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子供のやる気を引き出すポイントは努力の方向性を示すこと〜丸つけ〜
ほんのわずかな行為によって子供の姿が大きく変わります。ポイントは励ますことです。言葉以外にもご家庭でできる丸つけ1つで励ますことができます。
この記事を音声化したものです。内容を少々膨らませて収録しております ↓
前回の記事『子供が「できそうだ」ってその気になるにはポイントがある!』が
多くの方に見ていただけ、本当に嬉しく思っています。
知人から「勉強編」も知りたいという嬉しい声があったので、
早速、その続編をお伝えします。
教員生活20年で多くの失敗をし、
先輩方に教えていただいた学びを皆様にシェアします。
ご家庭でもきっと使えます。
大事なポイントは、
子供を励ますこと
です。
常にどうすればやる気になり、その気になってくれるか
と考えて、学校現場でやってきた中で考えたことです。
それができると、
学校での勉強の80%はできるようになる
と思います(個人差はあります)。
「好きこそものの上手なれ」まではいかなくても
「やれそうだ」と思えることで、
努力するというか、
ほんのちょっと我慢して続けることにつながる
と思っています。
言葉をかけることもありますが、本日は「丸つけ」です。
かけ算の筆算です。
3年生の秋ごろの学習になると思います。
次の問題は間違えています。
この時、どうしますか?
写真のように✖️を1つつけることもありましょう。
算数が苦手な子なら、次のようにすると
いいと思います(得意な子はもう少し先で)。
丸つけで「励ます」のです。
何だか○の方がたくさんあります。
※毎回毎回する必要はありません。学習の初期などです。もうできるなと思ったら、○か×だけでもいいと思います。その際、「どこが間違えているか分かる」って聞き、分かれば「よく分かったな。賢いな〜」と認めればいいのです。
かけ算の筆算は「かけ算」と「たし算」の組み合わせでできています。
このように丸をつけることでどう励ますことができるのでしょうか。
どこが間違っていて、どこが当たっているかをはっきりさせることで
努力の方向性を示す
のです。
また、次のようにも言えます。
「10個のうち9個当たって、1箇所間違えてた。99点だな。」
と声をかけるのです。
苦手な子は「できない」と思っていることがあります。
大人では想像しにくいと思いますが、
「どこが間違っているかわからない」のです。
だから、苦手な子が✖️を1つだけ付けられると、
「かけ算が苦手」とインプットされます。
でも、丸をたくさんつけるタイプの丸つけは、
「かけ算はできていたけど、繰り上がりのたし算のところが間違えた」
となります。
これは大きな違いになります。
その後のやる気にも影響します。
つまり、たし算に気をつければいいと分かるからです。
努力の方向や気をつけるところが分かるとやる気になる
からです。
また、「99点」と言われると
「もう1回やったらできそうだ!」
って見通しが持てますから、やる気を出します。
こうやって小さな小さな成功体験を積み上げます。
「✖️一つの丸つけ」と「丸たくさんに✖️1つの丸つけ」では
苦手な子供のやる気に大きく違いが出るのです。
もう1つポイントがあります。
これは得意な子にも言えます。
※得意な子は✖️1つでも構いません。「できる」と言う気持ちがあるからです。
間違えた問題は消さない
ことです。
数学を得意とする宇宙飛行士に
算数の苦手なお子さんを持つお母さんが質問をします。
「我が子は算数が苦手です。どうすれば算数ができるようになりますか?」
『○○を捨てることです。』
それは「消しゴム」だったのです。
本当に捨てる必要はありません。
ここで言いたかったのは、
間違えた問題を消さない
ことなのです。
つまり、自分が間違いやすいところがここにあるのです。
「間違いを消すのは宝をドブに捨てるようなもの」
なのです。
✖️をつけて、もう一度、書き直すのです。
子どもはめんどくさがります。
ここは勝負所です。
一歩も引かないのです。
その連続が「やり抜く力(grit)」につながります。
また、やり直したこと、頑張ったことにご褒美をあげるのもいいでしょう。
結果ではなく、努力にご褒美を上げるのです。
どちらも既に科学的研究がされていることです。
PS
小学校の中学年はどうしても自己肯定感が下がりがちです。
周りと自分を比べて、認知できる年齢になるからです。
そういう時期にも使えるものになると思います。
どうやって励まし、その気にさせるか
です。
様々なところに転化できると思います。
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