高く澄みわたる冬の空。
時間とはとても大切なものです。
そして、すべてのものを流してしまう、大きな大きな存在でもあります。
人は、考える葦とは、パスカルの言葉。
葦にたとえるのは、弱いからです。
ちょっとしたことを気にしたり、くよくよ考え込んだりして、時間を無駄に過ごしてしまいます。
過ごさなくても、過ぎてゆくのが時間。
小さなことに悩まなくても、大金を失う、職を失うのは大変なことです。
家を失う、家族を失うのは、もっと大変なことです。
そして自分の健康を失い、命を失う。
考えたくもないかもしれません。
でも、時はすべてを洗い流します。
泥棒も、詐欺も、暴力も、また、何度も繰り返されてきた殺戮、戦争での大量虐殺も。
十字軍により自分の子供が、目の前で虫けらのように殺された人も、今はいません。
人がいなくなれば、その悲しい記憶も同時になくなるのでしょうか?
今嫌だなと思っている人も、やたら腹がたつ、新聞を賑わせている人も、とても仲いい大切な人も、愛する人も、そして自分も、百年たったら、誰もいない。
時間との付き合い方って大切なんだなって思います。
これ次第で、人生の質が変わるかもしれないから^^;
「若者は若さを浪費している」と言いますが、でも、若者だけではないんですよね。
人は「過去に生きる」のが一番易しい、と思います。
なぜなら、過去の出来事を振り返って、懐かしむことが可能だからです。
過去の成功体験を忘れることができないんでしょうねぇ。
時に、しがみつくみたいな感じでしょうか。
くよくよしたり、後悔したりして、前に進めず、今という時が、過去への思いにより浪費されていることってあるから注意しなければ^^;
だから、「未来に生きる」ことって、とても大切なことなのかもしれません。
未来は自動的には開けないのだから・・・・・・
夢、実現したいイメージを頭に描くことができなければ、開けた未来は実現しません。
そして、人類の進歩もなかった。
だから人類的に、大切なことは、「今に生きる」ことだけなのかも!
自分に与えられているのは、いつも今だけですよね。
今の積み重ねが過去となり、未来は今により消費されることになります。
過去のいい時を思い出し、幸せを感じるのも今だし、未来図を描いてウキウキするのも、今です(^^)
ただ、なかなか「今に生きる」のは難しいことでもあります。
過去に起こった、先週の事でも、ついさっきの事でも、くよくよしたりするからなぁ~^^;
それがよく考えると、取るに足らないことであってもです・・・・・・
今という瞬間は、後になって思うとなんとも平穏な時なのにです^^;
将来の事に、不安になったりするのですが、ほとんどが、取り越し苦労に終わることって多いと思います。
そして、今時点はなんとも平穏な時なのに、なぜか、今に生きて平穏な時と、一緒にいれない自分がいます。
そうそう、「いまを生きる」という映画があって、英語のタイトルは”Seize the day!”でしたね。
この映画の時代設定は、1959年で、アメリカ北東部のバーモント州にある名門進学校(prep school)を舞台にした青春映画です。
厳格な校則と親の期待に縛られ、日夜名門大学を目指して猛勉強する生徒達。
その前に、ロビン・ウィリアムズが扮する風変わりな英語教師キーティングが赴任してくるところから物語が始まります。
キーティング先生は、日夜や猛勉強する「がり勉」の生徒たちに、詩や文学を通じて、自由に生きることの素晴らしさや意味を教えようとします。
物語の中でキーティング先生は、人が詩を読み、書く意味を生徒たちに、こう伝えていました。
”We read and write poetry because we are members of the human race …
and the human race is filled with passion.
And medicine, law, business, engineering …
these are noble pursuits and necessary to sustain life.
But poetry, beauty …
romance, love …
these are what we stay alive for.”
