【断片小説】ネオアクロポリス
畜生!
大王キンギョの群れがいるなんて
聞いてねえぞ!
落ち着け
食欲は旺盛だが
知能はさほど高くない
ネオアクロポリス遺跡に
転がり込んだ我々調査団を出迎えたのは
すでに遺体腐土と化した先客と
そこから冬虫夏草の如く芽を伸ばした
屍食花の悪臭だった
補食される側になり
五年が過ぎていた
水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。