atama85

サイバーステップ社が移植したアドベンチャーゲームの検証を行っています。

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最近の記事

続・サイバーステップの通常営業 『女性国家乗っ取り計画 -盗賊の俺が王になる-』はいかにして全年齢向けとなったか(ネタバレ感想&エロ要素有)

前書き  今更言及することでもないが、エロコンテンツというものは非常に多種多様である。大きく分けたジャンルからシチュエーションや設定ごとにさらにいくつものジャンルに派生する、なんてことはザラだ。今回はそんなエロコンテンツの中でも比較的メジャーなジャンルである、エロファンタジー作品を取り上げたい。ちなみにこの検証記事でサイバーステップのファンタジー作品を扱うのは3作目になる。  今回紹介する作品は2023年8月10日に配信された『女性国家乗っ取り計画 - 盗賊の俺が王にな

    • ガチ田舎者から見たフィクションのムラ社会 『鬼鎮村の危険な因襲』における因習村のリアリティライン(ネタバレ&エロ要素有)

      前書き  いきなりの自分語りで恐縮だが、私の住んでいる地域は超がつくほどの田舎である。常時少子高齢化と人口減少に悩まされ、客がいないためスーパーは撤退し、公共交通機関も1時間に数えるほどしかない。少し行けば最寄り駅まで車で30分かかる集落もある。そんな地域だ。  なぜこんな話を最初にしたかというと、今回取り上げる作品がいわゆる『因習村』を題材にした作品だからだ。因習村の具体的な内容についてはピクシブ百科事典に項目が有るのでそちらを参照して欲しい。  簡単に言ってしまえ

      • 『ワタシのココロは綺麗ですか? - Am I kind-hearted?』の原作から考える、お話の穴を塞ぐために必要なもの ついでに抜きゲー全年齢化のためにやったこと(ネタバレ&エロ要素有)

        前書き  私がサイバーステップのノベルゲーム移植に触れてから、それほど経っているわけではない。検証記事を書き始めたのは宿主ガードマンの内容に驚いたからだったが、出会ったきっかけは少し前にとある方の別作品のプレイ配信を見たことだ。  今回紹介する作品はその時に配信されていたタイトルであり、初めてサイバーステップのノベルゲームを知った作品でもある。2022年7月21日に配信された『ワタシのココロは綺麗ですか? - Am I Kind Hearted ? -』がそのタイトルだ。

        • 独断と偏見で選ぶ、PandaShojo作品&原作のおすすめ度(ややネタバレ&エロ要素有)

          前書き  前回の記事で、サイバーステップが移植した作品と元になった作品を合計20作紹介し終えた。ここで一度振り返ってみて、これまで紹介してきた移植作と原作の双方の大まかな評価とおすすめ度を書いていきたいと思う。  最初に断っておきたいのだが、この記事では原作の実用性についてはあまり考慮していない。クオリティの高い低いは分かってもオカズとして使えるか判別出来ず、評価軸に加えることが難しいためだ。エロシーンについては『至るまでのシチュエーションが不自然ではないか』『シーンが長

        • 続・サイバーステップの通常営業 『女性国家乗っ取り計画 -盗賊の俺が王になる-』はいかにして全年齢向けとなったか(ネタバレ感想&エロ要素有)

        • ガチ田舎者から見たフィクションのムラ社会 『鬼鎮村の危険な因襲』における因習村のリアリティライン(ネタバレ&エロ要素有)

        • 『ワタシのココロは綺麗ですか? - Am I kind-hearted?』の原作から考える、お話の穴を塞ぐために必要なもの ついでに抜きゲー全年齢化のためにやったこと(ネタバレ&エロ要素有)

        • 独断と偏見で選ぶ、PandaShojo作品&原作のおすすめ度(ややネタバレ&エロ要素有)

          サイバーステップのノベルゲームはここから始まった 『雨音スイッチ -AmaneSwitch-』と原作ゲームの差異、また両者の感想(後編) ※ネタバレ&エロ要素有

          前書き  前回の記事ではサイバーステップのノベルゲーム移植第1弾『雨音スイッチ -AmaneSwitch-』の原作である、『雨音スイッチ 〜やまない雨と病んだ彼女そして俺〜』(公式サイト。18禁なのでアクセス注意)の内容を主に紹介した。後編となる今回は全年齢化するに当たってどのような改変が加えられたのか、また原作・移植版双方の感想について書いていきたいと思う。ゲームの主な流れは前回の記事を参照して頂きたい。 移植版でどう変わったのか デザインの変化  まず最初に目につ

