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【読書】「価格上昇」時代のマーケティング|価値を伝えて行こう

物価上昇が続きますね。そんな時代に合った本を見つけたので買ってみました。なんと価格を上げる方法の本です。

気になったところをピックアップして振り返ってみます。

価格を上げるために必要なことは価値を伝えること

多くの人は1円でも安く手に入れたいと思っているでしょう。昨今は値上げ値上げでうんざりしている人もいるかもしれません。

しかし一方で、人は欲しいとか好きと思っているものにはお金を使います。いい例が趣味とか推しです。

趣味の道具にかける金額は、趣味によっては万単位になります。他人に理解してもらえないという人もいるでしょう。かくいう私も自転車と楽器を合わせると税込価格なら90万円くらいします。DTMに使った分を含めれば100万円ですね。

推しだって同様です。昔から好きなアーティストのCDやグッズを揃え、ライブにも行くという人は多いでしょう。最近は好きな芸能人や好きなマンガ・アニメのグッズを揃えることを推し活と呼びます。

私もふくふくニャンコやじんべえさんが好きで、いくつかグッズを持っていたりします。また私の場合は猫好きなので、猫カフェによく行きます。推しな猫やお店があるわけじゃないですが。

つまり好きとか欲しい、これいいなと思えば、人はお金を払うのです。だから売る側は価値をちゃんと伝えて、好きになってもらう、いいな、欲しいなと思ってもらうことが大事なのです。

そうすれば物価高とか言わずに、結構いいお値段で買ってもらえるというわけです。ただしそもそもいいものあるいは個性的なものを作るとか仕入れる必要がありますね。伝えるだけの価値があるものを扱う必要があります。

マスターになる

マスターとは師匠です。顧客が弟子、自分が師匠になればいいという話です。

そんな偉そうな知識やスキルなんてないと思ってしまうかもしれません。しかし仕事をある程度の年数やっていれば、異職種の人から見たらさすがという知識やスキルはあると思います。

そういうのを使って、顧客に知識を伝えていくことで、顧客を育てていくのだそうです。そうすれば新たに需要ができるというのです。

例えばワインの魅力を顧客に伝えることで、顧客がワインの美味しさを知り、ワインの需要ができたという話が出てきます。しかもこれが地方の高齢化と人口減少が進む商圏人口が800人の町での話なのです。驚きです。

アートに高めていく

本書には最後に自分のビジネスをアートに高めていくという話が出てきます。私個人としてはここが特に関心が高いです。

アートの特徴はコストも価格も自由なことだと本書には書かれています。1000円のコストで匠の技を詰め込んで作った商品を10000円で売ってもいいのです。

技や個性を高めていくことで、ただのものではなくすことで、商品をアートにしていくわけですね。そうすれば高い価格をつけられます。

私は顧客サービスとか顧客対応、マネジメント、ビジネスや組織の理解などで他のエンジニアと差別化したいと常々考えています。

顧客からしたら、自社のビジネスや組織を理解してくれ、要望に対するビジネス的な意味も理解してくれ、プロジェクトマネジメントもできるっていいと思うのです。

もちろん技術的にも大抵のことはできるので、顧客からしたら何を聞いても応えてくれるという便利さがあります。アプリ系エンジニアではありますが、インフラベンダーに頼むようなこともやってくれる(しかも依頼して即座に)という便利さが顧客にとってあります。

ITのようなモノづくりの仕事でも、このようにサービス業にできるのです。これを高めて行って、アートと呼べるレベルにならないかなぁなんて思ってしまいます。

とはいえこのようなやり方は仕事ができるとはどういうことか?という本を読んで、スキルではなくセンスという方向性なのかなと感じました。アートと呼ばれるには秀でた専門性と個性が必要なので遠いかなぁ。

終わりに

この本には価格を上げる方法が沢山書かれています。ここで挙げたことは当然一部であり、色々なことが書かれています。

多くはBtoCですが、BtoBでも自分の仕事の価値をしっかりつけて、単価を上げていきたいところです。先ほど私が書いたようなことも、単価を上げるために一役買っていると自分では思っています。私自身が一応業界標準以上の単価で長年仕事をし続けているので。

高く売ることに興味がある方は一読してみてはいかがでしょうか?

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