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都築郷士 ちよつとはみだ詩・❲四七❳ 附・詩人の為の(秋冬)ワードローブ集

今村清は中国風の卓子に向かって、眉をつりあげ眼をすえて坐っていた。年齢は四十歳を越えていないであろう。眉毛は鋭く迫り、眼の色は半白である。顔は面長で口髭は濃く、酒で病的に冴えた眼が神経質に光っていた。卓子の上にはモーゼル銃が横にして置いてある。-『ある革命家の回想』川合貞吉

 (己の中では一種のエンタメとして、)渡辺龍策氏の「馬賊もの」に凝つてゐた。今から15年ほど前かなあ。もう発症してゐたので詳しい部分は尚更あやしい。あとはゾルゲ事件のこと。も探つてゐたのだ。       
 それが合流してこの本、川合貞吉氏の大陸逍遙一代記を購入させるきつかけとなつた。不自由な頭では讀むのは無理だと当時も自覚してゐたが、積ん讀も讀書だと学生時代に習つたので(←テキトーなこと云つてら)、大部(文庫だが)を買つて置いといて、結果としては良かつたのでは。まだ全部は讀んでゐない。
 こゝいら辺の大陸↔日本、の消息は高見順『いやな感じ』を中学生時代に讀んで以來、その何でもに目を向けさせられる癖が付いたのだ。- 勿論己は左側からそれを見てゐた..。
 因みに川合氏のこの描写は、一人の大陸浪人の姿である。彼らには右も左もない。(©都築郷士)

ふらふらと麻婆麺食ひに街ゆく
(©都築郷士)川柳 senryu

麻婆豆腐は好きだ。彼女は青ネギから炒めて本格派だつたのだ。

幻影(かげ)と知りつ追ふや案山子と睨めつこ
(©都築郷士)俳句 haiku

と、何か落ち着きのない昨今(嘘です。籠つてます笑)だ。

ゆめゆめみ最近最も嫌なシーンで目醒めるはホントありがたやゆめ
(©都築郷士)短歌 tanka

こればつかりは山ほど嚥む安定剤のお蔭であらう。薬害を説く前にビョーキになつてご覧よ。

【ムク・再び】

椋鳥が兎に角うるさい
何羽ざつと見積もることも出來ぬ
昔(前述、一茶の時代)はもう少し
うるさいにはうるさいなりの
風情があつたのではないか?

嫌はれたり、戀はれたり
己も(信州人ではないが)一羽のムクかいね
一羽になつたら何に対しても
手も足も(手はないか)も出ぬ
そんな一羽の。

あゝ椋鳥よ..
とはやらない
余りに 反骨と言うても 流行らぬ
こともしたくない
し、だいゝち己の趣味ぢやない。

で?
終はりだよ、
最終的には懐かしがられ、ヂ·エンド。

©都築郷士

【虚言箴言】

苺は昔と言ふジャンルの食べ物だ。- ラ=ロシュフコオ (大嘘)

あの苺ミルクがねー。今のそれだけで充分甘いのもいゝが。と言ふことを、公、カッコつけてアフォリズム化。ちやんちやん。

さびしいと一回云ふたび皺一本
(©都築郷士)川柳 senryu

分かり過ぎ・蝙蝠去つて蜻蛉去る
(©都築郷士)俳句 haiku

秋祭り準備で既に酔ひ潰れ
(©都築郷士)俳句 haiku

特に註の要らぬもの三つを。

ポケットチーフが揉みくちやになつてしまつて..お洒落も大変です。アイロンはニガテ。

ぢや今回も恙無く。都築郷士でした。アデュー!

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