イタリアワインの歴史
Ciao!こんにちは。
今日のイタリアワインは、『イタリアワインの歴史』についてお伝えします!
『イタリアワインの歴史』
●ギリシャ人によってもたらされたワイン造りの知識
紀元前6世紀頃以降、イタリア南部はギリシャ人に植民されブドウの栽培がおこなわれていました。また、イタリア中部のエトルリア地方でも栽培種のブドウからワインが造られシチリアやマルセイユまで輸出されていました。この時代、イタリア北部は気候が厳しく、技術面も南部に比べ遅れていたそうです。ギリシャ人たちは、ワイン造りの知識を古代のイタリアにもたらし、ワイン造りに適したイタリア半島を『エノトリーア・テルス(ワインの大地)』と名付けました。
●ローマ帝国時代にヨーロッパ各地へ運ばれたブドウの苗木
今から2000年程前のローマ共和国時代に、ヨーロッパ各地の占領地にブドウの苗木を運びワイン造りをしました。それが現在のドイツ、フランス、スペインなどのワイン造りの原点です。
また、古代ローマ人たちは、紀元1世紀の美食家アピキウスが書いた最古のイタリア料理本『アピキウスの料理書』に紹介されている豪華な料理と共に、バッカスの神の恵みとしてのワインを飲み日々宴を楽しんでいたそうです。
●ワイン造りの主役は修道院へと移行
紀元476年、西ローマ帝国の崩壊後、ワイン生産は一時的に縮小しました。その後、中世800年代、フランク王国のカール大帝によってブドウの木が保護され、修道院が中心となってイタリア各地にブドウ畑を開拓し、ワイン造りの質の改良に努めました。この時期、ローマなどの聖地をキリスト教徒が巡礼することが増え、巡礼者をもてなす食事と共にワインを提供したり、イタリア各地の教会のミサの時に使用しました。パンはキリストの身体、ワインはキリストの血とされキリスト教の聖餐には欠かすことのできないものでした。また、この時期、ワインの保存のために木樽が使われるようになりました。
●中世後半、庶民のワイン需要が拡大
中世後半の11世紀頃になると、タベルナ(食堂)やオステリア(居酒屋)でワインが出されるようになり、町や村でのワインの小売も始められ庶民へのワイン需要が大きくなりました。
●17世紀、ワイン用のガラス瓶登場
17世紀になるとガラス瓶が登場し、ワインの劣化を防止できるようになり、輸送も容易となりました。それまで樽や壺に入れて保管されていたワインは輸送や品質保持に不向きで、1年経って新酒が出る季節になるとかなり酸っぱく劣化した状態になっていたと考えられています。
19世紀後半、イタリア王国の初代首相カミッロ・カヴール伯爵がワイン造りを始めたのをきっかけに、貴族社会にもワイン造りが広まりました。
トスカーナのベッティーノ・リカーゾリ男爵は、サンジョヴェーゼ種で造るキャンティワインが強すぎて飲みにくいことがあるため、サンジョヴェーゼ種とカナイオーロ種とマルヴァジーア・デル・キャンティ種の混醸率を考えだし、飲みやすくなったキャンティワインは輸出量も増えたそうです。
21世紀の今日、ワインはイタリア全土で作られており、その生産量は世界上位を誇るまでになっています。
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