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買ったのに履けないショートパンツもある話


洋服のネット購入は、もはや定番化していますよねぇ。。。


失敗する方も多く、ご相談にいらっしゃる案件も多くなってきました。

今回は、買ったけど、着られない服についてのお話です。

アイテムは、


後ろファスナー開きのフェイクレザーの
ショートパンツ。

なぜ履けないのかというと、


ファスナーの開きが短いから

ヒップが入らないのです。

でも、布自体はお客さまのヒップはじゅうぶん入る寸法なのです。


ウエスト寸法に対して、決してヒップが大きいから入らないわけではなくて、企画の段階での確認不足だと思います。

刺繍が入っているので、デザイン的にそこを避けてファスナーを付けたかったのか、


はたまた、


単純にファスナーの長さの確認ミスなのか。。。

めちゃくちゃ痩せている人でないと履けない仕様に仕上がってしまいました。

後ろ側撮るのわすれました


後ろにファスナーがあるけど、左脇に
新しくファスナーを付けます



後ろのファスナーは、表側にステッチが入っているデザインなので、長いファスナーにすると表にステッチの跡が結構残りますし、


ヒップ下までファスナーが来るのもカッコ良くないかも。。。

ということで、左脇にコンシールファスナーをつけることになりました。


本来なら裏地も一緒に縫いたいところ
フェイクレザーなのでまち針は使えず


フェイクレザーは、リアルレザーより割と手に入りやすい価格帯ですが、

実は、扱い方は、レザーと同じで、

【レザーを縫う時の注意点】

①縫ったあとをほどくと針跡が残る
②まち針は使えない
③縫い直しが効かない
④一発勝負

なのですよ〜

だから、ほどいて縫う作業は、とても大変で、

お直し代も高額になります。


なかなかこわい布なのです。。。


なので、個人的にレザーはなるべく避けたいので、ほぼボスにお願いしてますが、


コンシールファスナーとなると、話が違います。


コンシールファスナーは、レディースを扱い慣れていないと手強いようで、 


メンズ畑メインのボスでもできるんだけど、


やってくれない。。。


仕方ないので、

胃を決して、いや、意を決して

息を止めながら縫いました。。。


無事に完成

少し厚手のフェイクレザーでした。

このタイプのコンシールファスナーつけは、少々気をつけないといけません。


①刺繍がしてある
②ポケットがついている


❶刺繍がしてあると、布が厚くなる
❷ポケットがあると、布が多く重なっていて厚くなる

厚みがあると、何が良くないのかというと、

ファスナーの、

スライダーの上げ下げがやり難いのです

ただの布帛の布でも、やりにくいなぁ。。。と思い当たる方、いらっしゃると思います。

厚み分を考慮して、調整しながら縫い付けないと、ストレスたっぷりのファスナーになってしまうのです。

無理に着用していると、ファスナーが壊れるか、布が破れるか、歪みがでてきます。


しかも、フェイクレザーだと、ファスナー止まりに負荷がかからないようにと気をつけてあげないといけないし。。。


なので、裏地がついているのに、裏地と表地を重ねて一緒にファスナーを縫い付けることが出来ない訳です。

たった裏地でさえ、命取り。。。

本来なら、一緒に縫ってパイピング仕立てにしたら、さらに綺麗なのですが。。。残念

後ろのファスナー短っ
ファスナーのスライダーが布の止まりまで降りて
布に負荷を掛けないように
普段いちいち気をつけないであろうポイントは、
こちらで先に気をつけておく


ピックアップにいらした時、

買ってからはじめて履けました!


と、とても喜んでもらえました。


ほんとによかった。。。

コンシールをつける上で、以上のようなことをざっとご説明して、土台部分は少し見えますよ〜

とお話ししておきましたが、

全然気にならないです!

とのこと。似ている色があったので、結果オーライでした。


こんなに可愛い服、買ったのに着られないなんて、悲しすぎる!



という残念なことがありましたら、お直し屋さんにご相談下さいね。


なんらかの救済処置があると思います。

あきらめないで笑



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