椎名林檎の新宿:丸ノ内線と新宿と
椎名林檎はかつて新宿系として自身のイメージを纏っていたが、歌詞中に登場する地名や往時の新宿イメージは、令和5年現在も通用するのではないか。
歌舞伎町の女王が出たのはいまから四半世紀前だが、その詞と歌との衝撃は今でも変わらず通用するように思える。夜の街とそこに集う人のあり方は大きくは変わっていないのだろう。
丸の内サディスティックも人気を博し続けている。地下鉄丸ノ内線の駅名と特有の表象が飾られている詞をみても、東京の味わい深さは時代を超えるものだと実感する。
池袋─後楽園─御茶ノ水─銀座…そして連綿と連なる各駅はやはり新宿へと続いている。
新宿三丁目の駅を降りて地上に上がれば、あの伊勢丹が構えている。群青色の空も、豪雨の日も、新宿はいつもかわらずおもしろい。
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