今すぐ始められる「冷え症対策」
早いもので明日は冬至ですね。
本格的に寒さも深まってきたので、今回は「冷え」について深掘っていきたいと思います。
東洋医学では冷えを「未病」の状態であるとし、悪化すると頭痛・肩こり・疲れ・精神不安・動悸など様々な症状につながっていきます。
寒さを感じない程度の温度環境で手足などの体の一部、または全身に冷えの自覚がある場合や、鼻水や尿などの分泌物が水様性(水っぽい)かつ量が多く、色が白or透明の場合、温めると症状が軽減する(お風呂に入ると和らぐなど)場合などは、身体が冷えている状態です。
冷えの原因は、大きく分けると2つ。
①外からの寒さの影響(寒邪)
②身体の内側の要因(自律神経の乱れ、血行不良、筋肉量の低下など)
この2つが複雑に絡み合って症状として現れていることも多いです。
①の外からの寒さの影響は分かりやすいので、今回は②の身体の内側からの要因について、タイプ別に見ていきましょう。
【気虚・陽虚:元気不足】タイプ
◯ 元気不足で体を温めるエネルギーが十分に作れない
◯ 全身の冷え・お腹の冷えがある
◯ 低体温の傾向がある
【血虚:栄養不足】タイプ
◯ 血液がうすくて栄養が隅々まで行き届かない
◯ 末端の冷えがある
◯ 温めてもすぐにまた冷えてしまう
【気滞:ストレス】タイプ
◯ 緊張や体に力が入っていて手足が冷えている
◯ 手に汗をかくような冷えがある
◯ 外から温めてもなかなか温まらない
【瘀血:血液ドロドロ】タイプ
◯ 血行不良で冷えている
◯ 冷えのぼせがある
【水滞:水巡りが悪い】タイプ
◯ 下半身の冷えやむくみが気になる
◯ 胃腸が弱い傾向がある
この5つのタイプからどれか1つを自分に当てはめて考えるのではなく、少なからず誰もが全ての要素を持ち合わせているため、どのタイプが今の自分は強く傾向として出ているか?と考えることが大切です。
ここからは全てのタイプに有効な冷え対策についてお伝えします。
◎3首(首・手首・足首)+腰まわりを冷やさないようにする
3首(とくに手首と足首)は筋肉や脂肪に覆われていないため、一度冷えるとなかなか温まってくれません。冷えは下にいきやすいという性質があるため、なかでも足首を冷やさないことがとても大切。
冷えに効果的な「*三陰交」というツボが足首にあるのですが、ここを刺激したり、貼るお灸などをして温めることもおすすめです。
*3つの経絡が交わる大切なツボで、身体全体の血行を良くするほか、自律神経やホルモンバランスを整え、ダイエットにも効果があるとされています。
(※妊婦さんは禁忌)
また、女性は子宮を守るため下腹に脂肪が付きやすく、脂肪も一度冷えるとなかなか温まりません。冷えた脂肪は保冷剤のように子宮や腸を冷やし続けてしまうため、腰と丹田あたりの両方にカイロを貼ったり、腰回しをするのも良いですよ。
◎耳マッサージ
全身にある365ヵ所のツボのうち耳には110ヵ所のツボが集まっているとされ、耳マッサージには全身を按摩するのと同じ効果があると言われています。血行促進のほか、疲労回復・貧血や低血圧で朝起きるのが辛い方(朝起きる前に布団の中でやるのがおすすめ)などにも良いため、ぜひ取り入れてみてください。
マッサージの方法はとっても簡単。
①手のひらで耳全体を覆い、そのまま上下に優しく動かしてこする
②耳全体をまんべんなくつまんで引っ張る(1カ所あたり5〜10回ほど)
③親指が軸になるよう耳にあて、前方向にひねる
これをするだけで肩回りがじんわりと温まってきますので、ぜひ試してみてくださいね。
◎毛管運動
毛管運動はゴースト血管(血液が行き届かなくなっている毛細血管のこと)の改善に有効だとされています。これをすることで、隅々の毛細血管にまできちんと血液が届くようになり、だんだん血行が良くなっていきます。
毛管運動もやり方は簡単。
仰向けに寝転がったら手と足を垂直に上げ、そのまま手と足を付け根から揺らすようにブラブラと振るだけ。(分かりづらい場合は「毛管運動」で検索してみてください🔍)
この動きはむくみの改善にもとても良いので、下半身のむくみが気になるという方にもぜひおすすめしたい動きです。
◎締め付けの少ない、天然素材のインナーを着る
物理的に締めつけられれば血流も滞りやすくなるもの。特にインナーを天然素材のものにすると温かさや気持ちよさが違うことに驚きます。
天然素材のインナーを着ることで血糖値の上がり方や、栄養の吸収率が変わるという研究結果も出ているそうです。
私もこれまで着ていた化繊のインナーから、少しずつ移行している最中です。
食べ物では、身体を冷やす作用のある白砂糖や牛乳、ビール、葉物の生野菜、コーヒー、緑茶、果物などの摂り過ぎにも注意すると良いですよ。
冷えの改善は時間がかかる場合もありますが、なるべく冷やさないよう意識を向けて、気持ちよく春を迎えられるように少しずつ整えていけたらいいですね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました◎