体験談 | 想像と違った産後ケア
産後ケアを利用するはずが…
昨日は宿泊型の産後ケアを利用する予定だった。前日にせっせとミルクやおむつの用意をして、久々にぐっすり寝られることを楽しみにしてた。はずだった。
けど当日、産院について赤ちゃんを預けた瞬間、ある感情が生まれてきた。
「私そこまでして寝たいのかな」
今回、産後ケアを利用しよう思ったのは、夫が出張で夜一人になるのがなんとなく怖かったから。あとは一日でもいいからゆっくり寝たいと思ったからだ。
なのに赤ちゃんを預けて部屋に着いた途端、今回の選択に後悔してきた。たぶん心のどこかで預けることに罪悪感があって、それが抑えきれなくなってしまったのだ。
宿泊型から通所型へ変更
昔から自分にはこういうところがある。心の奥のモヤモヤを無視したまま動くことができないのだ。
だから突然、説明を始めようとした助産師さんに「今回の利用をやめることができますか?」と、驚かせることを言ってしまった。面倒な人だと思っただろう。当然困惑していたが、罪悪感を感じてリフレッシュできないこと、最近になって昼型になってきたのでルーティンを崩したくないことを伝えると、理解してくれた。せっかく来たからということで、宿泊型から通所型に変更してもらった。
聞きたいことはたくさんあったので、気になっていることを途切れるまもなく質問した。何一つ嫌な顔せず親身になって答えてくれて「ママ本当によく頑張ってるよ」なんて言ってくれるので、思わず泣いてしまった。当たり前だけど、産後ケアってただ休息したいってだけじゃなくて心のケアまでしてくれるんだなと感じた。その後久しぶりにゆっくりと昼食を食べ、一人の時間を過ごした。急遽通所型に変えてしまったけれど、これはこれで良かったなと思う。
通所型産後ケアを利用してみて
利用は4時までだったので夕方には帰宅。今から明日まで娘と二人っきりだ。もうやるしかない。と気合いが入る。
さっそく産院で教えてもらった寝かしつけを実践したら、我が子にしてはめずらしく2時間もお昼寝をしてくれた。いつも夕方はグズることが多いのでこれには本当に驚いた。と同時にちょっと自信もついた。その間にゆっくりと夕食を食べる。昼も夜もゆっくり食べられるなんていつぶりだろう。先取りご褒美でノンアルなんて飲んだりして、久しぶりに食事を楽しめた気がする。
期待とは裏腹に、夜の寝かしつけはいつもより大変だった。なかなかすんなりと寝るモードに入ってくれず、2時間くらい立ち抱っこしてようやく寝てくれた。が、30分後には授乳で起きることがわかっている。こういう場合みんなどうしてるんだろう、とよく思う。
いつも寝かしつけが上手くいかないとイライラしたり落ち込んだりしてしまうけれど、この日はちょっとだけ気持ちに余裕があった。
「大人と同じように赤ちゃんも寝たい時、眠たくない時があるんですよ」と、今日聞いた言葉のおかげかもしれない。
産後ケアを使って良かったこと
朝になり赤ちゃんと二人無事過ごしきれたことにほっとする。なんだかちょっと成長できた気も。
産後ケアは自分の休息目的で使うものと思っていたけど、体だけじゃなく心のおもりまでとってくれる場所なんだなと思った。
出産後は授乳やおむつ替えなど最低限のことは教えてもらえるが、自宅に帰ってから毎日のように湧き出る疑問にはネットで調べたり友達に聞いたり見よう見まねでやるしかなかった。正しいあやし方もわからず、きちんと出来ているかずっと不安だった。
産後ケアでは助産師さんや保育士さんなど育児のプロになんでも相談できる。不安を取り除いてくれて「こんなことまで聞いていいの?」と言う内容にも丁寧に答えてくれる。何より自分を肯定してくれて、これまでの頑張りをきちんと見てくれる。間違いなくこれからも続く育児に自信をつけてくれたと思う。
また子が成長にしていくにつれ、新しい悩みがどんどん出てくると思う。その時にまた産後ケアを利用すればいいんだ!と思うと心が軽くなる。産後ケアは心のよりどころのようなお守り的存在だと私は感じた。
産後ケアの利用を考えている人がいるなら、まずは通所型から始めるのも良いかもしれない。私みたいに預けることに罪悪感を感じてしまったり、毎日のルーティンを崩したくない人にはおすすめだ。これだと費用もあまりかからないので、お試し気分で使えると思う。きっと体と心の負担がきっと軽くなるはずから、ぜひ使ってみてほしい。