首の伸びるシカしか勝たん!インディーゲーム『ごく普通の鹿のゲーム DEEEER Simulator』の世界観がブッ飛びすぎてて爆笑しっぱなしだった話#ネタバレあり
こんにちは、水無瀬あずさです。
正月早々に指をスパッと怪我するとかいう失態を晒したわたくしですが、おかげさまで完治しました。ありがとう私の自然治癒力!ケガなんてろくなもんじゃないとか思いつつ、しめしめnoteのいいネタが出来たわなどとまんまと記事を書いてしてしまった浅ましい私です。たくさんの人が笑ってくれたら、ケガも浮かばれるかなとか思ってねエヘヘ!
とまあケガも完治してキーボード入力がなめらかになったところで、今回は長男くん(中2)にお願いしていたゲームの紹介をしていきたいと思います。Garten of Banbanシリーズからずっとホラゲー尽くしでしたが、今回はちょっと趣向の違うゲームをご紹介したいのです。タイトルはズバリ、『ごく普通の鹿のゲーム』。
ジャンル的にはアクションゲームなんでしょうが、控えめに言ってバカゲーです。プレイしながら「何これナニコレ!?」ってとにかく終始笑っちゃう系のゲーム。ストレスが溜まってイライラしている方、「最近笑っていないな」と感じている方にぜひプレイしていただきたい迷作です。なお、今回もストーリーのネタバレ満載でお届けしますので、知りたくないという方はバックボタンを。まあこのゲームで大事なのはストーリーじゃないので、もしネタバレしても十分に楽しめるとは思いますが。最後までよろしくお付き合いください!
『ごく普通の鹿のゲーム DEEEER Simulator』とは
『ごく普通の鹿のゲーム DEEEER Simulator』はもともと2020年にSteamで体験版として公開され、その後2021年に完全版としてSteamをはじめSwitch/PS4/Xboxでリリースされました。タイトルにあるとおり、ごく普通の鹿が主人公のアクションゲームです。
メーカー公式のあらすじはこちら。
はい、公式も認めるとおり、破壊衝動解放ゲームですね。ごく普通の鹿になりきって、思う存分に街を破壊できます。ちなみにここで言う『ごく普通』というのは、たとえば二足歩行で猛ダッシュしたり
首が伸びてツノでコンクリートに刺さるとか
あちこちに落ちている日本刀を振り回すとか
そういうのをすることです。うん、普通ですね?なお、シカは英語でdeerですが、このごく普通のシカはクビが長〜く伸びることから、タイトルも長〜く伸びてdeeeerって書かれているってことなんですね。
私はこのゲーム、大好きなゲーム実況Youtuberぴくとさんの動画でかなり前から知っていました。というか実は、私が初めてぴくとさんの実況にハマったきっかけになった作品なんです。お腹を抱えて涙を流して笑った思い出。マジで面白いので、ぜひ見てみてください!
軽くネタバレでストーリーを解説すると、ある日横断歩道を渡っていた主人公は、トラックに轢かれそうになるシカを助けて意識を失います。え?なぜ横断歩道にシカがいるのかって?そんなの大した問題じゃないんだ!!
目が覚めてみると、主人公はごく普通のシカに転生していたのでした・・・!
なお交通事故に遭った際、ゲーム画面上では「転生しますか?」という質問が表示し、「はい」と選択するとシカに転生します。ここで「いいえ」と選択してしまうと、まさかのデッドエンド。そんな出オチってある!??
シカになった主人公は、ごく普通のシカとして長く伸びるクビや手足、あちこちに落ちている武器を駆使して、街を自在に冒険できます。右上には鹿災害レベルが表示されており、初めのランクはE。街を破壊したり人に危害を加えるたびにD、C、B、Aとレベルアップしていきます。
鹿災害レベルがアップすると、警察から警官が登場してシカを排除しようとします。が、それらも一網打尽にする主人公の前には異世界の扉がオープン。主人公は不思議な光に包まれた異世界へと足を踏み入れるのでした・・・!
