本当にマネジメントを理解していますか(科学的管理法)
科学的管理法は、「雇用主と働き手の利害は、最終的には一致する」という揺るぎない信念をよりどころとしている。
こちらは、友人との読書会で読んだ名著や流行書を人に勧める形で紹介してみる記事です。
今回ご紹介する本
フレデリック・W・テイラー、有賀裕子(訳)『|新訳|科学的管理法』です。
本書は去年の9月頃の読書会にて取り扱ったものです。メンバーに推薦されたもので、理由は忘れました。
世界史の教科書か何かでタイトルだけ知っていました。
一言でいうと何?
本書『科学的管理法』は、経営者(マネジャー)と労働者のwin-winな関係を築くためのマネジメント方法を解説した書籍です。
全容はどんなもの?
冒頭にて著者の掲げている「科学的管理法」を紹介したのち、いくつかの対照実験を通して、その効力を示していく内容になっています。
それでは、「科学的管理法」とは一体なんでしょうか。
①一人ひとり、一つひとつの作業について、従来の経験則に変わる科学的手法を設ける。
②(中略)マネジャーが科学的な観点から人材の採用、訓練、指導などを行う。
③部下たちと力を合わせて、新たに開発した科学的手法の原則を、現場の作業に確実に反映させる。
④マネジャーと最前線の働き手が、仕事と責任をほぼ均等に分け合う。
いかがでしょうか。文面だけ見ると、当たり前のことのようにも感じられます。また、理想論のようにも思えることでしょう。
ですが、実際に現場ではこれらのことが行われていないと著者は強く訴えかけます。
「科学的管理法」は上記の条件を念頭に、経営者と労働者の関係を築くマネジメントの哲学のようなものです。
したがって本書の内容のほとんどが、この抽象的(非実践的)な「科学的管理法」を検証した説明になります。
他の本と何が違う?
経営者と労働者、言い換えれば上司と部下の良好な関係について解説した書籍に小倉広『自分でやった方が早い病』があります。
『自分でやった方が早い病』は、タイトルから想像できるように、部下に任せられない、満足できないから自分でやってしまうという上司に一石投じる書籍です。部下と良き関係を築くためのいくつものノウハウが書かれています。
この本と今回ご紹介している『科学的管理法』はスタートが全く異なりますが、内容はかなり近いものだと思っています。
もし『科学的管理法』での哲学的アプローチに対して、実際にどうしたらいいのかと悩んでしまう方に対してはオススメです。
おわりに
毎回、推薦図書のURL(Amazon)を貼った方が読者に優しいのではないかという声がありました。申請すればアフィリエイト登録もできるとのこと。
...。
僕はただ、1人でも多くの人に、本屋に行く体験をしてほしいですね。
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