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【3分読書メモ】「マキアヴェッリ語録」(塩野七生)を読んで
■基本情報
書名:マキアヴェッリ語録
著者:塩野七生
出版元:新潮文庫
出版日:1992年11月30日
ジャンル:政治学
読書メーター:https://bookmeter.com/books/11010866
■気になったポイント(引用文+コメント)
悪しき行為は一気にやってしまわねばならないのだ。(中略)とはいえ、恩恵は、人々にそれを長く味合わせるためにも、小出しに施すべきである。
<メモ>悪事は「やる」と決めたら徹底的に。”恩恵は~”の部分は概ね同意。小さなサプライズをこまめに提供する方が喜んでもらえることも多い。
攻撃の重点は、まず、敵軍の最も弱い部分をたたくことからはじめるべきである。
<メモ>これも真理。戦争であれ政争であれ、ゲームであれ何であれ、まずは"ウィークポイントのあぶり出し"が重要。
人の運の良し悪しは、時代に合わせて行動できるか否かにかかっているのである。
<メモ>至極まっとうな意見。ただし人間は独自の成功体験にとらわれる生物であるため、一度成功したあとに失敗が続いた場合でも、最初の成功が忘れられず(たまたまそれが偶然によるものだったとしても)、同じ過ちを何度も繰り返してしまう。
いかなる種類の「闘い」といえども、あなた自身の弱体化につながりそうな闘いは、絶対にしてはならない。
<メモ>よほどの勝つ見込みが無い限り、敗北がその後の将来に響きそうな戦いは、リスクを考慮して避けるべきである。
天国へ行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである。
<メモ>個人的に大好きな名言。最悪の結果を常に想定しておけば、その逆を考えることで最善の結果へたどり着ける(かもしれない)。
【本書の感想】
マキャベリと言えば『君主論』ばかり取り上げられがちだが、君主論に書かれていない書簡の内容等も記されたこちらの語録集もおすすめ。中世の君主だけではなく、現代社会を生きる我々にも当てはまる示唆に富んだ名著である。特に企業に勤める管理職の人に読んでもらいたい。
【こんな人にオススメ】
・マキャベリの著作に興味がある人
・『君主論』の内容をもっと掘り下げて理解したい人
・古典からビジネス戦略を学びたい人