【#ひと色展】くちびるに魔法をかけて
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「なんで私って、こんなに童顔なんだろう。」
茜は鏡を見ながら悲しげに呟いた。
茜には密かに思いを寄せている相手がいた。
職場の同期の恭介だ。
恭介はとても優しい。
誰にでも優しい…そう、誰にでももれなく優しいのだ。
そんな恭介をステキだとは思うのだが、恋するオトメとしては自分にだけ特別な優しさをかけて欲しいと思ってしまう時だってあるのだ。
特にイヤだなって思うのは、タメなのに妹みたいに気遣われていると感じる時。
茜は別に、仕事