kenchikutantei
資格学校の講師の立場から色々なことを書いていきます。受講に多額のお金が必要なことからモヤモヤする人もいると思います。そんなモヤモヤを少しでも解消する一助になればと思います。
はじめに 9月になりました。いよいよ学習の中心が作図からエスキスや記述へと本格化してくる時期です。先日「エスキスが苦手な受講生の共通点」にて書きましたが、エスキスができていない人は今年も今の所同じような傾向で、既受験生は変な癖がついていて情報整理仕切れていない人が多く、初受験の人は整理した情報の使い方に戸惑っている、という印象です。 条件整理が完璧でも平面検討になるとイマイチわからない、ピンと来ない、何から考えていいかわからない、こういう人たちは実際多いです。そもそも仕事で
はじめにエスキスと解いてみての雑感、復元図の傾向や合否のポイント(後日追記)になりそうなことなど書いていきたいと思います。 なお、内容は全て個人的見解によるもので特定の資格学校の見解等とは全く関係がないことご承知おきください。 雑感とポイントここ数年で間違いなく一番難しい試験だったと感じました。 R5年は北側斜線という初出の法令があった代わりなのかプラン自体の自由度は高くまとまりやすい傾向にありました。 決して簡単ではなかったもののスパン割や構成に悩む所は少なく、条件
はじめに毎年書いている記事を今年の内容を踏まえて書き直したものになります。 前半はほとんど例年と同じ内容ですが有料部分を少し改変しています。 講義で触れていない内容についてここ数年斜面地の課題のポイントを書いていましたが今年は斜面地課題の実施があったので新たに「方位が振れていた時の対応(特に斜線)」について、サプライズというより準備としてまとめたいと思います。 エスキスについて一般的な内容を解説している記事とは異なりこの記事の内容は完全に私の個人的な考えです。 土曜日の
はじめにnoteやXで度々書いているように、私は近年の合格率の低下に関係なく製図初受験生が一発で合格することは可能だと思っています。 実際毎年指導している多くの製図初受験生が1年で合格しています。 ただそのためには学科試験終了から講座開始までの1週間、やるべきことをやっている必要があります。 その、やるべきこと、について書きたいと思います。 1/11長い学科学習の後、製図講座が開始するまでの1週間くらい軽く息抜きしよう、という気持ちは痛いほどわかります。 講座開始後の
はじめに今年の課題が発表になりました。 例年通り「所感」をまとめたいと思います。 念のため、内容は完全に個人的な見解であって資格学校等により客観的な妥当性が保証されているものではないことご承知おきください。 発表内容まずは発表内容についてです。 ここ数年大きな変更点は見られませんでしたが今年は「建築物の計画にあたっての留意事項」に新規の項目「大地震等の自然災害が発生した際に、建築物の機能が維持できる構造計画とする。」が加わりました。 「建築物の計画にあたっての留意事
はじめに XのDMには頻度はそれほどでもないものの、本当に色々なものが送られてきます。答える必要性を全く感じさせない誹謗中傷もあればnoteの内容に関するお礼のような嬉ししいものまで様々です。 中でも分類として多いものが「質問」です。特に8月頃から試験前まではnoteの内容に関する具体的なものや解釈の正否などが多くそれらは個々に対応させてもらうのですが、答えがほぼ同じになるような時期問わず送られてくるよくある「質問」もあります。 それが以下5つです(2024.7.4、
はじめに先日、「2024年一級建築士学科試験合格者数予想、製図受験有資格者数について」という記事を書く中で「学科に合格した人は最終的にどの程度製図に合格しているのだろうか」と思い数字を調べました。 直近の製図合格率は33%、総合合格率は10%なので非常に難しい試験という印象はありますが実際には学科合格者の70%以上が最終的に一級建築士になっています。カド落後に再度チャレンジする方もいることから諦めて試験から撤退する人はそこまで多くないのではないか、と思います。 本記事はこう
はじめに昨年「2023年一級建築士学科試験合格者数予想、既受験製図合格率について」という記事を書き、その中でR5年学科合格者数予想を5700名程度だろうとしました。実際には学科合格者数は4562名でおよそ1100名の差があり、記事の内容に大きな誤りがあることがわかりました。 本記事では「2023年一級建築士学科試験合格者数予想、既受験製図合格率について」において誤りであった内容の確認、およびR5の結果も踏まえて改めてR6年の学科合格者数や学科免除者(製図受験有資格者)数を予