目を覚ますとそこは未来都市のような世界でした。
元いた世界と似て非なる世界で、リセットされた鹿災害レベルを再び上昇させながら突き進んでいきます。バイクをカッコよく乗りこなすシカの姿も見れます。イカスー!
警察署に突如出現した穴に入ると、真っ白な世界に出ます。そこで待ち構えていたのは、未来の自分(シカ)・・・!?そして繰り広げられる未来の自分との激しい死闘。ついにシカは、未来の自分を陰に潜む闇の存在とともに打ち砕くのでした。ってなんの話なんだこれは。
これでようやく終わり・・・と思っていると、今度は未来都市へ戻されます。そしてシカは巨大コンバット「イッヌ」に乗り込み、巨大化したシマウマっぽい影(未来の自分が乗り込んでいる)と戦うのです。ごめん意味が分からないと思うんだけど、本当にこれしか書きようがない。
苦闘の末、何とか影の自分を封じ込めたシカ。倒れ込んだ未来の自分に銃口を突き付け、そして・・・
選択肢「撃つ」「撃たない」が表示され、エンディング分岐となります。ここで「撃たない」を選択すると、シカとシカの美しい友情が生まれるのでした。シカとシカは手を取り合い、ともに影の中へ。
シカボタンを押すと、ブラックホールが表れて世界のすべてが飲み込まれていきます。ようやく静かになった世界で、シカは・・・
地球にただ一人(?)取り残されてしまうのでした。哀れ可愛そうなシカ、これからどうなるの!?と息をのんで見守っていると、突如ラスボスとして立ちはだかったのは・・・人間の自分!?
そしてお気づきでしょうか、ここで鹿災害レベルは限界突破のSになっているのです!スペシャル!
善戦するものの追い詰められた主人公(シカ)でしたが、ふと目の前には大きな月が!シカは最後の力を振り絞って、首をめいっぱいまで伸ばします。
こうして見事人間の自分を倒したシカは
自らの体へと帰っていくのでした・・・!ってなんか壮大な話っぽいけど、さっきから一体何の話を書いているんでしょうね私は。
ストーリーが支離滅裂すぎて要約が難しかったため、かなり細かくご紹介してみました。どうですか、非常に浅くて浅くて浅すぎる、ガチめに意味不明なゲームであることがお分かりいただけたのではないでしょうか。プレイした長男いわく「俺が今までやった中で一番頭のおかしいゲームだった」とのことです。なお同率一位を獲得したのは、頭のおかしいストーカータマゴのゲームとのことです。世の中にはまだまだ未知のゲームがたくさんあるということですね。ゲームの世界は、深い。
ちなみにエンディングはもっと意味不明なのですが、それは次項のエンディングの項目で詳しくご紹介しますのでお楽しみに。それにしてもストーリー解説だけで4000字近くかかってしまった・・・。
『ごく普通の鹿のゲーム DEEEER Simulator』のブッ飛び世界観
では実際に『ごく普通のシカのゲーム』をプレイして見て感じた、あまりにもブッ飛んだ世界観についてご紹介していきます。ストーリーだけでお腹がいっぱいかもしれませんが、シカゲーの魅力はまだまだこんなもんじゃないんだよ!
全然ごく普通の鹿じゃない
まあお気づきとは思いますが、ごく普通のシカのゲームなのに全然ごく普通のシカではありませんね。ごく普通のシカはたぶん人間にパンチや武器で攻撃しないし、倒した人間を持って二足歩行で猛ダッシュもしないです。高くジャンプすることもできない。たぶんね。
あとおそらくだけど、シカは馬には乗らない。
実は流行りの異種・異世界転生モノ
内容がアレすぎて理解の追い付かない部分はありますが、本作品はジャンル的に今流行りの転生モノでもあります。しかも異種転生、異世界転生というダブル転生が含まれていて、実にトレンドに敏感な作品であるとも言えるのです。このゲームをプレイすることで、最先端のトレンドを体験できるということですよ。すごいですね!
世界を破壊し尽くせる爽快感!
