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『雪』
眼を穿つ
白き声
流るる水に溶け
そぞろ歩く盲の巨児となる
"群れなす孤独"という名の嗅覚
大地の乳房は がむしゃらに齧りとられ
天球は乳白色の汚泥と化した
分裂する狂気細胞
アルビノの双子の蝶
絶望を信じた神々の息子たち
彼らは冬の壁に額を打ち付け
みずから砕け散り
凍える夢となり果てた
舞い落ちる白銀の鱗粉
さざめく命の肖像
――雪
※詠み
穿つ(うがつ)
盲(めしい)
巨児(きょじ)
乳房(ちぶさ)
齧り(かじり)
天球(てんきゅう or そら)
汚泥(おでい)
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