『白い指』
彼女の指は病的に白く
血が通っている気配がまるでなかった
だけど僕は
それを美しいと
思ってしまった
生気のない
滑らかな陶器を思わせるその指は
どんな視線もかたく拒み
冴え冴えと
冷たい輝きを放っていた
あの指に触れられるなら
死んでもいい
そう思った
あの悪魔の指に…
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水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。
ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。