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【読書】コーチングと仏教、Connecting the dotsな1冊!

NHK出版 学びのきほん はじめての利他学

100ページほどの読みやすい本でした。

歴史的な考察や利他的な思想を持っていた歴史上の人物について広く触れている点は面白かったです。
時代や国によって言葉は変わって、まるで反対のことを言っているようで、根本の部分で人の思想は変わらないのだなと感じました。

ただ、東洋で深められた「利他」という思想は、西洋の「愛他」とはかなり成り立ちや考え方が異なるようで、その違いがどこから来たのだろうかと気になるところでしたが、この本を読むとなるほど!と思うことが多かったです。

西洋の「愛他」は自分を犠牲にしてでも他者を愛しなさいという考え方が強く、自己と他者を明確に区別しています。

それに対して日本では、空海や最澄、道元など仏教の教えの中に、さまざまな言葉で「利他」について語られていますが、必ずと言っていいほど自分とセットで語られます。

自分も相手も大切にする。
他者を想うために、まず自分を整えたり、自分のことを大切にする。
さらにいえば、自己と他者の境目をなくして全てを愛するというような考え方が説かれています。

わたし自身は、仏教徒ではありませんが、考え方や思考については、このような仏教の教えに、とても共感しています。

ここは、コーチングマインドにも通じるものがあります。
クライアントの可能性を最大化させるために、まずはコーチの自身が最高の状態を保ち、高い倫理観を日頃から持つことが大切だと言われています。

以前コーチング講座でも思考の扉を開くステップを学びました。
そこでも最高の状態は、自分も相手も根っこの部分ではつながっている。相手だけでなく、すべて人や自然はどこかでつながっている、すべてのものに感謝や愛をもって接することが理想なんだよと習いました。

そして、その関係性を育てる、大切な要素が「言葉」であると仏教でもコーチングでも同じように語られていることに、わたしの中ではとても腑に落ちるものがありました。

本書は利他の入門書であり、言葉の大切さに気づかされる本としておすすめです。

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