          サイバーステップのノベルゲームはここから始まった 『雨音スイッチ -AmaneSwitch-』と原作ゲームの差異、また両者の感想(後編) ※ネタバレ&エロ要素有

          サイバーステップのノベルゲームはここから始まった 『雨音スイッチ -AmaneSwitch-』と原作ゲームの差異、また両者の感想(前編) ※ネタバレ&エロ要素有

          前書き  サイバーステップのノベルゲーム移植を検証する記事を書き始めて、今回でちょうど10回目となる。ということで、今回は記念すべきサイバーステップのノベルゲーム移植第1作目を取り上げることにした。  今回紹介する作品は2021年10月7日に配信された『雨音スイッチ -AmaneSwitch-』だ。原作は2013年7月26日にスワンの別レーベル、黒鳥から発売された『雨音スイッチ 〜やまない雨と病んだ彼女そして俺〜』(公式サイト。18禁なのでアクセス注意)。黒鳥から出たゲ

          サイバーステップのノベルゲームはここから始まった 『雨音スイッチ -AmaneSwitch-』と原作ゲームの差異、また両者の感想(前編) ※ネタバレ&エロ要素有

          サイバーステップ初?のおバカゲー移植においてオミットされたヒロイン問題(ネタバレ感想&エロ要素有)

          前書き  サイバーステップが移植するエロゲーの改変は多岐に渡る。キャラクターや舞台設定の変更、シナリオ自体の改変、キャラグラやスチル絵の刷新など多種多様な変更が行われるのだが、今回はその中でもとりわけ珍しい『原作からキャラクターの立ち絵やイベントをオミットする』という改変が行われた作品について取り上げていきたい。  今回紹介する作品は2024年4月25日に配信された『救済!粛清サークル ~The Purge Club~』だ。原作は2014年3月28日にスワンアイから発売

          サイバーステップ初?のおバカゲー移植においてオミットされたヒロイン問題(ネタバレ感想&エロ要素有)

          これが"普通”のサイバーステップ 『ココロシャッフル』から考える、脱臭されたゲームのプレイフィールの虚しさ(ネタバレ&エロ要素有)

          前書き  エロゲーという文化にほとんど触れないまま育ってきたため、サイバーステップ製ノベルゲームの検証記事を書き始めてから泥縄的にエロゲー界隈について勉強するようになった。ブランドやレーベル、ジャンル、ユーザーの嗜好、批評サイト、そして某KOTYe等。そこで知ったのは、どうやらサイバーステップが移植しているエロゲーは概ね評判が芳しくない、ということだった。  確かにこの記事の原作はかなりの低クオリティだったが、他のもそうなのだろうかと少し考えた。なにぶんプレイ経験が少ない

          これが"普通”のサイバーステップ 『ココロシャッフル』から考える、脱臭されたゲームのプレイフィールの虚しさ(ネタバレ&エロ要素有)

          サイバーステップの許されるライン・許されないライン 『滴るあの娘』がe-shopから消えた理由を考える(ネタバレ感想&エロ要素有)

          前書き  近年ではゲーム開発及び販売のハードルが下がり、個人制作でも容易に発表し販売する場が増えている。PCであればsteamには膨大な数のゲームが並んでおり、またCS機においてもハードを問わず数多くのゲームが販売されている。マルチプラットフォーム展開されることも非常に増えた。サイバーステップのPandaShojo作品は主にニンテンドーSwitchとsteam、そしてDLsiteで展開されている作品群だ。  今回取り上げるPandaShojo作品はニンテンドーe-shop

          サイバーステップの許されるライン・許されないライン 『滴るあの娘』がe-shopから消えた理由を考える(ネタバレ感想&エロ要素有)

          虚から実を産む苦しみ 『ぐうたら娘更生計画』におけるサイバーステップの苦労を想う(ネタバレ感想&エロ要素有)

          前書き  サイバーステップがPandaShojo作品として全年齢向けに移植しているエロゲーは複数のブランドから選ばれているが、これらの母体は同じでライドオンワークス株式会社という。違うブランドなのに同じキャラクターデザイナーやシナリオライターが定期的に出てくるのも、全体的なグラフィックの塗りが似ているのもスタッフが共通しているためだ。  ライドオンワークス系列が手がけたゲームは非常に多く、その中にはたまに首をかしげるようなクオリティのものが出てくる。この記事ではそんな話を

