匂いより、深く染みつくもの。|負債論|weekly
今週は、うでパスタが書く。
僕は二〇一八年の初頭、そのとき保有していたビットコインをすべて売却しておよそ一億円の収益を得た。これについてはまたいつか書く。どうかこのnoteのサブスクリプションを手放さないでほしい。
なぜ僕がビットコインを保有していたのかという理由の半分は、こちらの本に収録されている「だって人生はほら、RPG。」で読める。
あと正直に言えば以下のブログでも無料で読める。
しかし、では今日ビットコインを売ったそのカネはどこへ行ったかというと、四千万円を事業に投じてわずか半年で失ったあと、六千万円を納税したらすべてなくなってしまった。ところが半年で爆発炎上した事業の後始末は二年後のいまも続いており、もうとっくに得たものより失ったものの方が大きくなっている。結果、四十三歳にもなったのに狭小住宅どころかバリッとしたマンションのひとつも買えずに僕はいま週に五〇〇時間ぐらいを賃貸物件の内見に充てている。更新料を払いたくないからだ。めぼしい物件には駐車場も付いてないので車まで家から五分ぐらい歩かないといけない。それも寺の貸している墓場の裏の露天の駐車場がやっと見付かったんだ。そのぐらいだ。あのカネがいまあれば、と思わない日はない。
ちゃんと考えよう。お金は大事だ。ちゃんと考えるだけでいいんだ。これは本当に分かってほしい。
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