#13 Kunio Hara : 60 歳でのシニア創業から早 2 年、 Beatrust にかける想いとパッションの源泉 - Interview with Beatrusters
こんにちは、Beatrust で Intern をしている Rio Suzuki です。Beatrust 株式会社の社員、通称 "Beatrusters" へのインタビュー記事の連載企画 Interview with Beatrusters では、これまで多くの社員をご紹介してきましたが、いよいよその第 13 回目は、Beatrust の共同創業者で CEO の Kunio Hara / 原 邦雄さんを特集します。
シニアアントレプレナーがまだまだ珍しい日本のスタートアップ界隈で、60 歳にして Beatrust を立ち上げ、夢を現実にしつづけようとする Kunio さんの想いやパッションはどこからやってくるのか。ほかのメディアでもインタビュー機会の多い Kunio さんご本人の本音を記事にしました。
Kunio Hara
Kunio さんの趣味はありますか?
最近はよくジムに行っています。週末だけなのですが、体を動かすとストレス解消になりますし、筋肉量もあがって効果が出ています。
あとは音楽鑑賞が好きですね。ビートルズはもちろん、60〜80 年代のポップロック系をよく聞いています。本も読みますし、家の周りは緑が多くて、自然に触れるとリフレッシュできるので散歩もします。
Beatrust 創業のきっかけをおしえてください。
創業のきっかけとしては、グーグルの最後の 3 年間、日本の大企業のイノベーション / DX 支援をしていた経験が大きいです。日本の大企業の方々がグーグルに興味を持たれたのは、「イノベーションをどうやって起こしているのか」という部分でした。グーグルの働き方やカルチャー、ムーンショット(高い目標)の設定、それを支援する 20% ルールや OKR という目標管理システム、そういう一連のユニークなアプローチを説明する資料があって、それらを説明するとみなさん感銘してくださいました。しかしみなさん最後に声を揃えて、「うちの会社ではとても真似できません。」とおっしゃるんです。日本の大企業にも優秀な方はたくさんいますし、パッションもお持ちで、イノベーションを起こせないはずがない。変えたいし変えなきゃいけないという意思はありつつも、どう変えていくのかの HOW がわからないのではないかと考えました。
今までの仕事やシリコンバレーでの経験からして、アメリカの大手 IT 企業はどのようにイノベーションを起こし続けているのか考えた時に、自分の中では 2 つの要素に帰結しました。やはり 1 つは間違いなく風土、文化の影響が大きいと思います。様々なことに対してオープンでフラットで、高い目標を称賛しながら、みんなでそれぞれの強みを活かして協力し合う文化です。
もう 1 つは、その文化をしっかり具現化できるようなデジタルインフラが内製化されていたことです。文化と、それを具現化するデジタルインフラが両輪となって初めてイノベーションって生まれているんだと感じました。日本企業の文化を変えるのは難しいけれども、文化を変える後押しができるようなインフラ提供というのはできるのではないか。また、シリコンバレーなどで活用されているようなインフラを日本の大企業の方々に、さらにいいものにして届けるというのは社会的意義も大きいですし、サービスとして素晴らしいのではないかと思い、それが Beatrust を起業したモチベーションです。
もともと前からそういう構想は持っていました。新しい人と人を信頼をベースに結びつけるプラットフォームを作りたいという想いがずっとあったんです。その時に 1 番ワクワクすることをやりたかったので、 60 歳を目前にした"アラ還"起業を選びました。先ほど言った新しいコンセプトのビジネスを 1 から立ち上げて、社会的に意義のある会社にすることの方が、自分にとってすごくワクワクしたんです。そこに一旦挑んでみようと思ったのが起業の背景ですね。
久米と共に創業したのには、どのような背景があったのですか?
