佐藤 裕紀

BAR Julep https://www.julep.online 日本カシャッサ協会 http://cachaca-japan.jp 日本ラム協会 http://rum-japan.jp/

佐藤 裕紀

BAR Julep https://www.julep.online 日本カシャッサ協会 http://cachaca-japan.jp 日本ラム協会 http://rum-japan.jp/

マガジン

  • Julepのコラム

    ラム酒にカシャッサ、まつわる文化などについてのコラム集です(月一更新)

  • ブラジル料理

    ブラジル料理に関するいろいろ。

  • ブラジルの蒸留酒 "カシャッサ"

    ブラジルのサトウキビスピリッツ"カシャッサ"についてのあれこれ、ブラジル現地の情報なども。

最近の記事

コラム Vol.2 カシャッサというお酒

カシャッサ=ブラジル カシャッサは日本ではあまりなじみのないお酒だが、ブラジルでは国民酒として愛されている。世界では焼酎、ウォッカに次いで三番目に消費量が多く、登録されているブランドは4000以上を数える。またクラフトブームの流れも受けており、カシャッサはカクテルベースとしてだけでなく、その独特な風味が楽しまれることも増え、世界的に注目が高まってきている。 カシャッサのバックグラウド カシャッサとブラジルの歴史は切っても切り離せない。最初にカシャッサが飲まれたのは16世紀こ

    • Vol.1 ラム酒の魅力

      コラムを書き始めてみましたー ラムとカシャッサ、まつわるカルチャーなど毎月更新し配布いこうと思います。 こちらにも投稿していきますが、紙は出来上がった時の嬉しさと、お店で皆さまと会話ができる楽しさがあるので続くていこうと思います。 まずは"ラム酒の魅力"です。 ラムは文化に根付いたお酒 ラムはカリブ海・中南米を中心に生産されており、南極大陸以外の全ての大陸で造られている。その数四万銘柄以上。蒸留酒の中でもっともバリエーションに富んでいる。ラムのなかにはウイスキーのよう

      • ブラジルの代表的な料理「フェイジョアーダ」

        フェイジョアーダは黒インゲン豆とお肉の部位を煮込んだ料理です。リオ・デ・ジャネイロでは金曜日と土曜日、サンパウロでは水曜日と土曜日がフェイジョアーダの日とされていて、レストランのランチメニューでもメインとして提供されたり、家庭では主に週末に食べられているブラジルの代表料理の一つ。 このフェイジョアーダ、元々はアフリカからの奴隷たちが作った料理だと言われています。過酷な労働を強いられた奴隷たちは主人が食べなかったお肉の部位を豆と一緒に煮込んで食べたのが始まりだとか。その料理が

        • ブラジルのおやつ「タピオカクレープ」

          日本でも有名なタピオカ。原料のキャッサバはアフリカ、アジアで拡大したものですが原産は中南米。ブラジルにおいても重要な産業の一つになっている国民食です。 ブラジルのタピオカは日本でのイメージと違い、食べ物としていろんな料理に使われています。その中の一つが「タピオカクレープ 」 こちらはリオ・デ・ジャネイロのレブロンで立ち寄ったタピオカクレープの屋台。屋台はリオのビーチ近くやブラジル北東部でよく見かけますが、タピオカクレープは屋台以外でもランショネッチ(軽食屋)やカフェ、フェ

        マガジン

        • Julepのコラム
          2本
        • ブラジル料理
          5本
        • ブラジルの蒸留酒 "カシャッサ"
          6本

        記事

          ブラジルのファストフード「キビ」

          ブラジルではバルや売店、ランシェと呼ばれる小さな軽食屋などにファストフードコーナーがあり、そこに並べられている揚げ物を中心とした軽食のことを「サウガジーニョ -salgadinho-」と言います。代表的なのはコッシーニャ(ブラジル風コロッケ)、パステウ(揚げ餃子的なもの)、ポンデケージョ(チーズパン)などで「キビ -Kibe-」もその中の一つ。街を歩いていて小腹が空いたなぁってときについつい食べてしまいます。 「キビ -Kibe-」は元々アラブ系の移民と共にブラジルに渡って

          ブラジルのファストフード「キビ」

          カシャッサのユニークな樽熟成

          僕は常日頃「お酒を美味しく楽しむにはシチュエーション」と言っているのですが、生産地域のことや歴史、造り方などを知ることで、お酒への向き合い方や味わう楽しさ、情なども変わってきますよね。 カシャッサもそう、ブラジルだからこそが詰まっているお酒です。そのカシャッサが造られる過程で最も興味深いのが樽熟成。使用されている樽の種類は現在40以上にも及びます。 元々生産者たちはカシャッサを保存するための容器を必要としていて、当時は銅や鉄のタンクを作る金属工業技術が発達していなかったた

          カシャッサのユニークな樽熟成

          カシャッサの名産地 「パラチー」と「カシャッサのお祭り」

          久々の投稿です。最近訳あって情報収集とか勉強とか、インプットすることばかりでしたが、ちょっと余裕ができたので、またいろいろ共有していきたいと思います。 今回は以前カシャッサリアの記事を書いたときに触れた https://note.com/barjulep/n/n78bed9f36e70 リオ・デ・ジャネイロのパラチー(Paraty)について。 パラチー は過去に3度過ごしたことがあるお気に入りの場所。またカシャッサのメッカと言われリオ・デ・ジャネイロ郊外の人気リゾート地で

