見出し画像

即戦力の人材を入れても、成果は上がりません。成果を上げるには「人間関係の噛み合わせ術」を覚えましょう

私が以前知り合った、ある経営トップの口癖は、

「使えないやつは、いらない。」
「社内に人材がいなきゃ、外から買えばいい」

まったく最悪な経営者でした。

その結果、経営はどうなったのか?
人は壊れ、人は去り、重要な情報は伝わらなくなり、
業績はドンドン落ちて、その経営者は首になりました。

今日は、成果をあげるための人材作りについてお話します。

1.即戦力の人材を入れても、成果は上がらない


ビジネスマンに、企業にとって人材とは何かと聞くと
「企業は人なり。人材こそが最大の財産である」
と答えが返ってきます。

しかし現実は自前で人材を育成するより、即戦力になる人材を外から採用して成果を上げようとする傾向が目立ちます。

そういうマネジメントをしている経営者と話してみると、高性能の部品を機械に組みこめば性能があがると信じていて、結果を見ると上手くいっていませんでした。

それどころか、組織にとっても、組み込まれた人材にとっても、悲劇的な結果となるケースが多く見られました。

何故でしょうか?

2.組織のパフォーマンスを上げるには、人間関係の「噛み合わせ技術」が必要


話を変えます。

日本の工業製品は、高品質として世界中に知られています。

例えば自動車は、数十万点の部品で構成されていますが、個々の部品には必ず工差などの製造条件が図面に明記されています。
※工差とは、部品の製造において許容される誤差を言います。

もしイミテーションメーカーが、工差を無視してレーザープリンターで部品を作リ、ホンモノと寸分違わぬ製品を作っても、数十万点の部品を組み合わせた製品は、すぐに壊れてしまうでしょう。

日本の製造業は、工差を決めるために血の滲む努力をしていますが、イミテーションメーカーは、この努力をまったくしていません。

これを噛み合わせ技術と言うそうです。

会社の組織もまったく同じ事が言えます。

社員の全員が、経営理念やビジョン、ミッション、バリュー、コアコンピュタンスという条件の噛み合わせを行わず、たんに数値目標に向かって活動しても成果はあがりません。

3.人間関係の「噛み合わせ技術」とは何だろう?


人間関係の「噛み合わせ技術」とはなんでしょうか?

例えば常日頃、上司が「どうすればお客様が喜ぶのか?」を話題にしていたら、だんだんメンバーにも「お客様の喜び」が「暗黙の了解」として浸透していきます。

つまり「どうすればお客様が喜ぶのか?」が許容される工差となり、お互いに何も言わなくても守るべき条件になります。

これが人間関係の「噛み合わせ技術」です。

即戦力のキャリア人材には、人間関係の「噛み合わせ技術」を真っ先に理解して貰わないと、いくら高性能部品を組み込んでも性能を発揮するどころか、組織自体を壊してしまうかも知れません。

4.人間関係の「噛み合わせ技術」の作り方


人間関係の「噛み合わせ技術」を組織に浸透させる一番簡単な方法は、上司が目指す姿をメンバーと共有し、以下の1~4をベースにコミュニケーションをすることです。

そうすることで、次第に組織内で噛み合わせが上手くいき、成果を揚げることが出来るようになります。

【メンバーから報告を受けたとき】
1.What 何が起こったのか?
2.Why 何故それが起こったのか?(仮説と課題の設定)
3.How どうするのか?(戦術)

【戦術を実践した後の結果のフィードバック】
4.Result どうなったのか?(良かった戦術、ダメだった戦術のフィードバック)

一度試してみませんか?


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集