「学びを成果に変える学習法」_ロジラテ思考
ビジネスマンにとって学びとは、読書、セミナー、経験で学んだことを実践に落とし込み、成果を生み出してくことを目的としています。
※今日扱う学びとは、書籍に焦点を合わせてお話します。
しかし学び方を心得ておかないと、せっかく学んでも自己満足学習になる危険が潜んでいます。
今日は、自己満足学習に陥ること無く、学びを成果に変える学習法についてお話します。
1.学びの目的を明確にしておこう
書店には、魅力的なビジネス書籍がたくさん並んでいます。
さらに著者が、有名な経営者、学者、コンサルタントであればいっそう魅力的に映ります。
しかし、書籍を手に取る前に、心がけておかねばならないことがあります。
それは何のために学ぶのか?
です。
例えば、
・実業に活かせる知識やメソッドを、学びたい人
・教養を高めるために、学びたい人
・心の安らぎを求めるために、学びたい人
目的は様々ですが、書籍を選ぶ前に学びの目的を明確にしておくと、理解の仕方が随分変わってきます。
2.書籍を手に取ったら、著者のバックグランドを理解しよう
皆さんは書籍を選ぶときは、どんな選び方をされていますか?
例えば。。。
・題名、サブタイトルをチェック。
・目次をチェック
・前書き、後書きを読む
・中身をさらっと目を通す
大体こんな順でチェックしていくと思いますが、私はもう一手間かけています。
その一手間とは。。。
学びの目的に対して、著者が経験を持っているかをチェックしています。
例えば、書店にいって面白そうな書籍が見つかったら、こんな視点で目を通しています。
著者が経営者の場合
「著者が、実体験から学んでいることはことはなんだろうか?」
「私の問題解決のメソッドとして、参考になるだろうか?」
「著者はどんな経験をしてきた人なのか?」
著者がコンサルタントの場合
「どんなケーススタディを持っているのか?」
「役に立つメソッドはあるのかな?」
「著者はどんな経験をしてきた人なのか?」
著者が学者の場合
「体系化された知識だから、マネジメントのOS(オペレーティングシステム)として学ぼう。自分のビジネスのOSになり得るか?」
「著者はどんな経験をしてきた人なのか?」
こんな感じで、事前に学び方を決め、著者のバックグランドをチェックしてから書籍を買うようにしています。
その理由は、そこを意識しておかないと自己満足学習になってしまうからです。
3.「自己満足学習の罠」とは何か?
自己満足学習とは、実践と成果が伴わない学びです。
例えば、ある有名な書籍を読んだ人から、こんな話を聞きました。
学びの目的が、先ほど述べた「教養を高めるために」、「心の安らぎを求める生き方」であれば、この学び方でも良いかも知れません。
しかし「実業に活かせる知識やメソッドの学び」が目的の場合は、この学び方では著者の信者になるだけで、実践を伴わない自己満足学習で終わってしまいます。
これが学びの目的次第で、良い学びにもなれば自己満足学習にもなってしまう理由です。
4.「自己満足学習」にならない学び方
「実業に活かせる知識やメソッドの学び」を目的とした場合、著者の書籍をどのように学んでいくかについてお話しします。
【著者が実業家の場合】は、
著者が書いている事と、その人の実績と見比べれば、本当のことなのか? それとも単に思いを伝えているのか?を容易にを見極められます。
その上で、共感できる所があれば、活かす方法を考えて実践すれば成果に繋がります。
【著者がコンサルタント、学者の場合は】
彼らの仕事は、クライアントに理路整然とした理論や正しい概念を示し、誤ったマネジメントをしないように導くことです。
その意味では、彼らのアドバイスは、ビジネスのベースとなるOS(オペレーティングシステム)のような役割を果たします。
つまり、理念、目指す姿、戦略です。
しかし、ここで注意しなければならないのは、問題解決はOSではできない点です。
彼らの素晴らしい理論に共感してしまうと、目の前にある問題はその理論で解決できると思い込む人達がいます。
しかし、皆さん経験があると思いますが、パソコンで仕事をする場合、OSに標準装備されているアプリでは、問題解決はできません。
きっとエクセルのようなアプリを使って、問題解決をしているはずです。
ビジネスでも問題解決には、オリジナル化された戦術アプリと、アプリを動かす人が必要です。
ここをしっかり認識しておかないと、せっかく良い理論を学んでも活かすことができません。
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私は、これまでドラッカーやアドラーなど著名な人達の著書を読み、共感し、愚直に実践してきました。
もちろん、彼らの理論は素晴らしいものですが、成果を生み出すためのメソッドとして限界を感じることもあり、専用のアプリが必要であることに気づきました。
つまり、学びの目的を明確にしておかないと、せっかく学んだことも正しい理解と実践ができないということです。
是非、皆さんも学びの目的を明確にして、学ぶようにして頂ければ、より成果に近づくことができると思います。