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バイブルメッセージ

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毎月2回配信している聖書関連のメッセージです。
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#キリスト教

神に守られて

日々の生活の中で、神に守られていると感じたことはありますか。毎日ではなかったとしても、何か危険が迫ってきた時などに実感することはあるかもしれません。 以前、この世で私たちが出会う危険について、次のように書いたことがあります。 先月、妻が新型コロナにかかりました。しばらく前に友人がかかった時も、妹がかかった時も、それぞれの家族全員に感染していたので、私も覚悟はしていました。 もちろん、別々の部屋で過ごすなど、できる範囲で予防措置は取りましたが、家の造りから言って、妻も私も

求め、探し、門をたたく神

マタイによる福音書7章には、祈りについて、こんな言葉が記されています。 しばらく前に、神もまた私たちに対して、求め、探し、門をたたいておられると書かれた記事を読んだことがあります。 たしかに、神と私たちの関係が父親と子どもの関係であるなら、お願いするのは私たちだけではないはずです。もし私たちが天のお父さんの願いを無視して、自分の願いばかり主張するなら、自分勝手な人間になってしまうことでしょう。 そうはなりたくないので、神が求め、探し、門をたたいておられることについて、聖

新年のモットー(2025)

新年を迎えてから2週間近く経ちましたが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。 今年の目標や抱負を定めた方、これから定めようとしている方もいるかと思います。私も時間を取って祈り、新年の指針としたい聖句を一つ選びました。 今年もまた、友人に尋ねてみたのですが、神はそれぞれにぴったりの聖書の言葉を示してくださったようです。それを皆さんにも紹介したいと思います。 *** この友人は、昨年に引き続き、この同じ言葉を選びました。そして、「望んでいる、いないにかかわらず、身の回りに起

クリスマスにひとりぼっち?

この時期になると、「クリぼっち」という言葉をあちこちで耳にします。クリスマスをひとりぼっちで(特に恋人なしに)過ごす寂しさを表す言葉です。日本では、どういうわけか、クリスマスは恋人と過ごすものという考えが定着してしまったため、そのような言葉が生まれたようですね。 クリぼっちと聞くたびに、私の心にはある名言が思い浮かびます。 この人がどのような気持ちでそう語ったのかを調べたところ、「私のクリスマスの奇跡」という体験談の締めくくりに書かれた言葉だとわかりました。 それは、彼

今なお響く天使の歌

クリスマスの賛美歌の中には、平和を歌うものがいくつもあり、それは次の聖書の言葉から来ています。 「平和の君」とはイエスのことで、他にも、「平和の主」(2テサロニケ3:16)、「わたしたちの平和」(エペソ2:14)と呼ばれています。そのイエスが生まれたことを羊飼いたちに告げた天使たちは、「地には平和」と歌いました。 この平和とは、第一に神との平和ですが、聖書は他の人と平和な関係を持つことも呼びかけ、さらに内なる平和(平安)についても語っています。 エドムンド・シアーズとい

言葉の声

先日、朝起きた時に、いきなり「声」という言葉が頭に浮かんできました。そしてすぐに、ヨハネによる福音書の冒頭の言葉を思い出したのです。 ここで、イエス・キリストは「言」と呼ばれています。原文のギリシャ語では「ロゴス」で、それは内にある思考と、それが外に表れた言葉の両方を指しています。つまり、イエスは神の思いを言葉にして語り、私たちが見ることのできる形で神の本質を現した方なのです。 「声」は、単に自分の思いを口から出す音ではなく、その音の出し方(優しい声や荒々しい声といった語

あなたが小さい者でも

クリスマスまで1か月半となり、ふとミカ書にあるこの言葉に目が留まりました。 これは、メシア預言と呼ばれるものの一つで、イエスがメシア(救い主、ギリシャ語でキリスト)としてベツレヘムで生まれることを預言しています。 エフラタは、ベツレヘムの昔の名前か、ベツレヘムに吸収合併された町の名前だと考えられています。(創世記35:19、ルツ1:1-2) 当時のヘブル人(ヘブライ人)は部族ごとにそれぞれ相続地があり、部族はさらに氏族にわけられていました。そして、ユダ部族の中でも、とり