もともとグーグルでスタートアップ支援のチームを作ろうという動きがあって、その時に久米が「原さんがスタートアップ支援のチームを作るという話を聞きました」と声をかけてくれました。彼が慶應の学生のコーチングをしているという話を聞いて、そういうパッションを持っている人なのだと知り、チームができる時に誘ったんです。あとはお互い大のビートルズファンという共通点もあり、距離が縮まりました。
同じチームでスタートアップ支援活動を始めながら、日本のスタートアップのエコシステムが着実に発展していることがわかりました。しかし 1 つもったいないと感じたのが、ほとんどの企業が内向きだったことです。もともと外向きなマインドセットがないとグローバルに活躍するスタートアップって日本から生まれにくいじゃないですか。そういう想いもあり、それなら自分たちでショーケースを作った方がいいのではないかと考え、一緒にやってみないかと誘いました。
起業などこれまでの経験を通して、大事にしていることをおしえてください。
これまでの経験から、仕事をする上で大事にしている原則があります。それは 4 ステップあって「情熱に従ってまずは行動すること」「頭ではなく、ハートに聞いて動くこと」「常にワクワク感を大事にベストを尽くすこと」です。ですがうまくいくこともあれば失敗することもあります。だから「結果には執着せずに、最高のシナリオを実現すると信じて常にポジティブでいること」。これを僕の中では大事にしていて、この大原則を守ってさえいれば結果的に絶対に失敗しない、最終的には自分のゴールを達成できるというふうに自分の中では言い聞かせています。自称ジグザグ人生ですが、最終的には最高レベルのストーリーを実現できるはずだと信じています。
とは言いつつ、結果に執着しないのは難しいんですがね。浮き沈みあったりしがちなのですが、それって実はもっといいものが待っているかもしれないですよね。例えば、自分は A から B に行くのが 1 番早いと思って、この道から外れたら失敗だなと思うのですが、なぜか A から C に行かされているなと。でもそこに執着しないで C に向かってベストを尽くしていくと、実は B に向かう途中には崖崩れがあって、C の方が早く A に到達できるかもしれないという考え方です。思ったようにいかないときも、実は何か理由があるんだというポジティブな考え方を持つようにしています。どうしても悲観的になりがちなのですが、悲観的な思いを手放して、ポジティブになるという意識を心がけることが大事だとこれまでの経験から学びました。
Beatrust で今後チャレンジしたいことや実現したい夢はありますか。
第一に日本の大手企業のお客様に社員間の自律的な協業を支援する「タレントコラボレーション」という新しいサービス領域を確立すること。その次は海外進出です。もともと世界で通用するスタートアップを日本から作るというのが自分のモチベーションの根本にあるので、海外でも成功できるモデルと実績を作っていきたいです。まずはあえてチャレンジングなクラウド大国であるアメリカから進出していきたいと思っています。
そして最終目標は個人同士で繋がれるサービスを提供することです。このまま toB でサービスを進めていって、いずれ企業同士が繋がれるようにする。そうすると企業の中にいる社員が企業や国境の枠すら越えて自由にお互い、プロジェクトベースで繋がり合うことができるようなスペースが生まれるのではないかと思っています。
Beatrust の魅力はどんなところにあると思いますか?
サービスに関しては、社員の方々をエンパワーメントするという部分に徹したツールを作るというユニークさが差別化になると思っていますし、時代がそういうものを求めてきていると感じています。コロナの影響で働き方が変わっていますよね。リモートワークになっているだけでなく、組織に依存するよりもいかに個の力を強くしていくかが重要視されてきています。デジタル環境でさまざまな人と知り合って、新しいビジネスや成長の機会を作っていくというのは、若い人を中心に強く求められていくと思うんです。
その受け皿のようなプラットフォームになるのは、とても意義があるし、非常にタイムリーだと思います。また、人と人を繋げるというマッチングニーズは国境がないじゃないですか。だからグローバルでもニーズがあるはずですし、時代が求める製品だというのが一番の魅力です。
社員に関しては、元々 Beatrust に、「誰もが最高の自分を実現できる世界をつくること」というビジョンがあるので、それを体現している人が集まっています。ビジョンに共感し、自分自身もその必要性を感じていて実現させたいと考えている人です。かつ他の人にもそういう環境を作っていきたいというモチベーションを持っていて、利他的な想いを持っている人が集まっています。これが大きな魅力ですね。
ズバリ、これから Beatrust に入社していただいて、一緒に働きたいのはどんな人ですか?
”Respect, Inspire and Appreciate” という根本的な価値を行動基盤として持っている人と一緒に働きたいです。ポジティブでセルフスターターでチャレンジを楽しむというスタンスがまずベースで、その人たち同士がお互いをリスペクトして、刺激を与え合って、お互いに対して感謝するという関係が一番理想的だと思っています。
いかがでしたでしょうか?Beatrust は、2020 年に創業してから早くも 2 年間が経ちました。様々なグローバル企業やスタートアップなどで経験を積まれたメンバーが、お互いを刺激し合いながら日々仕事をしているアーリーステージのスタートアップ、最近も素敵なバックグラウンドを持った社員が続々と参画してくれています。今後の記事もお楽しみに!
ご興味をもった方は、ぜひほかのメディアや、Beatrust に関するニュースリリースもご覧ください!また、取材依頼やそのほか本記事に関するお問い合わせは marketing@beatrust.com までお願い申し上げます(現在取材などのご依頼が非常に多いため、ご回答までお時間をいただく場合がございます。)
ニュースリリース