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本日は、お日柄もよく

原田マハ さん

再読して(ネタバレ含みます)

感動お仕事小説

私の好きな小説です。
初めて読んだのは、確か大学2年生の頃(当時19歳)。

先日、本屋さんを訪れた時、
ふとこの本が目に入ってきた。

読了後に「この小説好きだな〜!」と思ったことは覚えていて、
人に勧めたりなんかもしていたのだけれど、
久しぶりに読み返そうと思い、
7、8年振りに再読した。

主人公は、ごく普通のOLとして働く「二ノ宮こと葉」。

複雑な感情を抱いきながら出席した、幼馴染の結婚式で
伝説のスピーチライター久遠久美の述べた祝辞を聴き、
涙が出るほどの感動を覚えたこと葉。
ひょんなことから彼女の弟子として
新しいキャリアをスタートさせることになる。

幼馴染への叶わなかった恋心や、
久遠久美の弟子として「言葉」の持つ力に魅了され、あくせく翻弄する様子、
そして「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチラーターにまで腕を磨いてく中で起こる
様々なドラマを描いた恋愛も交えた感動お仕事小説。

主人公と同い年になっていた…!

読み始めてすぐに、ぞぞっと鳥肌が立った。
私が、主人公こと葉の年齢になっていたのだ。

初めて読んだ時は大学生だったのか…
なんて少し感慨深くもなったり。

単なるお仕事小説ではない、
こと葉と、そして師匠の久遠久美を始め、
近しい人たちとのやりとりが
痛快で、どこかあたたかくて。

こと葉と同い年ということはもちろん、
仕事をしていく中での葛藤や、日常の様子など
自分に重ね合わせられるシーンも多く、
初めて読んだ時(大学生)に感じたものとは
違う感情を抱いた。

今後の指針にしたい言葉がたくさん

仕事仲間のさりげないひと言や、
こと葉のおばあちゃん
(一緒に暮らしている俳句界の巨匠。私の好きな登場人物)
からの人生のアドバイス、
そしてこと葉や久遠久美が作り上げるスピーチに、
たくさん勇気づけられ、
そしてところどころホロリと涙していました。

20代はキャリアで悩む年代と言われるからか、
はたまた、今回の休職で、
働き方や人としてどう在りたいか、考える時間が増えたからか、
noteにはこの一文を記しておきたいと思う。

「1番やりがいを感じることを、いまはひとつだけするべきだと思う」

本日は、お日柄もよく

次読んだ時に、響くシーンやフレーズは
何だろうな。
そんなことを考えるのも、
小説の楽しみの一つだったり。

やりたいことがありすぎる

私は、好奇心旺盛で、熱し易く冷め易い
そして、真面目。
最も、燃え尽きになりがちな性分がある…

前に、「あれもしたいこれもしたい」欲が多いと
自分で自分を複雑にして
“足る”を知らなくなる、なんて投稿もしたのだけれど、
この本を読んで思った。

目の前のことに全力で取り組んでいたら
やりたいことに、
どんどんと繋がっていくんじゃないか、と。

こと葉の
「今」の出来事に振り回されつつも
信念を貫いて邁進する姿を見て、
そんなことを思いました。

そろそろ、
復職する予定です。
せっかくなのでnoteは続けます:)

暖かくして、過ごしましょう。
Ayako

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