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【人生ノート 192ページ】 人生とはどんなつらい環境にあっても、これを切りぬけようと努力をつづけるところに人生はある。
人生とはどんなつらい環境にあっても、これを切りぬけようと努力をつづけるところに人生はある。
いたずらに他をうらみ、世を呪ってはならない。
何かに向かって働くのが人生だ。
貧窮になってみて、はじめて、貧乏のどれほど辛いものであるかがわかる。病気になってみてはじめて、病人の気持ちが了解できる。死んでみて、はじめて、死というものが理解できる。
宇宙は大学であり、真理はどぶの中にもころがっている。
たえず何かを求めて、あがき苦しみ、もがき呻いて、そして、ついに何かを悟ることができたら、人生は成功だ。
悟っただけの世界へ、死後は、はこばれるのだ。
ある与えられた道筋より外へは出られないのである。しかし、その道筋というのは、けっして、最初から一定不変の絶対的なものではなく、その方向は絶対的であっても、その長短や道幅は、人間の努力ひとつで、どんなにでもなるものである。
どうしても、情を主とし、親しみを先にしてからでなくては、しっくりとゆくものではない。
頭の生活は行きづまる。腹の生活でなくてはならない。
人間の全霊的活動の時期は実にみじかい。キリストでもわずかに三年足らず、釈迦、孔子にしても真にその活躍期に達したのはずっと晩年である。それまでは、すべて準備期であり、それ以後は日没後の光輝である。
『生きがいの探求』、出口日出麿著
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