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【人生ノートMagazine】念うところ世界なり

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人生ノートの中から人生の生き方や日々の生活に沿ったことについてに書いてあることに焦点を当ててまとめてみました。
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2022年4月の記事一覧

【人生ノート304】その時その時のベストをつくして、楽天的に、感恩の生活をなすにある。

流れる水のごとく いろいろと考えてみても、最初から、到底、一々分かるものではないから、とにかく、どえらい神さまである、この神さまにお縋りせねばならぬ、一切をお任せしよう、という決心さえついたならば、それでよい。 これが即ち、信仰心、帰依心というものであって、この信仰心さえ強固であったならば、この人はきっと救われるのである。なんとなれば、かかる人はかならず神第一の心が、どんな場合にでも出てくるから、素直に一切を神のみ手にまかすことが出来るからである。 これに反して、神を否

【人生ノート303】人は一心になることが一番肝要

超理論的なるもの 人に接して、その人の気持は、いかに態度でかざっても、私には明らかに分かる。これは、ちょうど腹がへったと感ずると同じようなもので、どこということなしに、しかし明瞭にわかるのである。 人間には、こういう本質的な作用がたくさんあるのだが、現代人は外部的、理智的な理論にのみ頼りすぎる結果、内部的、超理智な大切な根本的なものをないがしろにしているので、努力や苦心のわりには本当のよりよい生活ができぬのである。 なに事もみな神さまはご存じとまこと知る人少なかりけり

【人生ノート302】人は物質そのものより、精神そのものを根本とするものである

救うべき時に救え 金銭は物質の代表である。ゆえに、精神と相対立している。 今までの日本人のように、頭から金銭をいやしむ考えはよくない。といって、精神を忘れて金銭そのもののみを追求してはならぬ。 もらった物には義務はつかないが、借りたものには、払うことによりてのみ決裁することができる。僅少の金でも、最初「貸せ」といって得たのなら返さねばならぬ。莫大な金でも、最初「くれ」といって得たのなら、もらったことによって解決はついてしまっている。そのあとには、何物も残っていない。

【人生ノート296】人の魂を感動さすのは熱と誠とである。決して、単なる智識や技能ではない。

信用を得よ 信用は永遠かつ無限の財貨である。何はなくとも信用さえあれば、どんなことでも出来るものであり、さしてもらえるものである。信用のない人は、どれだけの智識があり技能があってもダメである。 信用を得るためには、相応の熱と誠とがなくてはならぬ。人の魂を感動さすのは熱と誠とである。決して、単なる智識や技能ではない。 現代の青年中には、この容易なる鉄則を忘れ、むやみに智能をみがくことをもって、生涯の能事とする者の多いのは実に遺憾のきわみである。 信用を得ることを目的とし

【人生ノート295】自然に出るままの言葉を出せ、自然になし得るままの振る舞いをなせ。

近くから遠くへ 人と交わるにも、自分は彼よりは偉いとか、また劣っているとかなどという先入主的の考えを抱いていてはならぬ。 自然に出るままの言葉を出せ、自然になし得るままの振る舞いをなせ。それでチャンと適当に礼はつくされているのだ。 むろん、それは大いに考えねばならぬ場合もある。しかし、肉体心で「考える」ということは、すでに良くないことだ。考えるから迷うのだ。スラスラと河水が流れてゆくように生活してゆきたいものだ。 ○ 父母をおぼえてのち家族を知り、わが家を知ってのち

【人生ノート294】造り上げる嬉しさを感ずるようにならなければ、信の生活を生活することはできない。

創造の興味より良くなることに興味を持ち出してくると、報酬などは目的とはせないようになり、ただ完成ということを目的として努力するようになる。 どんな仕事でも、この境地からはげむと、どれもこれも、無限の興味に充ちみちているのである。 創造の興味、造り上げる嬉しさを感ずるようにならなければ、信の生活を生活することはできない。 現界の人たちは、たいてい、第二義、第三義的に堕してしまっている。あることを完成することによって、自己の名誉をあげるとか、または、多大の物質的利益を得よう

【人生ノート293】何かの希望に生きていなくては、真に生きているのではなくして、死んでいるのと同様である。

世を渡り尽くした人 希望は生命の発動機である。 人生に希望がなくなっては「万事休す」である。 何かの希望に生きていなくては、真に生きているのではなくして、死んでいるのと同様である。 浮世の名利を希望するのは普通のことであるが、誰でも、真に世を渡りつくした人は、もはや浮世的の名利を希望するのではなくして、真の心の落ちつきを希望するようになる。 真の心の落ちつきは、神に根ざさなくてはならぬ。 神は一つであるが、その説き方、それを説く人によってそれぞれ変わってくる。

【人生ノート292】人間はまず自利我執のかたまりであるから、相手をまず喜ばしてかからねばならぬ。

一番の難物その時どきの「自分」というものを、よくよく内省してみるがよい。ある時は高潔清朗な自分であり、ある時は陰惨下劣な自分である。 人は誰でも努力して、よく高潔清朗なりし時の気持をおぼえていて、陰惨下劣のときの自分を引き上げるようにせねばならぬ。 ○ 威張る者ほどもろく、怒る者ほど小さく、残酷な者ほど弱いのである。そして、頑固なものほどコロリとまいりやすいのである。だから、これらは皆すこぶる御しやすい。 一番難物なのは、バカか利功か、知っているのか知らないのか、平気

【人生ノート291】 自分のごとく他人をあらしめんと思うのは間違っている。

なぜ平和が来ないのかいろんな深遠な道理もすでに説きつくされており、いかに生くべきかという問題も論じつくされており、自分はどうしたら第一いいかということも、たいていの人なら知りつくしているのである。 しかも、それと矛盾した生活を送っているのはなぜだろうか。 人々に、真の神をみとめる信仰がなく、真へすすむ勇気がないからである。 あまりに、現界的執着と肉体的我執にみたされているからである。 瞬間に堕して、永遠に目ざめぬからである。 一小局部のみにかかわって、大局を達観する