【人生ノート308】まず相手の現在の心境をよく諒解してやらねばならぬ。
感ずるままに
「自分は孤独だ、世の中の奴はみな路傍の人だ」などと、いわゆる、世のなかを冷眼視している間は、決して悟っているのでもなんでもない。これは、その人の心が狭小なからであって、も一歩すすんで、どんな人とでもお互いに打ちとけさえしたならば、みな親子である、同胞である、ということが腹の底からわかって来なくてはならぬ。また、どんな人に対しても頭から「あいつは悪い奴、けしからぬ野郎だ」などと思うのは間違いである。「あの人は、いまこうした心の段階におるのであるが、やがて、これこ