祈りの答えは神の恵み

私たちが祈る時、神が聞いていてくださると知ることは、とても素晴らしいことです。そして、その祈りがかなえられる時は、嬉しい気持ちになります。 でも、ヒゼキヤ王の話を読んでいると、祈りがかなえられること自体よりも大切なことがあるのではないかと考えさせられました。それは、私たちが祈る時や、祈りがかなえられた後の態度です。 少し背景を説明すると、ヒゼキヤがユダ王国の王となったのは、北方のアッシリア帝国が領土を次々と拡大していた時代で、預言者イザヤも同時期に活動していました。 父

神は聞いて、助け出される

先月、両親の様子を見るために、実家に何泊かしてきました。妹夫婦が近くに住んでくれているので、安心ではあるのですが、やはりできる時に会っておきたいという気持ちがあります。 実家へ行くことは私にとってかなり大切なことなので、いつも何人かの友人に祈りをお願いしてから出かけています。そして、主と友人たちのおかげで、毎回、とてもよい時間を過ごすことができています。 しかし、今回は、初日の道中からハプニングの連続で、驚かされました。救急車を呼ぶ事態まであり、予想外のことが起こるたびに

神を知ること

先日、友人と話していて、好きなミュージシャンは誰かという話になりました。好みは人それぞれだし、好きな理由もさまざまでしょう。曲や歌詞が好きだったり、パフォーマンスが好きだったり、あるいは、声がタイプという人もいるかもしれません。 また、人柄を知って好きになる場合もあることでしょう。最初は無関心だったけれど、何かのきっかけでその人の人柄を知り、ミュージシャンとしてのその人も好きになることが。 いったん好きになると、その人や作品にもっと興味が湧いてきて、さまざまな曲を聞いてい

天国にある傷跡

私の顔には傷跡があります。はっきりと認識できるものですが、普段はまったく気に留めていません。でも、先日鏡を見ていた時にふと目に入り、少しの間、その事を考えていました。 それは、中学校の放課後、教室で友だちと遊んでいた時にできたものです。走り回っているうちに、友だちが思わず私の背中を押したので、バランスを失った私は倒れてしまいました。その際、机の角に眉毛のあたりを思いっきりぶつけ、二針ほど縫ったのですが、目に当たらなかったことが幸いです。 私は鏡を見ながら、「イエス・キリス

友だちについて考える

昨日、誕生日を迎えた友人がおり、特別な人の誕生日は自分にとっても特別な日だなと思いました。神がその人を通して私の人生にもたらしてくださった祝福を感謝すべき日ですから。そして、聖書を読みながら、友だちというものについていろいろと考えていました。 聖書には、友人関係について多く記されており、中でも有名なのは、この言葉でしょう。 クリスチャンになってからの人生を振り返ってみると、私が何らかの形で「倒れた」時には、友だちが必ずそばにいて、私を起き上がらせてくれたし、倒れないように

思い通りに行かない時に読みたい聖書の言葉

人生、思い通りにならないことは度々あります。「苦しい時の神頼み」で、普段は信仰心を持たなくても、そんな時だけ神にすがるという人もいることでしょう。 英語では、「好天時だけの信仰(fair-weather faith)」という言葉があり、それは、天気の良い時、つまり、物事がうまく行っている時だけ立派な信仰があるように見えるけれど、うまく行かなくなった途端に信仰が揺らいでしまうことを言います。 本当の信仰は苦しい時にも楽しい時にも神に頼り、天気の良い日にも悪い日にも神を信じる

人間は顔を上に向ける動物

「人という字はねぇ、ひとりの『人』がもうひとりの『人』を支えている字です」とは、ドラマ『3年B組金八先生』からの有名な言葉ですが、実際の起源は違うそうです。 甲骨文字までさかのぼってみると、ひとりの人を横から見た姿であることがわかります。左の部分は頭から手まで、右の部分は胴体から足までをシンプルに表しているとのことです。 聖書に出てくる「人」という言葉の語源も知っていただけたらと思います。まず、旧約聖書の原語であるヘブル語(ヘブライ語)では「アダム」という言葉が使われてお