
母、ピエロになる。
息子が、息子が動き出してる。(突然)
うちの不登校息子がついに動き出してるんでございます…!
わたしは、喜びの反面、ちょっと疲れ気味なのだ。
実は完全不登校って、受け入れてさえしまえば外からの刺激がない分とっても楽で。
途中からは息子と一緒に死ぬほどダラダラして、引きこもりの毎日を楽しんでいた。
完全不登校を完全enjoyしていた。
そんなこんなで私は今、無菌室にいることや頑張らないことに慣れすぎてしまい、少しの刺激もアイタタタ!となってしまうようだ。
息子が動き出したことにより嬉しいこともある一方で、落ち込んだり疲れたりすることも増えた。
今まさに、そんな状況なのである。

ついこの間のこと。
そんな不登校息子と弟を連れて、本当に久しぶりに公園に行くことができた。
そしたらそこで、同じクラスの女の子2人組に会った。
私の気持ち的には「会ってしまった」 だ。
だんだんと気持ちが外へ向いてきた息子が、
友達と会いたい、遊びたい、でも怖い。
そんな気持ちでいることは知っていた。
そんな中、偶然に同級生と会った息子。
「え??あれ?!◯くんだ!!」と言われてスーーっとその子たちを避けてしまったものの、
「本当は一緒に遊びたい。こんなチャンスない。でも言うのは無理…」と、わたしに訴えてきたのだ。
ど、どうする私?!
こっ…ここは、母として人肌いや、一肌二肌脱いであげたい!
だけど正直、今の息子にはまだハードルが高すぎて、声をかけたところで一緒に遊べるとは思えない。
それになにより、相手の気持ちもあることだ。
だけど…だけど……
息子が自分から言ってきたことに、その気持ちに、なんとか華を添えてあげたい!!!
私は意を決して、でも意を決したようには到底見えないであろうノーマルフェイスを装いに装って、女子たちに声をかけた。
「息子、久しぶりに会ったからちょっと緊張しちゃってるんだけど、本当はふたりと遊びたいみたいなんだー!」
スルーされた。
ぐはぁーーー!!!
痛い。いたいよーーー!!!!!
でも、そうなるよね。
女子たちの気持ちもわかるのだ。
不登校になって以来初めて顔を合わせた息子にどう接していいかわからないだろうし、いきなりそんなこと言われても戸惑うだろう。
なんだかいい結末が期待できない私は、それを息子にマイルドに説明して、願わくば今日はあきらめて欲しかった。
駄菓子菓子。
息子はモヤモヤとした表情を見せてはいるものの諦める様子でもなく、まだ帰らないと言う。
最近学校のことを口に出し始めた息子。
予定して友達と会うのはまだ勇気がいる中で、偶然会えた同級生。
このチャンスをどうしても逃したくない気持ちが、、伝わってくる。
そんな息子の様子に、わたしは時間を少し置いて、自分を奮い立たせ、二肌めを脱いだ。
もう、筋肉むき出しヒリヒリayamoである。
「◯ちゃーん、もしよかったら弟くんのサッカーの相手ちょっとだけしてもらえないかな?」
スルーされた相手に、、直談判した。
なんとか、なんとかならないだろうか…と、祈るような気持ちで、そんな祈ってる風には見えないノーマルフェイスを装って、名指しで話しかけた。
弟をまず派遣して、私と息子もシレッと合流しようという計画だ。
◯ちゃんはやさしい子なので、戸惑いながらもいいよーと付き合ってくれた。
だが、もうひとりの女子はその瞬間にサーーーッとどっかに行ってしまった。
き、気まずいーーーーーと心で叫びながら、
「いっくよー⭐︎それっ!」
とはしゃいで、球を蹴る。
「アハハッ⭐︎ほら、息子ー!」
何度も蹴る。
アハハッ⭐︎ウフッ⭐︎それーっ⭐︎
戸惑いながら付き合ってくれる◯ちゃんと、
案の定、顔真っ白になって変な態度取り続けて遊ぶどころじゃない息子、
これ以上変な空気にさせるまいと、1人ピエロと化して楽しげに球を蹴るわたし。
地獄のサッカーが始まった。
救いは何も知らない無邪気な弟だけ……
あまりの地獄に耐えられず、少しして
「ありがとうね。◯◯ちゃんのところ行きたいよね、もう大丈夫だよ。遊んでくれてありがとうね」と告げると、「行っていいの?」と言い残し、◯ちゃんは去っていった。
地獄のピエロタイムだったわたしを、どうか「フフッ」くらいでも笑って救ってほしい。
わたし、どうしたら良かったんだろう…
ピエロで強行突破してしまったけど、もっといい方法なかったのか…
すごくへこんだ。
だけど、肝心の息子はというとうまく遊べなかったことに落ち込みはしたものの、わりとすぐに気持ちを持ち直すことができた。
2つめの公園に行って、そこでもしっかり楽しんで、ラーメンまで食べて帰ってこれたのだ。
終わりよければ全てよし!ってな感じで、わたしもすごくうれしかった。のだが。
多分、息子以上にわたしがやられていた。
他人が絡むと、家で見る息子とはまるで別人のようになる息子をここ最近何度も目の当たりにして。
ASDって、こういうことなのか。
これからも何度も、こういう現実に直面するのか。
息子の原動力は友達なのに、その友達と関係が築けなかったらどうしよう。
学校に戻れたとしても、また友達に受け入れてもらえるのかな…
すごく先の未来じゃなくて、ほんの少し先の現実がときどきこうして不安になる。
それでも、少しずつ進んできていることは確かなんだ。
そしてサラッと書いてしまうが、
なんと昨日息子が不登校になってから初めて放課後の学校の校庭に降り立ち、私は2度目のピエロになったのであった。
その話はまたいつかするかもしれないし、しないかもしれない。
とりあえず、
1日も早くピエロ役卒業したいな〜⭐︎🤡
今日の一曲は
ウルフルズ/笑えれば
いろんな日がある。動き出したら心も揺れる。生きていくってそういうことだね。外からの刺激に弱すぎるへなちょこメンタルのわたしだけど、どんな自分も認めてあげたい。とても難しいことだけど。自分がそうあることが、回り回って息子の力に繋がると信じてる。わたしはわたしにできることをやる。自分に集中する。この積み重ねがきっと実る日がくると信じてる!