はじめにR5年試験、個人的な大体の振り返りは年始には終わっていましたが諸々多忙のためまとめるのが遅くなってしまいました。 受験生の方にとっては随分と昔のことで振り返りの必要もないかもしれませんが個人的には整理の意味もあります。 不合格になった方はすでにR6試験をどのような態勢で(資格学校or独学、長期or短期etc)受けるのか、または保留という形をとるのか、決めている人も多くいるでしょうが、今一度自身の不合格要因を見つめ直すことで学習の目的を明確にするという意味で本記事を今
はじめにこれまで折々に書いてきたように私は長期講座に否定的なのですが、その主な理由としてほとんどの人が短期(ないし中期)で十分合格可能だと思っているからです。 ただXにも書いたように「長期でしか無理だ」と思う人も当然いるわけで、この記事ではその辺りのことを書くので受講する方の参考にしてもらえればと思います。 長期に行くべき人「長期に行かなければ合格できない」と感じる人の方が少ないのでそれが「どういう人なのか」を明確にすることで「それ以外の人は短期でも大丈夫」ということを書
はじめにエスキスと解いてみての雑感、復元図の傾向や合否のポイント(後日追記)になりそうなことなど書いていきたいと思います。なお、内容は全て個人的見解によるもので特定の資格学校の見解等とは全く関係がないことご承知おきください。 雑感とポイント近年課題の自由度が高くなっており、昨年、一昨年についてはその自由度が難しさの一因となっていた(R3:住戸数以上要求、R4:階数自由)のですが、本年の課題においてはその自由度ゆえにここ数年で最も解きやすかった課題となったように感じました。
はじめに毎年書いている記事を今年の内容を踏まえて書き直したものになります。 前半はほとんど例年と同じ内容ですが有料部分を少し改変しています。 また、今年もここ数年に続き斜面地の課題が無かったのでそのポイントをサプライズというより出た場合の準備ということで画像も用いて詳しくまとめました。 他の、ダメ講師が担当になっている受講生に伝えておきたい内容をまとめた記事とは異なりこの記事の内容は僕の個人的な考えです。 土曜日の直前を受講する方はおそらく似たり寄ったりのことを講師から言わ
はじめに今年は久しぶりのゾーニングタイプであることで当初から想定していた通り断面検討に手こずる受講生が多く見受けられます。またここ数年基準階タイプが続いたこともあって既受験生でもつまづいている方が多く見られます。 課題が「図書館」であることで「小部屋をパズル的に操作するというより大きなボリュームを効率よく配置出来るか」という所がポイントであり、断面検討にしろその後の平面検討にしろ思考の手順(考えるべきことのプライオリティ)がはっきりわかっていないため考え得るパタンが多すぎて
はじめに「作図スピードを上げるコツ」では「意識」について書きました。 また「作図スピードを上げるコツ②」ではより具体的な「方法」について書きました。 この「作図スピードを上げるコツ③」では①と②をつなぐ「トレーニング」の内容について書きたいと思います。 類似記事:「作図の完成度について」 作図学習の流れ一般的には初回の講義で作図の手順や注意点を学びながら実習し、その後2週間の学習を経てお盆の有料作図講座で平均的な作図力を獲得することが初受験生の当面の目標になります。 講
はじめに今年の課題が発表になりました。例年通り「所感」をまとめたいと思います。 念のため、内容は完全に個人的な見解であって資格学校等により客観的な妥当性が保証されているものではないことご承知おきください。 発表内容まずは発表内容についてですが、ここ数年同様大きな変更点は見られません。 ただ【要求図書】に記載のあった(注)が全くなくなりました。(注)は元々課題用途を補足する「ヒント」の意味合いが強かったのですが一昨年より「ヒント」の意味合いは薄れ法令遵守を意識付けるようなも
はじめに先日ツイッターでちょっとした炎上を起こしてしまいました(ビリケツさんという方がまとめてくれています)。 内容についても不適切な面がありましたが一番の原因は【講師という立場】で【人を見下す】言葉を書き込んだことだと思っています。 この事についてはツイッターにも書いた通り私の未熟さの現れだと思います。 ただ、その【人を見下す】言葉=「読解力が低い」については伝え方、伝える形が間違っていたとは言え本心から出た言葉でした。なぜ「読解力が低い」ことに過剰反応してしまったかについ