『不思議なゲームワールド』 (中高生たちの超短編小説 024)
7時頃、徹夜でゲームをしていた僕は母に声をかけられ、ゲームの電源をおとし、学校の支度を始めた。朝ご飯を口に突っ込み家を出る。足早にいつもの通学路を歩いていると、視界の隅で何かが動いた。虫に見えたが何故かは分からない。少し立ち止まり次なったら考えようと、とりあえずスルーした。学校からの帰り道、行きと同じように歩いていると、また何かが動いた。それを見てようやく何か分かった。
「なんだ、むしだったのか。行きは暗くて分からなかった」
そんなことを呟いていると後ろから声がした。
「そろそろ出たら?」
母はそう言いながら俺の部屋のカーテンをあけた。差し込んでくる夕日を見て少し焦る。
「あれ?もうこんな時間か」
そう言ってゲームの電源を落とした。