初めての文学フリマ|東京38
5月19日に、atriumメンバーのPaulくんと一緒に文学フリマに行ってきた。予備知識はほとんど無い状態で訪れたので、想像以上の規模と熱気に圧倒された。
公式サイトによると、文学フリマの定義はこうである。
初めて行った感想は、まさにこの説明文の通り…!出店側もお客さん側も、幅広い年代の人で賑わっていた。
ジャンルも様々で、小説やエッセイ、歌集、ZINEなどの冊子として置かれているものもあれば、ポストカードやフリーペーパー、ブックカバーや栞などの雑貨を販売している方もいた。
他の人の様子を見ていると、事前に気になる出店者に目星をつけて、パンフレットを見ながら回っている人もいれば、その場を回りながら気になったら立ち止まる形で回っている人もいた。
もちろん私達は後者である。どの出店者も魅力的な表紙、装丁、コピーで、立ち止まりたい所が沢山あった。
事前情報はほぼ無かったと言いつつ、いつもSNSやnoteで文章を読んでいた私の好きな作家さんが出店していたので、そこには必ず寄ろう!と決めていた。
まず、街散歩のエッセイや日記を書かれている チヒロ/かもめと街さん。(https://note.com/kamometomachi)
「よかったらお名前書かせてください!」とおっしゃってくれて、"いつもよく拝見している方が私の名前を…!"となりつつ、最近行った喫茶店のお話をしながら本を受け取った。にこにことお話してくださって、嬉しかったなぁ。
次に、岡山と東京との2拠点生活をしながら、フリーランスで編集や執筆をされている あかしゆかさん。(https://note.com/akyska/)
6年前にnoteで初めて文章を読んでずっとファンだったので、"ずっと憧れのゆかさんが私の目の前に…!"となっていた。もちろん今もそうだけれど、特に大学生の時、ゆかさんの言葉に救われて、当時文章を書き始めたきっかけになった方。
2拠点生活の中で岡山県で営んでいる本屋「aru」を綴ったエッセイを購入した。シンプルな表紙にその場でステンシルする形で、ぽんぽんと好きな色を重ねただけだけれど、私も本の制作に少しだけ関われた気がして嬉しかった。
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顔を見て、お話しながらその方の紡いだ言葉を受け取ることができるのは、文学フリマの醍醐味かもしれない。
普段本を買う時に、作者の顔や表情までは見えない。作者がどんなものなのか、どうしてそれを作ったのかなどを聞くと、本への尊敬や愛着が湧いてくる。
そうして手から手へ受け取ると、その人の想いがよりぐっと伝わってきて、心の辺りがほかほかした。
もうひとつ思ったことは、自分の言葉を紡いで、1冊の本にしている出店者の皆さま、すごい…!ということ。
どの作品も色々な工夫が凝らしてあって、創作にかける想いが伝わってきた。web上で見られるものも多い中、まだまだ紙媒体で自分を表現したり伝えたい人、それを求めている人が居るのだと知れて嬉しかった。
分からない言葉を調べる時に、web上で調べると分からない言葉と意味との1対1でしか出会えない。
紙の辞書で調べると、同じページに載っている他の単語にも出会えて、知ってる言葉が増えるかもしれない。
それと同じように、色々なジャンルの色々な作者の想いのこもった作品に囲まれると、自分の知りたい言葉だけでなく、訪れなければ出逢えなかった言葉たちがたくさんあった。
文学フリマ、きっとまた行きたい。