公式でも認められているように、このゲームはぶっちゃけ街破壊ゲームです。破壊衝動を持っている人にはうってつけですね。我が家の長男はそこまで破壊行為をしないのではないかと予想していたのですが、実際にプレイを始めてみると「ヤバいこれ楽しい!」と言って、目に入るあらゆるものを破壊し始めたので驚きました。
「ちょっと待ってね、あそこにあるビル破壊してから次に行くから」「何だあれ?壊しに行こう」「よし、ここ全部更地にしよう」など、そこだけ聞いたらかなりヤバいヤツなんじゃないかと思われることを実に楽しそうに言っていました。ゲームって素の性格が出るよね。
なお長男いわく、「未来のビルは現代のビルより壊れにくくて丈夫」とのことです。まあランチャーぶっ放したら、いかに未来と言えども壊せてしまうようですが。どんな世界観やねん。
敵がいちいちマニアックすぎる
街破壊を続けるシカの前にはさまざまな敵が立ちはだかります。攻撃してくるものと攻撃してこないものがいるのですが、ここでは主に攻撃してくる敵についてご紹介してみます。
★ヒツジ
鹿災害レベルがEからDになると警察署から登場する警官。もふもふして可愛い。基本的には特に攻撃をしなくても、シカ体当たりをしていれば倒せるとの長男情報あり。未来都市ではなぜかボディが付きます。キモイ。
★シロクマ
鹿災害レベルがDからCになると出現する第二の警官。警察の威信をパトカーとして背負って襲ってきますが、これもシカ体当たりをするだけで倒せるとの長男情報です。未来都市ではトランスフォーマーになります。なぜ。
★ウサギ
鹿災害レベルがCからBになると出現する第三の警官、その名はイヤー・ウォーカー。なんでこいつだけ名前がカッコいいんだ。レーザー照射してくるので避けながら戦わなければならず、「地味に鬱陶しい」とのことです。距離を取りながら手りゅう弾を投げまくる作戦で殲滅できるとのこと。未来都市では、カバの口の中からレーザー照射を2丁ぶっ放します。
★イヌ
鹿災害レベルがBからAになると、空から登場しパラシュートで特別ステージで待ち構える第四の警官。登場時はイヌですが、シカが近づきバトルが始まると、これまで戦った警官を従えて合体した「イッヌ」になります。なかなかの強敵ですが、倒し方としてはヒツジを攻撃して足の自由を奪い、その間に肩のパトカー(シロクマの一部)にあるボタンを押すことで合体が解除され、イヌ単体になったところで攻撃すればOK。
倒し方さえわかればそれほど苦戦はしないのですが、イッヌが巨大なので空に向かって攻撃を続けていると、たまたま通りかかったダンクルオステウス(次項)に攻撃が当たってしまい、そのせいでゲームオーバーになることが何回かありました。なので、先にダンクルを倒したほうが良いのかも。
★ダンクルオステウス
ダンクルオステウス、私は国立科学博物館で過去にやっていた特別展「生命大躍進」で知りました。2メートルを超える巨大魚で、モンスターのような生き物たちの覇者として海に君臨していた生き物です。このゲームではなぜか空を悠々と泳ぎまわっており、基本的にこちらが攻撃を仕掛けなければ襲ってきません。うっかり攻撃が当たってしまうと標的にされ、一撃で死にます。倒すためには、アニマルコンバットを入手する必要があります。
★コアラ
ビルにしがみついている巨大コアラ。基本的にこちらから攻撃をしなければ襲ってくることはないが、ひとたび攻撃が当たると目からビームで襲い掛かってきます。が、ビームの届く範囲は限られているので、避けながらマシンガンなどで攻撃すれば割と簡単に倒せると長男。未来都市にはデジタルコアラらしきものがおり、こちらは攻撃すると目からビームとともに後を追いかけてくるそうです。こわっ!
