『呪眼』
塗りつぶしても
塗りつぶしても
悪魔が笑う
全部真っ黒に塗りつぶしたのに
ごろごろとした巨大な悪魔の眼になる
こっちを見て笑ってる眼
呪いだ
呪われたのだ
あの日 さびついた電車に揺られ
何も身に着けてない
老女の裸を見てしまったから
筋張った手で
胸と下腹部を
隠していた
老女の――
水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。