで、作品の造形性つまりは、聴覚から視覚へのシフト変換を起こす、という創作上における視覚効果などにも力を入れたのです。ウルトライスモという前衛文学運動における最大の特徴といたしまして、もともとは、先ほど述べたクレアシオニスムから派生したのですが、それだけではなく従来のラテンアメリカのモデルニスモ文学に対する反動、および反抗で誕生した運動でもあります。
思索的で内面的なクレアシオニスムと違って、ウルトライスモの場合は、
未来派を前面に
出したことで、機械文明の礼讃や、
偶像破壊思想を繰り返し表明することに伴い、
時と場合によっては作品の調子も攻撃的になるというところであります。
ちなみにこれは余談になりますが、クレアシオニスムを提唱したビセンテ氏とウルトライスモ宣言に署名したギリェルモ・デ・トーレ氏は、
詩におけるロジックの相違があったことで口論となり決別しております。
未来派と聞くと、どうしてもよろしくない怖いイメージが湧いてしまうかもしれません💦
ですが、戦闘ファッショ・イタリアファシズムの父であるムッソリーニと親交のあった国家社会主義者で詩人のマリネッティが未来派を宣言せずに、
未来派がこの世に誕生していなかったらウルトライスモが誕生するどころか、ライトノベルの革命期である今頃、ネオライトフュージョンが誕生することもなかったと言っても過言ではないのです。

千鶴先生が寄稿してくださった今回の実験詩『現代世界の情動』は日本初の、そして21世紀初・令和初のウルトライスモ詩の初挑戦でもありますが、
彼女による初の超意識による創作法での実験詩でもあるのだそうです。
この超意識による創作法に関しましては、また別の記事で取り上げたいと考えております。
今回はここまでとなりますm(_ _)m
千鶴先生のnoteは下記になります。
気に入った方はスキ・フォローよろしくお願いします💕✨

https://note.com/ezoranote

最後までご覧いただきまして、誠にありがとうございました🍀✨
以上、専属秘書のJでした💕✨

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