          虚から実を産む苦しみ 『ぐうたら娘更生計画』におけるサイバーステップの苦労を想う(ネタバレ感想&エロ要素有)

          PandaShojoの前身、CSノベル部に込められた“気合い” 『シオリノコトハ - Dark Reflections -』と原作ゲームとの差異、また両者の感想(ネタバレ&エロ要素有)

          前書き  サイバーステップのADVプラットフォームは現在こそPandaShojoという名前ではあるが、以前は『CSノベル部』と言われていた。名前が違うくらいでやっている事は大きく変わってはおらず、エロゲーからエロを抜いてUIを共通化、多言語対応させて発売するというものだ。この記事ではそんなCSノベル部の記念すべき第一弾作品を取り上げたいと思う。  今回紹介する作品は2022年2月24日に配信された『シオリノコトハ - Dark Reflections -』。原作はスワンブ

          PandaShojoの前身、CSノベル部に込められた“気合い” 『シオリノコトハ - Dark Reflections -』と原作ゲームとの差異、また両者の感想(ネタバレ&エロ要素有)

          サイバーステップの通常営業 『~ハズレ転生~ 最底辺から始める異世界経営』はいかにして全年齢向けとなったか(ネタバレ感想&エロ要素有)

          前書き  今までの記事で、サイバーステップのプラットフォーム『PandaShojo』の作品について3作触れてきた。しかし3作ともPandaShojo作品の中ではかなり癖の強い方であり、いつものPandaShojo作品、という括りに入れる事が難しかった。PandaShojo作品は全部で20作以上、前身である『CSノベル部』の作品と合わせると外伝作を含めて40作以上という数になるが、以前取り上げた3作、特に宿主ガードマンと強運傭兵と宝石の姫騎士は例外と言っていい作りになってい

          サイバーステップの通常営業 『~ハズレ転生~ 最底辺から始める異世界経営』はいかにして全年齢向けとなったか(ネタバレ感想&エロ要素有)

          PandaShojoの秘密兵器? ゲームシナリオライター『おおるりしん』の実力とその魅力(後編という名の反省会) ※ネタバレ&エロ要素有

          前書き  前回の記事でサイバーステップのプラットフォーム『PandaShojo』から発売された『強運傭兵と宝石の姫騎士 - Fortunate Duo -』の解説をした。元のエロゲーからエロを取り除き、代わりに詳細な設定を詰める事でダークファンタジーとして一本立ちした作品だった。今回は前回の記事に引き続き、ゲームシナリオライター『おおるりしん』氏の仕事について語っていきたいと思っていたのだが。  前回の記事ではダラダラと長く書きすぎてしまったこともあり、その反省として今回

          PandaShojoの秘密兵器? ゲームシナリオライター『おおるりしん』の実力とその魅力(後編という名の反省会) ※ネタバレ&エロ要素有

          PandaShojoの秘密兵器? ゲームシナリオライター『おおるりしん』の実力とその魅力(前編) ※ネタバレ&エロ要素有

          前書き  前回の記事で、サイバーステップのプラットフォーム『PandaShojo』が送り出した『宿主ガードマン』について書いた。18禁ゲーム、つまりエロゲーだった原作のシナリオを徹底的に改造し、ダークヒーロー物と人情物の2つが詰まった熱い物語に仕上げた怪作である。  このシナリオ改編に携わったであろう人物が、スタッフロールに名前が乗っている『おおるりしん』氏である。氏は私がこの記事を書いている3月25日時点で発売されているPandaShojo作品のうち、最新の4本のシナリ

          PandaShojoの秘密兵器? ゲームシナリオライター『おおるりしん』の実力とその魅力(前編) ※ネタバレ&エロ要素有

          サイバーステップの送る怪作ADV「宿主ガードマン」と原作ゲームの差異、また両者の感想(ネタバレ&エロ要素有)

          前書き  サイバーステップがニンテンドーSwitch向けに出している『PandaShojo』というプラットフォームがある。これはいくつかの18禁ゲームブランドのゲームをSwitchやPCで遊べるように性的表現を極力削り、UIを共通化させて移植したものである。昔から18禁ゲーム、つまりエロゲーからエロを無くしてCSに移植させるのはいくらでもあったので、特段珍しいことでもない。  ただ、PandaShojoとして移植するゲームは原作が主に『抜きゲー』であることが多く、修正する

          サイバーステップの送る怪作ADV「宿主ガードマン」と原作ゲームの差異、また両者の感想(ネタバレ&エロ要素有)