★ウツボ
未来都市にのみ生息する丸形高層ビルの中に身を潜めている巨大ウツボ。バトルが始まると忙しくて写真が撮れなかったようで、写真をお見せできないのが残念。HPは高いものの強い武器を装備していればそれほど苦労なく倒せるとのことです。
★マグロ
現代世界の海になぜかいるマグロ。攻撃しても倒せず、乗ることしかできません。あと乗ったからといって特に何があるわけでもない。
★シマウマ
現代世界で一番高いビルの上にこっそりいる巨大シマウマ。上に乗れるが、乗ったからと言って何があるわけでもない。こちらが攻撃しても特に攻撃してくることもなく普通に倒せます。
★ゾウ
現代世界で空を飛んでいる巨大ゾウ。あまり存在感がないので、見つけようと思わなければ見られないかも。シマウマと同じく、攻撃しても何もしてくることはなく、しかもほぼ一撃で倒せるようです。思わず「よわっ!」と長男が言っていました。
★ウシ
現代世界にいる巨大ウシは、ミニゲーム「リバウシ」(リバーシの牛バージョン)で遊べるスポットにいますが、普通に攻撃できます。特に反撃されることはなく、倒すと色が白黒から茶色になり、倒れます(バグって宙に浮く)。なお未来世界ではなぜかおかめ面をかぶった乳牛になっています。
★サイ
未来都市の街の真ん中にいる巨大なサイ。攻撃して倒すと、少し小さいサイズのサイが出現。それを倒すとさらに小さいサイズ・・・という感じで、マトリョーシカ状態のサイが生まれるようです。だから何が起こるというわけでもないですが、実績解除にはなるみたいです。
★パン(番外編)
敵ではないのですが、なぜかシカが突然パンに慣れるというイベントもあります。いやパンになる意味?
「I am Bread」というSteamのゲームとのコラボのようです。いやこれまた意味わかんねえから・・・。
ラストバトルはイベントゲー
ラスボス「あなた」が出てきてからは、ほぼイベントバトルみたいな状態になります。というのも、初めはHPゲージを表すハートが1つからスタートし、ゲームオーバーになるたびに2つ、3つ、4つと増えました。長男はハート4つのところでクリアしましたが、負けるたびに有利してくれるらしいです。やさしい。
エンディングが意味不明すぎた
さて本作のエンディングでは、主人公が病院のベッドの上で目を覚まします。
ああ今までのはちょっと変わった夢だったんだな、とホッとしていると、病室にはお医者さんらしき人が入ってきます。が、慌てて部屋を出ていくお医者さん。はて?
不思議に思った主人公は身体を起こし、室内にある鏡の前に立つのです。すると・・・
衝撃のラスト。晴れて主人公はシカみたいに首が長~~~くなったのでした。めでたしめでたし。いやめでたくねえわ。
無駄にキャラメイクを凝れる
この作品、シカが主人公ではあるのですが、一応人間がシカに転生した話ということで、人間をかなり細かくキャラ設定できるようになっています。誰得!?って感じですけど。
一生懸命作ってゲームをスタートしても、冒頭で主人公はシカを助けて死んでしまうので、「いや頑張って作った意味!?」となります。がラストバトルにきて人間の主人公が立ちはだかるので、「なるほどね」となるわけです。よく考えられている・・・のか?
結び
ごく普通のシカになれるゲームをかなり詳しくご紹介してみましたが、いかがですか興味を持ちましたよね?(圧)正直、長男がプレイしているのを見て爆笑しながら「いや私はいま何を見せられているんだ」「非常にこの時間ムダだな」と思わなくもなかったのですが、なんか何もかもアホらしくなってきて「だいたいのことは何とかなるわ」と思えるようになったので、結果オーライかなと思いました。
ちなみにこのゲームは、日本の個人デベロッパーGibier Gamesが開発した作品で、初めはキリンにしようと考えていたんだとかいうインタビュー記事が非常に興味深いです。
8番出口もそうですが、日本にはまだまだちょっと頭のおかしいゲームを作れるクリエイターがたくさんいるんだなあと希望を持てましたね。シカに続く新しい頭のおかしいゲーム開発をぜひ希望します。
今日は副業の記事を1本書かなきゃなあ、とか思っているのに、8000字近い膨大な記事を書いてしまったので今日はもう仕事するのやめようかな・・・などと、意志の非常に弱い副業Webライターがお届けしました。次はもう少し中身がちゃんとした記事を書こう・・・。
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