15冊目『クドリャフカの順番』/米澤穂信
トラブル無しでは終われない。順調に進むこともあれば、不測の事態にてんやわんやすることもある。小さな出来事も大きな出来事も、良くも悪くも青春の一ページとして記憶に残るだろう。それが文化祭だ。
『氷菓』『愚者のエンドロール』を経て、本書『クドリャフカの順番』で遂に迎えた神山高校文化祭──通称『カンヤ祭』も、大小様々なトラブルに見舞われている。
我らが古典部は、発注ミスにより文字通り「山のような文集」を抱える事態となる。ある程度売らねば部費が無駄になってしまう。何より折角作