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抽象表現主義はアートの拠点をニューヨークに変えた。

抽象表現主義はアートの拠点をニューヨークに変えた。

抽象表現主義(Abstract expressionism):1940年代後半のアメリカ合衆国で起こり、世界的に注目された美術の動向である。

抽象表現主義とは

簡単、かつ、具体的には、                      1)巨大なキャンバス。                       
2)その画面には中心がなく、均一(All over)な平面だ。       
3)キャンバスは、作家の描画行為の場所(フィールド)という視点で、制作プロセスを重視した。

抽象表現主義(Abstract expressionism)

抽象表現主義の代表的な作家は・・

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Fig.Jackson Pollock
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Fig.Barnett Newman
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Fig.Mark Rothko

その代表的な作家は、*ジャクソン・ポロック(Jackson Pollock-アクション・ペインティング)、バーネット・ニューマン(Barnett Newman-カラーフィールド・ペインティングの流れまでの表象)、マーク・ロスコ(Mark Rothko)等々が含まれると一般的には言われる。

Abstract expressionismと言うキーワードは

1945年、ニューヨーカー誌が、このAbstract expressionism(抽象表現主義)というキーワードを使った。それは、1950年代になると定着した。ただ、抽象の範囲の中には、モチーフ(例えば、ウィレム・デ・クーニング)が存在するものもあり、多様だ。そして、このアメリカ発信の芸術運動は、アートの拠点を欧州(パリ)から、ニューヨークへ変えて行ったという要素は大きい。
アメリカ合衆国の歴史的な流れから、考えても、伝統も歴史も少ない場所だった、それは、欧州の従来型の美術や文化を継承しながらも、自由な精神で表現出来たという事だろう。それは、前述したが、ハンス・ホフマンの美術教育も過大に寄与しているだろう。

抽象表現主義を、分かりやすく言うと、それは、イリュージョン(illusion-幻想)が徹底的に排除された状態に行き着いた、と言えるのかも知れない。

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美術史は後から語られる

1960年代至って、その抽象表現主義は、堅苦しくもあり、また、単調な繰り返しとなりつつ、その影響力を減衰した。その後は、抽象表現主義とは、対極的な具体的で、アメリカン的な、いわゆる大衆的イメージのポップ・アートやネオダダがアメリカのアート・シーンの主流となった。
ただ、ここでよく考えてもらいたい、「美術史は後から語られる」という事だ。例えば、マーク・ロスコだが、極めて、カテゴリ化を嫌っていた、そして、バーネット・ニューマンに至っては、一般論としても、ここへ並べて良いものか?
ヒトのロジック(重心)は、時間と共に変異していくからだ。

(註)*ジャクソン・ポロック(アクション・ペインティング)
アクションペインティングは、床にキャンバスを広げて筆で描かず、絵の具を垂らしたり、飛ばしたりして描いた。そして、All overだ。(均一であり画面の中心がない)描く行為がポイントだ。

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