FSSC 22000 Ver.6で考えた! ~品質と安全~
こんにちは! あたたけ です。
今回は久しぶりに本業に関係する、食品安全マネジメントの話です。
少し前の話ですが、食品安全国際規格 FSSC 22000 の第6版が出ました。
まぁ、食品安全業界にいないと全く興味がない話題ですね。
ざっくりとこの辺りをまとめてみると、以下のような流れです。
(ざっくりすぎて関係者にバレたら怒られそうですが)
というのが10年以上前の話ですね。
で、それ以降、『国際的な食品安全規格≒GFSI規格の認証取得』がメーカー様中心に食品業界で広がっているわけです。
この流れ自体、欧米諸国の上から目線を感じなくはないのですが、、、、
『安全は競争分野ではない!』という考えは好きですね。
なので、遠慮なく色んな人に相談をしていこうかと。。。。
決して、自分で考えるのがメンドーというわけではありませんので。
さて、そんなGFSI規格の1つが『FSSC 22000』なのですが、その第6版が2023年に出ましたよって話です。
あたたけの場合、『小売の品管』という立場ですので自組織でどうとかという話はなく、他社様と違いお取引先様(メーカー様)との取引要件に認証取得を入れる気も全くないのですが、業界の流れは把握しておこうと情報収集をしているところですね。
興味のある方はFSSCのホームページで各種資料を見てください。
英語ですが翻訳が簡単にできる世の中ですので。
(年内には規格の日本語版も出るようですが)
▼規格▼
▼Ver.6のセミナー資料?▼
https://www.fssc.com/wp-content/uploads/2023/05/FSSC-Insights-Webinar_FSSC-22000-V6_2023.pdf
いろいろ追加・削除されているのですが、大きな流れを把握するということで、追加された項目(新規の要求事項)を見てみます。
設備管理はそらそうやって感じですね。
コミュニケーションも『災害等含め、規格に適合する状態の維持が疑わしくなったら連絡しろ』みたいな内容ですので、わかります。
『食品安全文化』はあたたけも何回か投稿していますが、とても重要&業界の一大ブームですので入って当然だと思います。
▼あたたけ的 食品安全文化はこちらから▼
ですが、『品質』『フードロス・廃棄』も入るのか!!っていうのが率直な感想です。
両方とも大事なのはわかりますが、、、、、
小売の立場では『安全だけでは売れない』のは当たり前のことです。
味や見た目、量目、価格等の『(安全以外の)品質』の管理は重要です。
が、『食品安全の規格にそこまで入れるの??』というのが本音です。
あたたけの認識は、『安全は品質の一部』というものです。
なので、『安全』の中により大きなくくりである『品質』を入れるのに違和感があるんですよね。
そもそもGFSI規格って『世界共通の(Global)の食品安全(Food Safety)規格』だったはずなのに。。。。
まぁ、認証取得をした各社様が、安全だけでなく品質まで管理できるレベルに達したということかもしれませんけどね。
それでもやっぱり負担が大きく、監査工数が増大する/監査工数次第では充分に見切れないのではないかという懸念はあります。
さらに、あたたけは小売の立場ですので『安全は競争分野ではない!』の裏で『安全以外の品質は競争分野!』と考えています。
なので、品質の肝になる管理基準等は企業秘密になっていて、社外に出さない?出せない?気がするんですよね。
審査時にどこまで見るのかはまだわかりませんし、FSSCからの品質パラメーターの例示を見ると『価値』ではなく『苦情にならない』を対象にしてそうですから、あたたけの杞憂で終わるかもしれませんけどね。
まぁ、苦情を多発いてる工場が『うちはFSSC 22000の認証があるので品質面も充分に管理しています。問題ありません!』とか強気に言ってきたらどうしたものかという懸念もありますが。
ちなみに、フードロスは品質以上にもっとストレートに『それは安全管理に関係しているの?』という印象です。
何にしろ、更新に向けて各社様が動きはじめているでしょうから、『具体的にどのように現場で表現されるのか』は継続して学びたい今日この頃です。
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ではでは。今回はこの辺りで!