そんな映画「いまを生きる」から名言を一つ紹介しておきますね。
"Carpe Diem. Seize the days, boys. Make your lives extraordinary."(君たちよ、その日をつかめ。人生を素晴らしいものにするのだ。)
この映画の邦題「いまを生きる」は、キーティング先生が生徒たちに言ったラテン語の”Carpe diem.”(英語では”Seize the day.”)を日本語訳にしたもので、この映画のテーマとも言えます。
「Carpe Diem」はラテン語であり、英語では、「Seize the day.」という意味です。
「seize」とは、がっちりとつかみとるというイメージの言葉です。
キーティング先生が詩の意味を説明する際に、「Carpe Diem」というラテン語を引用して古代ギリシア時代から、こういう言葉が詩で用いられてきたと説いています。
人は、必ず死を迎えるのだから、1日1日を大切にしようと説いています。
そして「extraordinary」という単語ですが、まず、「ordinary」は、「普通・ありふれた」という意味ですね。
その「普通・ありふれた」という状態を超越した状態が「extraordinary」。
したがって、1日1日を大切にして人生を自分たちだけのかけがえのないものにすんだぞ。
決して、1日1日を無駄にするのではないという、キーティング先生から若者への熱いメッセージが込められています(^^)
この映画には、キーティング先生の授業や「Dead Poets Society」(死せる詩人の会)などで、アメリカとイギリスの古典的詩人の名前や作品からの引用がたくさん出てきます。
アメリカを代表するホイットマンやソロー、フロスト、そして、イギリスのシェリー、バイロン、へリック、テニスンなどが名を連ねます。
また、シェイクスピアの戯曲の一節も引用されたり、ストーリーの中で『夏の夜の夢(A Midsummer Night’s Dream)』が演じられたりします。
ちょっと違う気がしますが、こんなフレーズがあります。
”Savor my life.”
直訳すれば、「自分の人生を味わう」って意味です。
「今に生きる」ことを意識する時、この表現をイメージしたら良い感じです(^^)
ただ、自分の人生を味わうために、心の中の叫び、淋しさ、涙、痛み、苦しみ・・・・・・
心の声を・・・・・・
心のアンテナで・・・・・・
受け止めてあげる事が出来たら、どれでけ幸せなことだろう(^^)
心の中の笑顔、幸せ、穏やかさ、楽しさ、喜び・・・・・・
心の声を・・・・・・
心のアンテナで・・・・・・
受け止めてもらえたら、どれだけ嬉しいことだろう(^^)
それぞれの心の中は・・・・・・
一人一人が・・・・・・
一日一日で・・・・・・
すべて違う声かも知れないけれど・・・・・・
その声に早く気付く事が出来たら・・・・・・
その声を早く受け止める事が出来たら・・・・・・
きっと私たちには、温かな木漏れ日の中から、幸せが舞い降りて来るのかなって、そんな木漏れ日のような呑気さが欲しいなあ(^^)
自分が持っている心のアンテナを!
そっと、そして強く胸の中に立てていたいですねぇ、一日が一生、と思って生きる現代の“生き仏”と称される酒井雄哉・大阿闍梨さんの様に。
そばで気のいい住職が昔を思い出すままに話している。
それを聞きながら人生の真実に気づかされる。
そんな感じの「一日一生」には、身の丈に合ったことを毎日くるくる繰り返したとしても、一日が終われば明日また生まれ変わる。
「一日一生」(朝日新書)酒井雄哉(著)
「続・一日一生」(朝日新書)酒井雄哉(著)
39歳で仏門に。
それまでいろんな職業を転々とした。
ラーメン屋をやっていたときは火事にあった。
区画整理で立ち退かされ、目の前は真っ暗。
でも、どんなひどい目にあっても、あとでいろんなことがあったなあと思える時がくるという。
そしていう、「人生はその時だけじゃないんだって」。
子供のとき、父親が始めた株の代理店がつぶれた。
押し寄せる借金取りに母親がひたすら頭を下げつづけた。
その光景を思い出しながらいう。
「子供にとっては、貧乏でもお金持ちでもいいんだよ。親が一生懸命生きている、その背中を見せてやることじゃないかな。」
一日一日、歩くことが、きっと何かを教えてくれるのだということを気付かせてくれます(^^)
今この時に生きていれる幸せ。
周りの音、周りの人。
できるだけ、今ここにいる幸せを、味わっていたいものです(^^)
冬の空、見とれていると・・・・・・
なんだか、気持ちも澄んできませんか?(^^)