          カシャッサの名産地 「パラチー」と「カシャッサのお祭り」

          日本で飲めるラム・リキュールたち

          前回の記事(ラム酒とカシャッサの漬け込み酒)で触れた2ブランドのラムリキュールシリーズ。日本でも楽しむことができます。まず一つ目がこちら。 ラオスのラム「LAODI ラオディ」東南アジア、インドシナ半島の内陸にある小国「ラオス」ニューヨーク・タイムズでは「世界で最も行きたい国」第1位に選ばれたことがあるそう。その地で日本人が「LAODI ラオディ」というラムを生産しています。 こちらがLAODI のラムリキュール(右の5本) それぞれ素材にこだわりがあり飲みごたえがありま

          日本で飲めるラム・リキュールたち

          ラム酒とカシャッサの漬け込み酒

          こんにちは、今回はラム酒とカシャッサの漬け込み酒について。 ラムの生産地やブラジルでは昔から地のフルーツやハーブ、香辛料などをラムやカシャッサに漬け込む習慣があります。カリブ海のマルティニーク島やグアドループ島では「ラム・パンチ -rhum punch- 」インド洋のレ・ユニオン島、モーリシャスでは「ラム・アランジェ -rhum arrange-」と呼ばれ、各家庭では日本でいう梅酒のように作られていたり、レストランや小さなホテルのバーなどでは棚にズラリと並んでいたり、市場で

          ラム酒とカシャッサの漬け込み酒

          初心に帰り「ラム酒の飲み比べ」

          弊店BAR Julepは先日10月4日に開店18周年を迎えることができました。 皆さま、いつもありがとうございます! 節目って好き。仕事もプライベートも一年365日を新鮮な気分でいることは難しいし「一年間」「一年後」を意識できる貴重な機会。同時に店の節目では「初心に帰る」意識も働きます。そこで頭をよぎったことが「ラムの飲み比べ」ラムのセミナーをビギナー向けに開催するときには「まずはこれから!」的な感じで飲み比べを実地していて、店でも希望があれば提供しています。その「まずはこ

          初心に帰り「ラム酒の飲み比べ」

          リオのカシャッサ専門店

          ブラジルには各地域にカシャッサの専門店があり「Cachaçaria カシャッサリア 」と呼ばれます。「ria リア」とは「〇〇専門店」という意味があり、例えば本屋さんは「Livraria リブラリーア 」シュラスコ専門店は「Churrascaria シュハスカリア」 生ビール専門店は「Shopperia ショッピリア」。カシャッサの場合、販売店と飲食店舗どちらも「Cachaçaria」と呼ばれ、初めての地域に行くたび「Cachaçaria」を調べて回ることはブラジル渡航の楽し

          リオのカシャッサ専門店

          本場ブラジルのカイピリーニャと作り方

          ブラジルのカクテル「カイピリーニャ」元々ブラジルが好きで後で知ったのがこのカクテルの存在でした。初めて飲んだとき「うわっブラジルだ!」と頭の中にブラジルの風景が広がったのを覚えています。 ブラジルが好きだから惹かれたのか、純粋に味わいに惹かれたのか、未だにどっちか聞かれると困るけど・・まあどっちもなんでしょうね笑、とにかく一番好きで一番作っているカクテルです。 元々は風邪薬だったブラジルではビーチはもちろん、レストラン、バー、自宅など至るところで飲まれていますが、元々この

          本場ブラジルのカイピリーニャと作り方

          「カシャッサ」 ラム酒との違い

          「カシャッサ(カシャーサとも)ってラムと何が違うの?」この質問が一番よく聞かれます。 まずは造り方から。ラムもカシャッサもサトウキビを原料とするスピリッツで、ラムはサトウキビの処理方法により3つの製法に分かれます。 ②のアグリコールラムの製法はカリブ海のマルティニーク島やグアドループ島、インド洋のレ・ユニオン島など主にフランスの海外県で盛んで、ラムの中では2〜3%と希少なタイプとなっていますが、現在フランス海外県以外でもこの製法を採用しているブランドが増えてきています。

          「カシャッサ」 ラム酒との違い

          ブラジル料理定番「ブロッコリーライス」

          ブラジルに行くと必ず食べる「ブロッコリーライス -Arroz de brócolis-」 Julepでも提供していますが、日本ではあまり馴染みがなく「どうやって作るの?」とよく聞かれます。確かにヘルシーですし僕も最初に知った時には作り方が気になりました。ブラジルではシュラスコでの肉や魚料理にもよく合い定番化していて手軽に作れることもあり、ランチやディナー、家庭でもよく食べられています。 作り方は大きく分けると二通り。ブロッコリーとライスを一緒に炊き込むか、ペイストを作り炒め

          ブラジル料理定番「ブロッコリーライス」

          ブラジル料理 ”ムケッカ"バイアーナ

          最近お店で皆さんと話していて「説明しきれなかったり伝えきれてないことって多いなぁ」と思うことが多く、そこで前からやろうと思っていた「note」でラムやカシャッサ、ブラジル、旅などに纏わるいろいろを届けていけたらと思います。 まずは最近メニューを増やしているブラジル料理。ブラジル料理と言えば「お肉!シュラスコ!」というイメージを持っている方多いですよね。実はブラジルは食材の宝庫でもあり、多彩な料理を味わえる国です。ポルトガルの統治、奴隷制(アフリカ)、移民の受け入れなどで、多

          ブラジル料理 ”ムケッカ"バイアーナ